Sep 21, 2015

殺処分のない社会に向けて~動物愛護センターを視察してきました。

先日、東京都動物愛護センター城南島出張所(大田区)に、視察に行ってきました。

東京都の管轄事業でありますが、大田区にももちろん、関係があります。

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東京の愛護センターは大きく多摩支所管轄(24市3町1村5保健所)、本所管轄(23区23保健所)、島しょ保健所管轄(2町7村4出張所)に分かれています。

八王子は中核市、町田市は保健所政令市である為、事業の大部分を市保健所で実施されています。

半面、町田・八王子市hは収容施設を持っていません。

 

本所は世田谷支所、城南島出張所と二つの施設を抱えており、城南島出張所は動物指導員5名、動物監視員(予防員・獣医師)が7名勤務しております。

城南島出張所は約4000㎡の敷地面積を持ち、医療、処置、感染症の研究施設、終末処理、収容、監視業務を行っております。

見学を行ってきた城南島出張所の施設をご紹介します。

●配置図

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●解剖室には線香・・・・

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犬の部位が細かく書かれている装置。手術に使うのでしょう。

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検疫室。

感染症対策も兼ねた隔離を行う部屋でもあります。


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実際の殺処分に使うガス装置と炉も見てきましたが、写真はNGとの事でした。
無機質な機械と炉、ここで最期を迎える動物たちの事を思うと痛ましい気持ちではありましたが、

保護された動物たちの部屋に猫、犬共に遊ぶスペース、猫には遊具も設置されており、少し安心をしました。

私が視察に行ったときは、何匹か治療中の犬猫、保護中の犬猫がいました。

飼い主が罪を犯して捕まってしまったため、保護された動物もおり、そうした事例もあるのだと驚きました。

その時はおりませんでしたが、ウサギも取り扱っているそうです。

飼養管理期間外でも、状態の良い動物は期間を延長し、引き取り手を待つそうです。

 

 

●ペットの今後今後の高齢化も含めた対策を

 

野良ではなく、飼い主からの引き取り理由、一番は何だと思いますでしょうか?

よく思われる、不心得の飼い主による保健所への預け・・・は少なく(簡単な理由ではセンターは引き取りません、そこがかえって捨ててしまう要因なのかもしれません、難しい問題です。)

飼い主の死亡が22%、飼い主の病気が18%(飼い主の病気・死亡で4割)

飼い主の高齢化が3%、引っ越しが16%、ペット不可物件が5%となっております。

 

これからの高齢化社会ではこうした飼い主の体調悪化に関連した動物保護への対応強化は必須になると思います。

 

●返還率

飼養管理期間内に飼い主の判明した動物は、指導と手数料を徴した後、飼い主に返還されます。

返還率は犬が54.0%、猫が1.4%と猫の対策が重要になります。猫の問題が大きいです。
●9割が猫の致死処分

致死処分を行う動物のうち、最近は約9割が猫(うち6割が子猫)であり、犬は1割未満になっています。

猫対策が必要になってきます。

犬猫の殺処分は全国的に減少しており、全国はS49年からH25年で全国では数は10分の1に減少、東京都は40分の1に減っており、

全国平均を上回る減少数です。

都も対応として、啓発事業、共生支援事業(いわゆる地域猫、去勢して子は作らせない)、包括補助事業、

支援団体への譲渡制度の活用と対策も行っており、拾得、飼い主からの引き取りも減少しています。

 

 

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保護ねこカフェ、ねこシェルターを運営されている団体さんもあり、こうした取り組みが広がっていってくださればと思います。

保護猫カフェ 蒲田とら君

http://www.tokyocatguardian.org/open_shelter/kamata-torakun.html

 

●動物教室

・危害防止(さわっていいか)

・感染症予防(手洗い)

・動物愛護(いのちの大切さ)を教える動物教室もやっており、自治体によっては独自に飼い方教室のような事業を行っているとの事です。

 

●野犬化する捨て犬

私もこのお話は驚いたのですが、野鳥公園に、何代にも渡ってほぼ野生化した犬が住み着いていたそうです。また、空港の跡地に捨て犬が入りそうになった事もあるとの事でした。

幸い、どちらも捕獲をしたとの事でしたが、犬は運動性能に優れ、また知恵もある為、捕まえるのも大変との事です。

 

 

●苦情、ネットの情報がいつまでも残る

センターの方が苦慮していたのはが、既に引き取られた動物や保護し、治療を行った動物の情報がいつまでも残ってしまい、半年近く前の情報での問い合わせが来てしまう事もあるとの事でした。
ネットでの情報拡散、提供は対応後は削除するか、後の情報も載せて、今、目の前の保護された動物の情報に、みなさんが集中できるようにした方が、

結果的に、今困っている動物たちの助けになるかもしれません、

 

●23区の地理的問題

23区は、世田谷、大田区に二つ支所があるのですが、依然、荒川区にあった東部支所が無くなった影響で、23区中央部、北部への対応に苦労しています。

一方で、殺処分、引き取り数が30年前に比べて激減している事もあり、兼ね合いが難しいですね。

 

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恥ずかしながら今まで、殺処分はよくない、酷い飼い主が多くて動物が可哀想・・・という感想くらいしかもっていなかった私ですが、

行政、民間の様々な努力と取組で、確実に数は減っており、対策も活きている事を知りました。

動物を殺処分しなくても良い社会を作る為に、少しでもゼロに近づける為に、私も勉強と、調査・提言を続けていきたいと思います。

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コメント1件

 大田区の保護犬の飼い主 | 2016.11.05 23:54

飼い主の知識不足が動物の問題行動を生み、飼養放棄が後を絶たない状況だと思います。ドックランのような飼い主が沢山集まる場を作り、マナーや知識の教育、犬のしつけ教室の開催、譲渡会の定期的な開催など殺処分を積極的に減らす方法を検討しています。大田区には多摩川河川敷に広大な緑地が在りますが球技場が多く、公園緑地は何もない広場です。公園緑地の一部に定期的に仮設ドックランを開設して上記のような飼い主教育や譲渡会を開催するというのはどうでしょうか。常設ではないので低予算です。愛玩動物飼養管理士ですから運営や教育など具体的な支援ができます。興味を持って頂けないでしょうか。

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