公務員の公私は?ロシアのSNS運動がもたらすもの
こんばんは。おぎの稔です。本日は、SNSとプライバシーについてお話をさせて頂きます。先日、ロシアで、女性教師の水着写真を巡り、以下のような騒動が起きました。
>ロシアで、女性教師(38)が自身の水着姿の写真をオンライン上に投稿したことがきっかけで、退職に追い込まれるという出来事があった。これに反発した教師数千人が、ビキニや下着姿の自身の写真をソーシャルメディアに一斉に投稿し、抗議運動を展開した。
>報道によると、ある保護者からの苦情を受けて女性校長が教師を呼び出し、「売春婦のような格好をして小児性愛を助長している」と非難して退職を迫ったという。これを受けて、他の教師らが支持を表明するメッセージを添えた自身の写真を次々に投稿。
サンクトペテルブルク(St. Petersburg)の音楽教師は、「模範とされるべきじゃない? 健康的な38歳の女性が極寒の中で体を鍛えているのだから」「これがなぜ、生徒に害を及ぼすの? 私はバルナウルのこの先生を支持します!」とつづり、ビキニ姿で日光浴をしている自身の写真を投稿した。
写真共有アプリ「インスタグラム(Instagram)」には1日までに、「教師だって人間だ」とロシア語で書かれたハッシュタグを付けた投稿が1万5000件以上寄せられた。
この件は、教師のSNS利用やプライベートといった事に一石を投じる話だと思います。以前、私は公務員の同人活動(自分で書いた本をフリーマーケットで売るようなものとお考えください)についても、ブログで書いたことがあるのですが、SNSの流行もあり、立場を超えて様々な選択肢が増えている今、副業禁止の話とは別に、労働者、公務員のプライベートを私たちはどう考えていくべきでしょうか?
法令、立場、職務上の遵守事項、勘案しなければならない事は沢山あります。SNSで話題になったいわゆる「バイトテロ」のような不適切動画投稿。企業に損失を与えるようなものであれば、当然法的な責任にも議論が及びます。先日、世田谷区の年金機構の事務所長が匿名アカウントでのヘイトスピーチを理由に更迭されるというニュースも流れました。ヘイトは当然許されませんが、匿名アカウントによるものをどこまで個人と紐づけるべきでしょうか?作家の過去のヘイト発言問題、また、立憲民主党の公認候補が過去のヘイト発言を理由にと、公認を撤回されるなど、特に今、ヘイトスピーチに対して社会が厳しい目を持っているからこそ、何がヘイトなのか、どこまでの処分なら適切なのか慎重に議論が必要と思います。
ヘイトの話は長くなるので、このあたりにしますが、インターネットやSNSを通じて、社会問題や政治が動くようになった昨今。公務員、神職者、政治家だけにとどまらず、世界中で、市民一人一人が情報発信をし、つながる事の出来る社会の中、法律に縛られない範囲での余暇、休日をどう過ごすか?プライベートでのやりとり、匿名での活動他、趣味や一個人としての地域、社会貢献活動。職務の間は職務に集中して頂く一方で個人と組織の紐づけをどう考えるのか?
そうしたSNSなどへの投稿をどう捉えるのか?杓子定規にならず、柔軟に考えるべきだと思います。皆様、如何お考えでしょうか?
〇参考
日本の僧侶が投稿、「#僧衣でできるもん」動画がネットで拡散
>福井県内の40歳代の男性僧侶は昨年9月、「運転操作に支障を及ぼすおそれのある」ことを理由に、僧衣を着ての運転で警察に交通反則切符を切られた。僧侶は法事に向かう途中だった。
この僧侶は反則金6000円の納付を求められたが、「法事に行けない」として支払いを拒否したという。
反則切符を切られた男性僧侶への支持表明に、インターネット上で仏教界の一部が立ち上がった。
〇「ヘイトスピーチ」で更迭 年金機構・世田谷事務所長
〇「政治を、もっと近くに。」議員の産休・育休問題から、議員をどのような存在として考えるか?【寄稿】