May 8, 2018

多様性を尊重できる環境を~LGBT自治体議連研修会

 大田区議会議員のおぎの稔です。去る5月5日、6日に国立オリンピック記念青少年会館で開催されたLGBT自治体議連 勉強会に参加しました。GW期間と言う事で、2日間勉強して来ました。

1日目の講師は岡山県立大学教授 中塚幹也様、宝塚大学教授日高康晴様。2日目の講師は金沢大学准教授の谷口洋幸様でした。

 

 今回の研修で学んだのは、性的指向、性自認についての基礎知識から、学校や日常生活の中でLGBTの方々が抱える課題、行政、制度上の改善点、海外の事例や状況と言った点でした。LGBT(性的マイノリティ)の方々は、どのくらいの割合日本にいると思われますか?日本全体で5~8%前後、同じ比率ではAB型の人、左利きの人と同じくらいの割合と言えます。

 ただ、ひとえにLGBTといっても、L(Lesbian)G(Gay)B(Bisexual)の3つとT(Transgender)では性的指向と性自認の違いがあり、抱える困難は同じ部分、異なる部分もあります。

 例えばこちらの性的マイノリティの方の「だれでもトイレ」の表示。これがわかりやすくて使いやすいという方もいれば、このトイレを使う事で大っぴらに自分が性的マイノリティである事が知られてしまうから、嫌がる方もいます。そもそも、自分の性自認がたまたま肉体と違うと言う方、たまたま好きになった方が同性、異性であるだけで「LGBT」という枠組みで語られたくない、そういう方もいます。

 

性については以下のように分ける事が出来ます。

・生物学的性 →身体の性

・社会的性→性別表現、性役割、割り当てられた性、らしさ

・性的指向、性同一性(性自認)

 大多数と違う人がマイノリティと括られてはいますが、性的マイノリティも画一ではなく、内心、セクシュアルの苦悩、課題は他人の物差しで簡単に図れることではないのです。

 では、日本は性的マイノリティの方が受け入れやすい社会でしょうか?

※FTM・MTFは「Female To Male(女性から男性)」「Male To Female(男性から女性)」の略です。

 この調査は、性同一性障害における調査ですが、カミングアウトの出来なさ、孤独感などの生きづらさが、アルコールや薬物への依存、自殺未遂、精神科合併症などに結びつく事も可能性として危惧しなければならない事を教えてくれています。性同一性障害の場合、大半の方が性別に違和感を中学生までに自覚する事と、自殺念慮が高くなる時期が重なります。

カミングアウトを強要する、またはアウティングのように本人の意思に反して、性的な事などを公開されてしまう事は避けなければなりませんが、性的マイノリティの方々の課題を解決できずに、放置してしまう事は、子供の命に関わることでもあります。ある調査でいじめ被害・不登校・自傷行為・自殺念慮・自殺未遂などを調べたところ

・異性愛男性に比較して、ゲイ・バイセクシャル男性の自殺未遂リスクは⒌98倍深い
・性的指向を友達にカミングアウトしている人ほどリスクが高く、六人以上にカミングアウトしていると、自殺未遂リスクは⒊2倍高い

 

といったことも明らかになりました。

性的指向や性辞任について、クラスで笑いものにされ学校が嫌なのではなく学校が怖くなった。先生や友人がそうとは知らずに「気持ち悪い」と言っている相手は「自分の事ではないか」と考え、笑われてるような気になり学校に行けなくなった。といったお話など、聞くだけで苦しい思いがしました。

 

 今回学ばせて頂いた制度上、または生活上の具体的な課題やテーマなどはおいおい議会などでもしっかりと取り上げ、改善の為に力を尽くしていきたいと考えていますが、私がLGBT、性的マイノリティの方の課題を取り上げる理由。私自身は、もしかしたら何かのマイノリティではあるかもしれません。しかしながら、LGBT-Ally(アライ)とは言えるかもしれませんが現在挙げられている「L G B T」の4つには該当しません。

 では、なぜ関心を持っているのか?

 既に何度か語ってきましたが、私は子供の頃に、同居している家族の自殺を経験した自死遺族であり、自身の体験からも政策の大きな柱に「自殺対策」を掲げ、その為の手段の一つとして「生きづらさの解消」を掲げています。大きな要因である経済や健康の問題だけでなく、孤立や孤独感、様々な悩みから来る「生きづらさ」も自殺の要因となっております。しかしながら、その生きづらさを理解する事は、当事者でなければなかなか難しいでしょう。簡単に打ち明けてもらう事も出来ないかもしれません。

しかし、それでも出来る事はあるのではないでしょうか?課題や特性、苦しみを理解できずとも、性別、ライフスタイル、思想信条に囚われず、多様な生き方、在り方を尊重する環境、社会を作っていく事、それ自体が支援になっていくのではないと思います。

特定の方を優遇、区別しろと言う事ではなく、多くの方にとって肩に力を入れずに、生きていける社会。誰も排除されない、のけ者のいない社会。浅くとも、開かれた自由で多様な社会。そうした社会を作る為に、今後も微力ながら取り組んでいきます!

 

 

 

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