【署名】AV新法を改正し、AV業界を崩壊の危機から救いたい
こんばんは。大田区議会議員のおぎの稔です。
AV産業の適正化を考える会様の署名に賛同し、賛同人に名を連ねさせていただきました。
署名はこちら
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今アダルトビデオ業界(AV業界)は崩壊の危機にあります。
その原因は2022年6月に成立、施行された、いわゆるAV新法(AV出演被害防止・救済法)です。
この法律の主要な内容は、
「AVの出演者は、AV作品の公表以降一定期間は無条件で作品の公表を停止できる」「AVに出演するためには、出演者は作品ごとに契約を締結して、出演契約を締結してから撮影まで1ヶ月、撮影から公表するまで4ヶ月を熟慮期間としてあけなければならない」というものでした。
これによりAV新法の施行以後は、新人女優との契約リスクが大幅に増し、また、出演契約から販売まで法律上は5ヶ月、発売予約期間を含めれば事実上最短でも6ヶ月の時間を要するようになりました。それまではAV作品の政策には概ね3ヶ月程度であったものが、急に倍の期間の確保が義務付けられたため、業界に大きな混乱が生じ、業界で働く方はもちろん、AV女優の方々をはじめとする出演者の生活に大きな影響が出ています。
具体的には当事務所の調査では適正AVと呼ばれる大手事業者の現場では、以下のような影響が生じています。
①AV作品の制作本数、出演機会の減少
AV新法の施行前後で当事務所の調査では業界団体の審査を受けたAVの制作本数は2割程度減少しています(2022/6:1449タイトル→2022/11:1170タイトル)
また公表停止のリスクや複雑な契約手続きを考えた結果、一本あたりの出演者が減少しています。これによりAV業界での出演機会は大幅に減少することになりました。
②新人、中堅AV女優の仕事の減少
せっかく時間をかけて作品を作っても、出演者による権利行使により公表停止されてしまうリスクがあるため、実績の多い一部の人気ベテラン女優に仕事が集中するようになっています。
これにより出演機会の減少と相まって、新人、中堅女優の仕事が大幅に減少して経済的に苦境に陥っています(某メーカーへの当事務所からの調査では女優契約数が2022/6:133件→2022/11:79件、撮影数が2022/6:81作品→2022/11:64作品)。
③違法な事業者への出演者の流出
このように仕事の総量が減り、その機会が人気ベテラン女優に集中した結果、収入を得る機会が減少した新人、中堅女優がやむを得ずAV新法を無視する遵法性にかける事業者の現場に流れたり、海外を含む売春に流れたりといった事象が疑われる。
このように本来AVの出演者を守るために作った法律により逆にAVの出演者を苦境に追い込んでいる状況にあります。「地獄への道は善意で舗装されている」という諺がありますが、AV新法をめぐる状況はまさにこの言葉が相応しいと言えます。
このような事態に至ったのは、このAV新法という法律の立案プロセスに大きな問題があったからです。AV新法は立案にあたっての検討期間が極めて短く、立法プロセスにおいて「支援者」と呼ばれる一部団体の定性的な主張を丸呑みし、AV業界で働く当事者の意見を全く聞かず、また、定量的なデータが示されないまま立案作業が進められました。
私はそのような状況に危惧を覚え、この法律の採決にあたって全議員の中で唯一反対票を投じました。結果としてここまで述べた通り、現在の状況は私が危惧した通りになっています。
ただ幸か不幸か、AV新法は2年以内の法律の見直しが条文内に明記されており、順当に行けば2024年6月までの法律の改正が予定されています。そこで私は立法者たる一国会議員の使命としてこの法律を本当にAVの出演者の人権を保護する形にするために、皆様の10万票以上の賛同が得られれば、民意の代弁者として以下の内容を含む改正案を他党に提案し、成立に向けて働きかけたいと考えています。
①法律の名称変更
法律の名称を「性をめぐる個人の尊厳が重んぜられる社会の形成に資するために性行為映像制作物への出演にかかる被害の防止を図り及び出演者の救済に資するための出演契約等に関する特則等に関する法律」から「性行為映像制作物の出演契約に係る特則等に関する法律」とする。
これにより、自ら意思を持って性行為映像制作物に出演している出演者が、まるで「被害者」のように社会的に認識され、仕事への誇り、人としての尊厳が踏み躙られる状況を改善することを目指します
②AV撮影、公表に係る熟慮期間の柔軟化
性行為映像制作物にかかる「出演契約を締結してから撮影まで1ヶ月、撮影から公表するまで4ヶ月あけなければならない」という熟慮期間の設定については、原則としては残しつつ、全ての出演者からの申し出により任意に短縮できるものとする。
これにより、出演者の意図に反して不当にAVの制作本数が制限されている現状を改善することを目指します。
③出演者の地位向上、人権保護のための業界の実態調査
政府が、AVの制作公表者の実態調査を行うことを求める規定を新たに設ける
AV人権倫理機構の調査では性行為映像制作物の出演者の報酬は売り上げの2~3%と極めて低い水準にとどまっており、業界構造として経済的に搾取されている疑いがあります。この規定を設けることで、業界の正確な実態を把握することで、正しい認識に基づく出演者の地位向上、人権保護に向けた政策が実行できる環境を整える
以上何卒皆様ご賛同よろしくお願いします。
浜田聡
◆賛同団体:
AV産業の適正化を考える会
◆発起人:
二村ヒトシ、MARICA
◆顧問:
平裕介(弁護士)、宇佐美典也(制度アナリスト)
◆賛同人:
浜田聡(参議院議員)、おぎの稔(大田区議会議員)
高橋がなり
亀石倫子(弁護士)、要友紀子 ほか
◆ホームページ:
https://tekiseikakangaerukai.com/