Sep 8, 2020

日本のトレンド1位。VRアバターの購入は人身売買なのか?

 大田区議会議員のおぎの稔です。本日、9月8日の朝、Twitterの日本のトレンド1位に「人身売買」という言葉が上昇していました。トピックとして「VRアバター」という単語もセットで注目されていましたが、朝からなんと物騒なと驚いた方も多かったと思います。また、その人身売買のキーワードで検索すると私のツイートが散見されるためご心配をおかけしてしまったかもしれません。ここで経緯についてご説明いたします。

 

 

発端は、こちらの記事に対するツイートについてフェミニストを名乗る方のツイートでした。

 

リアルで生きることに不満を持ったオタク男性たちが美少女になりきってVRをプレイしているらしい。オタク男性たちがいかに女性に対して幻想を抱き、そして女性の体を好きに扱い、モノとして見ているかがわかる。美少女になることがアイデンティティの確立?オタク男性たちのミソジニーの極みだと思う

「VRで美少女の体になる」って究極の「女体の私物化」なんですよね。本来自分自身は男性であるにも関わらず、出来合いの女体を(しかも生理などの女性にとって不利益な部分は排除した状態で)、自由に扱うことを可能にしている。女性に対する支配欲、所有欲の極みですね。フェミニズムの実現は遠い…。

 

少し調べてみると、VRのプレイヤーは大半が男性らしいけれど、アバターはほとんどが女性らしい。アバターを販売しているサイトもあるが、検索して真っ先に、そして一番売れているのが女性アバターだ。これは新しい形の女性売買ビジネスである。私達は売られている。

社会から承認されたいがために、人身売買まがいなことをして美少女化したがる人たちが生まれる社会に病理を感じますね。

 

 

こうした内容について、私の知人も何名か批判をしていたこともあり、私も自身の意見として批判文を載せたところこの方から反応があり、お話をさせていただいたのですがその内容がVRアバター=人身売買ともとれる内容であり、多くの方に反響をいただき、議論を呼びついにはTwitterのトレンド1位になってしまいました。

 

 当然ながら、犯罪行為を行ったり、実在の人物をモデルにしその方に成り代わって悪ふざけをするのでもない限り、アバターは実在の人間の権利を侵害していません。人身売買の問題も強烈な人権侵害、特に心身を拘束し強制や人権蹂躙、時に命まで奪われる行為が行われることが最大の問題であり、アバターの課題とは安易に比べられるようなものではありません。先日のラブドール騒動の時にも私も言及させていただきましたが、人権を侵害しない創作物などを実際の人権侵害、犯罪と同列に語ることはそもそも不適切です。

参考:「性犯罪を助長する」「社会的責任を自覚すべき」という批判は妥当なのか

 VRなどで用いるアバターは、女性の形だけではなく男性や動物、モンスターのような種類もあり多種多様です。具体的に現実のどなたかをというよりは日本的な美男美女のキャラクターが人気を博している現実もあります。アバターを活用する社会は、誰もが生まれ持った容姿や環境、性別、肌の色や国籍にも囚われなくて良い精神性だけで触れ合える現実と乖離した社会でもあり、むしろトランスジェンダーの方など含め、現実の肉体、環境と心の性が合わない人も含めて仮想世界でなりたい自分になれる、そうした世界ではないかと思うのです。そもそも、巨大なものに憧れる、強いものに憧れる、可愛いものに憧れる、美しいものに憧れる変身願望のようなものは、単純な性欲の概念とも違うものです。

 こうした一方的な偏見、物言いにはNOを言うとともに、新しい可能性、社会やコミュニケーションのあり方が広まっていくことを今後も応援していきたいと思います。

 

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