Apr 2, 2015

アニメ業界の現状ってどうなっているの?②クールジャパン政策って実際のところどうなの?

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※内容につきましては、お話した方の経験やその周辺での出来事に基づいた個人の意見であり、実態とは違う内容も含まれる可能性もあります。予めご了承ください。

②政策編

前回

アニメ業界の現状ってどうなっているの?①~撮影監督さんに聞く業界の話~

 

に続きまして、今回は政策編。

政治・行政の掲げるクールジャパン振興政策が、実際の現場にいる方から見てどう映るのか率直にお聞きしました。

意見交換の上で大田区ではこういったことが出来るのではないか?という提案も一緒に載せています。

★アニメ制作会社誘致策

①(前回)で書いたようにアニメ制作は工場のように、複数の制作工程が関わって作られている。

工程によってはグループ会社で行うが、外部に委託する場合もあり、その内の一工程の会社だけを持ってきても効果は薄いのではないか?

アニメ制作工程を丸ごと持ってきたほうが効果は高いし、制作側にとってもメリットはある。

特に、アニメを納品するための最後の工程である、ビデオ編集作業を行う、ビデオ編集室や、ネガやデータを書きだす現像屋は重要。

逆に言えば、ここのビデオ編集室や現像を引っ張ってくれば、他の工程も近隣に移動してくる可能性がある。

 

★アニメ業界への減税等の政策

 

業界への減税というよりも、制作会社とメディアの配分の適正化、クリエーターへの支援や、アニメ制作環境への支援を行ってほしい。

 

★アニメで町おこし策

 

・艦隊これくしょん(艦これ)⇒横須賀、呉、佐世保、舞鶴等

・らき★すた⇒埼玉県久喜市

・ひぐらしのなく頃に⇒岐阜県大野郡白川村

・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。⇒ 埼玉県秩父市

・けいおん!⇒滋賀県犬上郡豊郷町

・ガルパン⇒茨城県大洗町

・花咲くいろは⇒金沢市湯涌温泉

・戦国無双、エヴァンゲリオン、刀剣乱舞(とうらぶ)⇒岡山 長船の刀鍛冶 ⇒作品に出てくる刀剣を実際に打つ

 

・徳島県徳島市⇒マチ★アソビ

アニメ制作会社ufotableの企画するアニメやゲームなどのエンターテインメントイベント。ufotable社長が徳島県出身。

2009年から始まり、現在13回開催を迎える。 アニメそのものの舞台というわけではないが、アニメ・ゲーム等を活かした町おこしイベント。 聖地巡礼、舞台見学、地域でのイベント開催、グッズ販売等、成功例も多い。

 

➡成功例だけではなく、不振に終わった場合や、地元の反発、ファンの反発を招いた例もあり、ご当地とのコラボ、話題と地元の理解、ファンとのコミュニケーションも重要。

 

【 大田区】

それでも町は廻っているにおいて、下丸子の商店街や近隣地域が舞台になった。

 TBSアニメーション それでも町は廻っている 公式ホームページ

 

★産業振興策

国内客、外国人観光客にしても人が来ることが大事。 内容に口を出すより、政治・行政は場を整えることに力を入れてほしい。

アニメ・コスプレ、即売会イベントを行うような巨大な展示場の作成。 コスプレ、音量、道路使用、頒布物などに対する規制緩和、交通・宿泊等のインフラを整える。

地域経済と関連するなら、イベント参加者に対して地域の商店街で使える商品券、割引券を頒布するなどもいかがか。

 

★海外販売支援
場、枠組みつくりの支援をしてほしい 無理に海外に売り込むことだけを意識して、官が口を出してもうまくいくとは限らない。

 

【大田区】 海外への販売、現地の法務や慣習に詳しいガイド、専門家、通訳の配置。 海外の業者を読んだ見本市の開催と商談・相談支援の拠点つくりを

【大田区】 アニメだけではないが、展示会を行うための巨大な施設を空港周辺に作ってもよいのではないか? 実際、ビックサイト以上の規模の会場を羽田空港周辺に作り、宿泊、飲食等も大田区内へと誘導すればそれだけで、かなりの商業振興策になる。 コスプレ・パレード、マンガ・アニメ関連のイベントを行うためのインフラ整備と会場提供。通訳派遣等の言語インフラも。 規制緩和も必要ではないか?

 

★官製作品

行政が作品に口を出して成功するというのは考えにくい。 むしろ、助成金、支援金、発表の場を提供等、場を整えることや側面支援を行ってほしい。

 

【大田区】

●大田区の町工場や大田区をモデルにしたアニメ作品等に対して、金銭や作成協力等の支援をする政策を行うことで、大田区のアピールにもなる。

「それでも町は廻っている」は下丸子が舞台だが、他のひぐらしやガルパン、あの花、らき★すたにしても、最初から町おこしだけを狙って作っているわけでもないので、内容そのものには介入しない。

 

●内容に介入とは少しニュアンスが異なるが、町工場の職人さんの仕事や航空産業、空港など、一つの産業や仕事に注目することでその産業やその特色に対する見方が変わる事もあり。

そういったテーマでの作品募集・制作支援はプラスになるのではないか?

 

 

【行ってほしい政策】

 

★ネット通信技術向上の為の技術投資 都道府県に限らず、ネット通信インフラの整備を自治体単位でしっかりやってくれるとありがたい。 データ転送、データのやりとりが快適に出来る環境を自治体単位で作ってもらえれば、アニメ以外のコンテンツ産業、IT企業も考えるのではないか? そこに移転しよう、事務機能、職務機能の一部を移そうという話にも出てくると思う。

 

【大田区】 大田区でのICT、ネット通信環境強化

 

★グレーゾーンを認めてほしい 表現規制の問題にも関連するが、今、白と黒の線引き、特に黒の方を大きくしようとする流れに政府は進んでいると思う。 特別にお金や支援策を講じなくても、政治行政がグレーゾーンを認めてくれるだけで大きく状況が変わる。 寛容、多様性をしっかりと担保してほしい

 

細かい話で言えば、アニメの登場人物がタバコを吸っているシーンは不健全だから飴玉にする、モザイクをかける。 言葉遣い、表現、そういった規制が創作において煩わしさを産み、豊かな表現を損なう危険性がある、

※但し、「配慮の心」は忘れてはいけないし、白黒で言う「黒」い事はダメ、絶対

 

【大田区】 大田区でも寛容、多様性、表現の自由をしっかりと担保していく。

 

★クリエーターの生活支援 ●家賃補助・減額、クリエーター補助

 

正確な独身・既婚の割合は判らないが、独身でストイックな職業人が多いように感じる。

今の収入、労働環境では結婚・子育てをすることも難しく、結婚を機に退職・転職をする事例も多く聞く。

介護、保育現場にも似た問題をアニメ業界もはらんでいる。

アニメ業界でまっとうに働く方に、生活をしていけるだけの適正な報酬が支払われる。 国、地方を上げてアニメを応援しようというなら、減税、生活保障、家賃補助等手段はともかく、クリエーターの応援をする政策が望ましい。 ①でも触れた地方移転の話もここに関係をしており、現状生活苦でも地方移転で固定費・物価が安くなれば暮らしやすくなる可能性もある。

 

【大田区】 町をあげて、アニメを成長戦略として支援していく覚悟と予算を、文化・産業応援都市へ

 

★少子化対策 ・死活問題 最近、アニメ業界は少子化の影響で、子供の消費者(親)が減少し、大きいお兄さん(大人の消費者)が買い支えている。 一時的にはそれでもなんとかなるかもしれないが、今の大人の消費者たちは子供のころからアニメに慣れ親しんだ方が多い。 子供の消費者が減る事で、そこから大人になってもアニメ業界にお金を落としてくれる消費者がそのまま減る事になり、将来的に先細る。

 

★遊技機産業へのアニメ制作会社の依存度の上昇

ここ数年はパチンコ・パチスロ等の遊技機の盤面の映像作成がアニメ制作会社における収入の柱の一つになりつつある。

TVシリーズ製作費も年々削られており、少子化で子供(の消費者)が減ってしまうとますます依存度は高くなってしまうのではないか?

 

【大田区】 ➡少子化対策!

基本的な事からもしれませんが、産業にとって消費人口、買い支える層が減って良いことは少ないですね。

作る側、買う側を含め、少子化対策は重要な課題です。

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