大田区で自死遺族支援の事業化が決定しました。
こんにちは。おぎの稔です。今回は私が取り組んできた大田区での自死遺族支援について、一つ形になりましたのでご報告いたします。
先日、成立をした大田区の平成31年度予算で、自死遺族支援のためのわかちあいの会の予算化が決まりました。
この間、区内の自死遺族の方からも色々とお話を聞かせて頂きましたが、今までは都の自死遺族支援のリーフレットを配布するといった形だった大田区の取組が、こうして進むようになってきたのは大変にありがたいです。 地域猫対策もモデル事業。自死遺族支援もモデル事業とまだまだとっかかりですが、今後も大田区でこうした事業が進んでいくように、私も引き続き、仕事をさせて頂きたいと思っています。
同時に、東京工業大学といった区内にある大学とも連携して自殺対策への啓発も決まりました。以前質疑でも取り上げましたが、今後は特に若い人にむけた自殺対策の啓発として、インターネットGKの導入を求めていきたいと思います。
※2018年9月足立区にて 位置情報をONにしたうえで、足立区内で特定のワードで検索をすると広告が表示されます。
昨年10月の大田区議会決算特別委員会の質疑です。ブログはこちら➠平成30年第3回定例会
【衛生費③】
若年層などへの幅広い支援、啓発としてインターネット検索と広告機能を活用したGKシステムについて伺います。タブレット型端末に配信した資料2、3をご覧ください。こちらは実際に足立区でスマートホンの位置情報をオンにした上で「自殺 孤独」の文字で検索した画面です。 画像のような広告が表示され、クリックすると足立区のページに繋がります。このシステムは「インターネットGK」と呼ばれ、検索の文字列の中から、語句を抽出し、広告を表示、HPに繋げます。
330文字の語句を広告の表示対象に、4月からスタートしたこの事業は予算として約450万円、2013年から活動しているNPO法人に受託をしています。毎月一回、報告を受けており、妊産婦や学校と言った個別の支援につなげたケースや私立の中学生からの相談も受けるようになった事から、私立学校が盲点であった事など発見もあったそうです。
特に若年層は、他の世代が減少傾向にある中で、自殺者数が比率として減少していない事からも、重点的な取り組みが必要になります。取り組みの一つとして、インターネットGK導入に意義はあると思いますが、区の見解を伺います。③
【答弁概要】
インターネット検索と広告機能を活用した自殺対策については区も注目し、情報を収集しているところです。
区内で「死にたい」など自殺に関連する用語の検索を行うと、広告が表示され、メールで相談できる仕組みになっています。また、相談者の約8割は10代から30代であり、電話による相談と比較すると若年層の割合が格段に高くなっております。このように、若年層や自殺リスクが高い人からの相談の入り口となっている点で、自殺予防に有効であると考えております。
実態の支援へ着実につなげることを含め、インターネットを活用した相談支援について研究しながら、若年層に対する効果的な自殺対策を推進してまいります。
【衛生費④】
自殺に関する質疑の最後に、自死遺族支援について伺います。
私自身も自死遺族の1人として、この場で何度も自殺対策についての訴えをしてまいりました。都のリーフレットなどは本区も窓口で配布をしておりますが、具体的な事業はまだ行われておりません。23区の中では、足立区などの4区が自死遺族支援のための事業として、自死遺族の会、グリーフサポートへの協力を行っております。自死遺族支援は、改正された自殺対策基本法によって、取り組む必要のある事業としても記載されており、大田区も、今後行っていかなければならない事業であります。大田区の見解を伺います。
【答弁概要】
自死遺族の支援については、保健師等による個別の相談支援や必要な情報提供を行っているところです。大切な人を自殺で亡くされた方が集い、思いを分かち合う場については、様々な辛い思いを1人で抱え込んでいる方にとって、同じような体験をした人だからこそ、素直な気持ちを話せる貴重な場所であり、意義深い活動と存じます。
引き続き、必要な情報提供や民間団体との連携を含め、残された人の気持ちに寄り添いながら、支援を充実してまいります。