Apr 29, 2018

中学・高校での対策強化を。都内での性感染症患者急増。

 

(※画像は厚生労働省のリーフレット を引用http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou)

 

 こんばんは。おぎの稔です。先日の大田区議会予算特別委員会で取り上げた、性感染症対策について報告します。最近は、性教育の必要性についても様々な議論がなされておりますが、性感染症に絞った部分を書かせて頂きます。

 

 リンク先の記事にからの引用となりますが都内での性感染症の状況は

 

国立感染症研究所によると、2016年に国内の医療機関から報告があった梅毒患者数は4518人。このうち、東京都内の患者数は37%を占める1673人。男女別では、男性が7割以上の1218人、女性は455人で、年齢別に見ると男性の中央値が39歳、女性は27歳

 

となっています。

 

関連ニュース:

「過去の病にあらず」都内の梅毒患者10倍に急増「妊婦も…」感染研が実態調査

 

 さて、原因について、大田区のアンケート調査から、考えた事があります。

 大田区内在住の20歳以上の男女4000人に行った第三次健康プランについてのアンケート、本年2月に区議会に報告されたものですが、今回のアンケートで新たに追加された設問の中に、「性感染症への認知度」「HIV/エイズの認知度」がありました。

 私自身、性感染症は過去のものとして、認知度自体が相当に下がっているから、感染が拡大しているのと思いましたが、このアンケートの結果は異なるものでした。

 

 

 

 性感染症の認知度では「梅毒・クラミジア症、淋病、B型肝炎」がある事を知っている方は89.7%。対策としてのコンドームの有効性を知っている方が89.5%、一方で大田区の無料検診を知らない方は82.0%。

 区議会での私の質問への答弁の中で、区は無料検診への周知を行ってきたと答えていますが、アンケートでは約2割の方しか無料検診を知らない事になります。HIVについても、血液検査で発見できることを知っている方が90.6%、コンドームの有効性を知っている方が89.2%・一方で半数の51.1%の方は全国の保健所での無料検診を知らないと回答しています。

 病気の名前や感染を防ぐ方法を多くの方が知っていながら、現実には患者が急増している。検診を受ける方も増加しており、今まで暗数としてカウントされなかった部分がカウントされるようになった、との見方もあるかもしれませんが、少し多すぎるように考えます。

 性感染症の事を、何処か他人事。遠い昔の病気、また別の国の出来事のように考えている、現実味のない病気、自分は大丈夫と考えている方もいるのではないでしょうか?

 性感染症にも様々なリスクがあります。そういった性感染症や性にまつわる様々なリスクなどについて、中学生、高校生くらいからの啓発、周知をしっかりと進めていくべきではないでしょうか?区から「今後検討」との答弁を頂きましたので、経過を見守り、対策を進めていけるよう努力をしたいと思います。

 

●関連リンク

 

性感染症 – カラダの教科書 

性感染症 |厚生労働省

 

他の質疑はこちら

平成30年大田区議会予算特別委員会総括質疑 全文

 


【質疑 概要】

 若者の感染症対策について伺います。都内では梅毒の患者数が激増、10年間で10倍以上に感染者が増えており、男性1218人、女性455人と国内患者数の37%を占めています。妊娠中の感染による先天梅毒で生まれる症例も発見されており、都は30年度から感染拡大防止のための対策に本腰を入れる方針を示しましたが、大田区としても無視のできない問題です。

 さて、大田区内在住の20歳以上の男女4000人に行った第三次健康プランについてのアンケートには、今回新たに追加された項目として、「性感染症への認知度」があります。梅毒以外にもクラミジア感染症、淋病等の知識、またはコンドームの有効性について知っている方は9割いる中で、区の保健所での無料検診について知っている方は16%にとどまっています。
 同アンケートに追加された「HIV,エイズの認知度」についても、血液検査による発見やコンドームの有効性を知っている方は9割いる中で、早期に発見すれば普通の生活が出来る事を知っているは6割、保健所の無料検診を知っていることについては4割強と存在そのものの認知度と、実生活における対策法やサービスの存在についての認知度が大きく異なります。

 感染症の名前についての認知度はありながら、実態や検診については知らない。
このような結果が出ている背景には、病気の事は知っていても、過去の事、また自分自身からは遠い事のように思ってしまう方が多いのも原因ではないかと推測できます。区としましては、先ほどの自殺対策についてと同様に、性感染症についても若者への啓発を強化するべきではないでしょうか?お答えください。①

 

【答弁 概要】保健所長

 

 大田区ではHIVや梅毒等の性感染症検査を毎月無料匿名で実施しており、受検者数は増加傾向にございます。また、一時間程度で結果が判明するHIV即日検査は年1回実施しておりましたが、29年度より年2回とし、受験者数も増加しております。無料検査の周知方法としては区報、デジタルサイネージ、ツイッター、HPの複数の媒体を使用しております。

 また、若年層を対象としてエイズ予防月間での蒲田駅周辺におけるパンフレット配布、成人の集いでのパンフレット配布も行っております。更に、中学生を対象とした性感染症予防に関する出張授業については、校長会でも周知をしており、今後、対象を高校生などへ広げるかも含め検討してまいります。

 

質疑動画 大田区議会 HPより

https://youtu.be/XXJsMcC0Kck?t=25m50s

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