大田区とぐるなびとの提携事業の予算削減。広報は計画的に!
みなさん、大田区が株式会社ぐるなびとの協定により観光事業を行っている事は覚えてますか?
大田区議会の予算特別委員会で、観光政策、主に広報戦略について質問をしました。
ぐるなびとの提携なので、何か飲食関連の事業としてしっかりと打ち出すのかと思っていたら、中身はぐるたびとなっていました。
それでもうまくいけば良かったのですが、区の中でも、新規募集は行わない、予算大幅削減という結果になり、せっかくのポテンシャルを活かせないという残念な結果になってしまいました。
最初の見極め(ぐるなび、ぐるたびの知名度、ターゲットの違い)、しっかりとした戦略が取れていなかった等、課題も見つかりました。
税金で観光、広報事業を行うのですから、しっかりと地域経済、発展に結びつかなければ意味がありません。
採算を考えずに一部の方が儲かる為に税金を投入するのではなく、区内産業の発展、税収アップにより区民への福祉、行政サービス向上という形で返していける、効果的な策を打たなければならないと思います。
●ぐるなびとの協定による観光サポーター制度については以下より
大田区と株式会社ぐるなびのパートナーシップ協定の締結について 首都圏初!大田区がぐるなびの地域活性化ノウハウを活用!
大田区観光サポーターがご当地情報サイト「ぐるたび」で発信しています
また、質疑後半で触れましたシティプロモーション。
大田区議会第3回定例会一般質問でも触れましたが、横須賀市のシティプロモーションは参考にできる部分が多くあると思います。
インターネットでのシティプロモーションについて質問しました。
http://www.kodomogashuyaku.jp/
須賀市政策推進部都市イメージ創造発信担当というイメージ発信の担当部署をちゃんと設けています。
子育て支援策だけではなく、外国語教育、利便性、環境など、ファミリー層に特化した政策を集め、広報事業として駅でのポスター、リーフレットやHP,チラシ配布等、近隣自治体にも手を突っ込む相当に踏み込んだ政策を行っています。
待機児童の問題を見ても、住民、また引っ越しを検討される方は自治体ごとのサービス、状況をしっかりと把握しているものです。
ニーズを的確に把握し、狙いを絞り込んだ広報戦略を打つ必要があります。
首長の方針を共有することも出来れば職員や議員も政策の推進もしやすくなりますよね。
※画像はリンク先より引用
社会増、特に若い層の人口流入を狙い人口維持の為の努力、人口減少社会に備えていく事は重要です。
大田区の場合は、日本の首都東京都、そして羽田空港を抱える立地を活かしたインバウンド。
日本人だけでなく外国人の観光、誘致策も行っていく必要があると思います。
質疑でも触れましたが平成26年度観光統計・マーケティング調査では、皮肉にも「大田区がいかに通り道扱いされているか」が示されてしまいました。
羽田空港跡地整備計画でも、例えば各都道府県だけではなく、希望する特徴ある区市町村のアンテナショップ(は難しいから屋台とか)のようなものを作ったり、空港、日本の玄関という点も活かした魅力ある街づくりも行っていただきたいのですが、その街づくりも潜在的な層に対してアピール出来なければ意味が薄いです。
ぐるたびとの提携だけでなく、海外へのプレスが一年で取りやめになったり、広報、情報発信は効果をなかなか測れない難しい事業ではありますが、外国の実情に詳しい国内企業と連携したマーケティングの実施。
映像制作も、実績ある国内のクリエータや企業と連携し、外国の俳優や外国で知名度のある日本人やキャラクター、番組と協力するなど、区が主体にならない方法でも、海外への広報、広告戦略は行えるのではないかと思います。
民間の力を活かした、戦略を立てた広報を打ち、大田区の発展、にぎわいにつなげていけるよう、引き続き声を上げていきます!
●大田区観光PR特使
大田区観光PR特使「シクラメン」の楽曲「SKYWALKER」で大田区観光PR動画を制作しました
●国際都市おおた大使(来~る大田区大使)
・外国人誘致は政策マンガでも触れました
おぎの稔政策マンガ第4弾 ~情報化社会と外国人観光客誘致編~
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動画
【総務費 観光】
東京維新の会 大田の荻野稔です。初めて予算特別委員会の審議にあたらせて頂きます。宜しくお願い致します。
総務費、区の観光政策についてお聞きします。
昨年、平成26年度観光統計・マーケティング調査が発表されました。
大田区で実施したアンケートによれば、日本人の50%、外国人の75%が大田区で実施した事は「目的地へ行く為の乗り継ぎ」。区のイメージについても日本人、外国人共に「交通の利便性のよい街」が上がっており、「通り道」としての印象が強く、全体的な大田区への宿泊者、来訪者は増加しているものの、大田区の都市の魅力を効果的に発信しなければ、大田区の活性化には結びついていかないであろう事が示されています。
平成26年7月18日に株式会社ぐるなびと「大田区活性化に関するパートナーシップ協定」を締結し、話題になった大田観光サポーター育成事業について質問します。
【質問①】
今回、予算編成過程の公表にも示されたとおり、本事業の予算は大幅に削られ、ぐるなびの運営する「ぐるたび」での情報発信については、実績・効果が見られない為廃止すると書かれており、必要経費のみの予算と認めるとの事でした。
新規募集を行わない中で来年度はどのような事業を行っていくのでしょうか?お答えください。
【答弁概要】観光課長
現在の観光サポーターの任期終了に伴い、新規観光サポーターの募集は行いませんが、来年度は観光サポーターの事業を二つの側面から検討したいと考えております。
一つは 観光サポーター事業で主に活用しているぐるなび社のぐるたびサイトです。
情報発信の手法や運営事業者は多種多様にございますので大田区の観光情報を発信していく手法の整理をし、どのような方法での実施がより効果的かを再度検討していきたいと思います。
もう一つは観光情報の発信にご協力頂く方としての観光サポーターの在り方です。
現在、観光PR特使やく~る大田区大使もおりますので、それぞれの役割を、また、活用や活躍の場を検討してまいります。
【質問②】
ありがとうございます。今、お話しいただいたように観光PR特使、クール大田区大使という制度があります。イベント等で私もよくお見かけしますが、普段、どのような事に取り組んでいただいているか、なかなか区民から見えづらいと思っています。
普段どのような活動を行って頂いていますか?
また、70周年記念事業や国際都市化の推進、東京オリンピックも控え、特徴ある個人の情報発信を更に充実させていかなければならないと思いますが見解をお伺いいたします。
【答弁概要】観光課長
まずく~る大田区大使は18歳以上で区内在住の外国籍の方となります。
一方、観光PR特使は文化、芸術、芸能、スポーツなど各界で活躍している方で個人または団体です。
活動内容の中心はいずれも大田区の魅力を広く国内外にPRしていく事です。
それぞれがご自身の様々な活動を通じて、区の認知度向上と魅力発信によるPRを行っている所でございます。
区は任命、委嘱式などを広報し、HPでの周知を行ってまいりました。
区が個々の活動を支援するのではなく、個々の方に区のPRをして頂く点では大田区の応援団。
まさにサポーターのような存在です。
委員のお話にあります、個人による区内外への情報発信という点では観光PR特使の個人の申請などで活躍いただく方が広がっていく事になると存じます。
【質問③】
26年度の話ですが、メディアを活用した情報発信事業として北米、東南アジア向けのプレスリリースページを作成し、海外メディアへの情報発信に努めた事もありましたが、こちらも効果が振るわず、また検証の難しい事から一年で取りやめとなりました。
イメージ戦略を自治体が打ち立て、効果的な広告を行っていく事も重要と考えます。
他の自治体でもインバウンド強化に向けた対策が行われており、また、全体的な都市イメージ発信の点から広告を作り、国内外に都市の魅力を発信しようと試みる自治体もあります。
動画、広告等作成に当たっては自己満足ではなく、お金を掛けるところは掛けて、市場分析も行った上で発信も行わなければ効果は薄いと思っており、作成について関連企業・事業所等の協力を得たうえで、海外のメディアや海外の有名人、海外在住の日本人等も巻き込んでいく必要があると感じています。
マーケティング調査、内容の検証を外部とも連携した上で、国内外のメディアとも協力し、広告出稿、番組内出演等様々な形も含め、メディア、インターネット、SNS上での発信していくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
【答弁概要】観光課長
区の魅力をどのような方法で、どこに、どの程度発信していくかなど、広報戦略は重要であります。
それゆえその効果、成果が何を物差しに測るのかをしっかり見極めなければなりません。
委員のお話にあるような情報発信がコストに見合うか、またコストの問題だけでなく自治体のイメージアップや誘客、回遊を促進させられるかが評価の視点になると考えます。
昨年、観光PR特使シクラメンの楽曲に合わせた観光PR動画を区民参加型で作成したところ、新聞、メディアなど複数で紹介されました。
こうした動画の活用と新たに取り組む広報により、限りある経費で多様な情報発信を図るよう取り組んで参ります。
【質問④】
ありがとうございます。
都市の魅力の発信におきましては、大田区全体におけるシティプロモーションの戦略を立て、政策、事業のパッケージングも行っていかなければならないと考えますが、見解をお伺いいたします。
【答弁概要】広報課長
委員のご指摘の通りですね、プロモーション戦略を立てまして、政策事業のパッケージングを行っていく事は区の魅力を発信する上での重要な取組であると考えております。
区では昨年から広報戦略強化策として、庁内の広報マインド向上によりますプレスリリースの発信増、またプレスのタイミングや表現方法を工夫をした結果、新聞、テレビ等に好意的に取り上げられる機会は着実に増えております。
特に昨年9月からプレスをスタートしましたいわゆる特区民泊事業につきましては、、まさに政策と事業のパッケージングによる広報戦略となります。
マスコミから大きく注目を浴び、大田区そのものの認知度を国内のみならず海外にも広めることも出来ました。
今後も様々な団体や部局間での連携強化を図り、区の先駆的な政策を具体的な事業として「見える化」し、機敏かつ積極的に区の魅力として区内外に発信出来るよう努めてまいります。