Jun 23, 2023

大田区議会第二回定例会おぎの稔代表質問

 

こんばんは。大田区議会議員のおぎの稔です。大田区議会議員選挙・区長選挙が終わり最初の大田区議会の定例会で会派を代表して鈴木あきまさ新区長に質問に立たせていただきました。テーマは7つ。

 1 新空港線蒲蒲線について
 2 蒲田のまちづくりについて
 3 大田区の魅力について
 4 国際都市おおたについて
 5 大田のものづくりについて
 6 行政評価について
 7 福祉について

になります。前進する回答を頂けたものもあれば、これからスタート、という内容もあり、引き続き、大田区の課題に向き合っていきます。また、今回は会派からも一般質問に寺下区議が登壇。交渉会派の幹事長として、3期目の区議会議員としても議会全体の諸問題を含めて責任ある立場になります。日々、職務に追われてなかなかご挨拶もご連絡もできておりませんが、引き続き、ご指導いただければ幸いです。

映像⇒https://www.youtube.com/watch?v=y_Tbf-eiHUI&feature=youtu.be

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大田区議会 第二回定例会 代表質問 30分(質問18分答弁12分)
質問約6000字
 
東京政策フォーラム都民ファースト・国民民主・無所属の会のおぎの稔です。鈴木あきまさ新区長、そして区議会の第20期の体制になって初めての定例会。会派を代表して質問に立たせていただきます。今回は、鈴木あきまさ区長に今後の大田区、区政運営をどのように考えているのか、そのご見解をお伺いしたいと思います。よろしくご答弁のほどお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症に翻弄され、またロシアとウクライナの戦争が起き、世界中が今までと道に向かっていく出口のない時代となりました。9.11の同時多発テロが起きた際に「9.11」以前には戻れないと言われていましたが、コロナ以前には戻れない。そういった不可逆の時代に今後はなっていくのではないかと思います。
 
日本の抱える少子化や高齢化といった社会問題は、コロナ禍によって 更にスピードが速まりました
ポスト・コロナ時代となった本年以降、日本、東京そして大田区も大転換の波に巻き込まれていきます。先日、2022年の合計特殊出生率が過去最低タイとなる、1.26と報道されました。出生数の数で言えば6年以上早いペースで減少しているそうです。
今、目の前の数年であれば安定して過ごすことが出来るでしょう。しかし、今後日本を取り巻く様々な環境、問題を考えれば、10年、20年後大田区民の方が今と同じように暮らしていける保証はありません。今後、問題が訪れるのはみんなわかっているのに、対策をなかなか打てない。今の日本は小さな不安や課題に目を瞑っていて気づけば、病気が全身に進行し取り返しがつかない状態になる時代になっています。これは大田区も同様です。
令和に時代が変わり、コロナ禍が開け、これから私たちの街はどうなっていくのでしょうか。今までの行政計画からの転換は、避けられず、この社会には変革が必要となります。しかし、変革には犠牲も伴います。その犠牲をできるだけ減らし、区民の安心、安全、未来を守ることができるのか。大田区は大きなターニングポイントに立っています。衰退か、発展か。選択は君次第だ。と私たちがどの方向性に進んでいくのかを選ばなければならない。松原忠義大田区長からバトンを受け継いだ鈴木区長は、未来を担う大きな責任と共に、希望のカギを握っているのではないかと思います。
自治体間競争も激しくなり、財政の構造も変化し、ライフスタイル、価値観、経済活動も変化したことから、大田区の基本構想策定時とは区民の求める方向性、選ばれる街になるために自治体に必要な要素は大きく変わっているでしょう。社会環境が変わったことにより防犯防災、今までと違うリスクも顕在化していきます。
この質問はAIに作ってもらったワケではありませんが、メタバースや仮装通貨、AIといった新しい技術も話題になりました。
我々、区議会もそうした中で、区長を始めとした理事者の皆様と議論し、10年後、20年後も大田区民が希望の持てる街を作り、生活を支えていかなければなりません。
 
1, 新空港線・蒲蒲線について
では、メディアでの区長選挙の際にも争点として取り上げられてきた新空港・蒲蒲線についてお伺いします。まず、この新空港線・蒲蒲線については様々な点から意見があり、賛否も存在していることは皆様もご存知だと思います。区長からも、先日、説明をしっかりと行っていかなければならない旨、発言がありました。特に利便性の部分だけでなく、街がどう変わるのか、不便になったり、住みづらくなるのではないかという不安を持っている住民への説明は果たし続けていきたいと思います。色んなことを言う人がいますが、不安や課題は現にあるのだということはご理解いただきたいと思います。
さて、先日の連合審査会で、新空港線、蒲蒲線の費用については、都市計画交付金の対象事業として活用をしていきたい旨、区長からも答弁がありました。これは、東京都との合意に際して「」と、あり
行政の予算は単年度制であり、現時点での都市計画交付金の対象となるかどうかについての確約はないと思います。改めて、事業が成立した際に、都市計画交付金の対象事業となるのか、区長に伺います。①
また、2期工事まで含めて費用の圧縮については努力をしていかなければなりません。大田区の負担がなければ良いだろうという方もいますが、都税であろうと国税であろうと税金には変わりありません。
 
 
また、多摩川線沿線についても、新空港線・蒲蒲線の開通による変化についても大田区はしっかりと沿線住民に説明し、理解を得なければなりません。私自身、多摩川線沿線に住む議員として、初当選以来の約8年、新空港線・蒲蒲線については問題提起をつづけ、質問も続けてきました。その原点はやはり、地元多摩川沿線や蒲田周辺で、費用の問題以外に、直接影響を受ける方々の声があるからです。大田区の負担の大小だけが問題なわけではありません。その方々の声を聞き、不安を解消でき、少しでも沿線民の方にとっても良いものになるのであれば、私もまた、賛成することができるかもしれませんが、そうした声が解消できるかできないかは大きな課題です。新空港線・蒲蒲線を起点とした多摩川線沿線のまちづくりについて、どのように考えているのか区長の認識をうかがいます。①
 
2, 蒲田のまちづくりについて
 
続けて蒲田のまちづくりについて伺います。新空港線・蒲蒲線は鉄道問題として、懸念を述べてきましたが、一方で今の蒲田の町をそのまま放置はできません。老朽化の問題もありますし、自治体間の競争の中で大田区がどのように発展していくか。埋もれないようにしていくかも考えなければなりません。10年、20年後の地域の担い手を確保していかなければ、財政、地域共生の両面で大田区は苦しくなっていき、ひいては福祉を始めとした、区民サービスの提供が満足にできなくなっていく可能性もあります
さて、そうした点からも重要になる蒲田のまちづくりですが、グランドデザインの中では新しい蒲田駅周辺を5つのエリアにわけています。都市機能集積エリア、新価値創造エリア、多機能複合エリア、生活交流エリア、幹線道路沿道エリアの5つです。このグランドデザインの中で蒲田が新しい街として描かれています。ざっと見たところ、蒲田にしては奇麗すぎるとも思いますけども、蒲田の街づくりの中で私が多くの方から頂く懸念は、蒲田らしさがなくなってしまうのではないか、というところです。昭和のレトロ、下町感あふれる蒲田の雰囲気。多くの人が訪れることのできる雑踏。ネオンが光、夜も明るくにぎやかな繁華街。ちょっと怪しい路地。そういう要素をなくした、どこにでもある凡庸な街になってしまっては本末転倒だと思います。誤解されがちなのですが、繁華街がしっかり機能して、明かりがつき、人の往来が激しい方が街としては賑わいます。駅前が暗く、不安になる街には人はあまり訪れてくれません。多くの人が訪れる街ではなく、空港が近く交通が便利だからふらっと寄る、最悪通過するだけの街になってしまうのではないかと私は危惧しています。鈴木区長はソフトの面でどのように蒲田のまち、蒲田らしさを考え、今後の街づくりに生かしていくのか、見解をうかがいます。②
 
3, 大田区の魅力について
 大田区をより魅力的な街にして、国内外から多くの人に訪れてもらう町にする中では、魅力あふれるコンテンツ、街づくりを行っていく必要があると思います。先ほども述べましたグランドデザインの中で「商業などが連続し、にぎわいの広がりをつくる 歩いて楽しいストリートの形成」や、「国内外からの来街者を迎え入れる玄関口の形成」を行っていくとありました。そうした街づくりの中の一つの要素として、漫画、アニメ、ゲーム、スポーツ、プロレスや文化芸能・格闘技などの興業などのコンテンツがあると思います。昨今はインターネット上での炎上騒動でよくポッポカルチャーがそうした炎上の標的となっています。キャンセルカルチャーとも呼ばれるこの流れで、多くのコンテンツが自由に表現できない環境があり、大きな問題だと思います。
大田区の産業プラザPIOは同人誌即売会の聖地のひとつとなっているし,大田区はコスプレ発祥の地の一つであるとも言われており、平成29年の第二回定例会での「コスプレ文化の発祥の地の一つがこの大田区であるという事について区の見解を伺います。」という私の質問に対して、当時の松原区長からも「コスプレ文化の発祥の地の意義についてのご質問でございますが、大田区においては区政70周年に合わせた賑わい創出の為のイベント事業の募集にコスプレ団体が選定されました。区の様々な事業を推進する中でコスプレを始めとしたポップカルチャーについても、その観光的要素について研究をしてまいります。」と答弁があったところです。大田区の魅力の一つとして、コンテンツ、ポップカルチャーと大田区と連携して街づくりにも活かしてていくべきではないでしょうか。区長の見解をうかがいます。③
 
4、国際都市おおたについて
続いて、国際都市について外国人との交流、街づくりについて伺います。 
今後の人口減少社会での労働者不足、また国際化に伴う外国人の労働者や、観光客増を考えれば、外国人と大田区民、産業、企業の連携は不可欠であります。大田区としても、外国人が暮らし、働き、訪れることのできる町であることも今後、PRしていく必要もあります。その中で様々な課題も生じるだろうが、そうした部分もクリアしていく必要があます。
 
では、日本、大田区が外国人にとって魅力な点は何でしょうか?
純粋な給料、報酬ではアメリカや中国には叶いません。私は必要なのは住み易さや社会保障の厚さではないかと思います。
街づくり、公園、公共施設利用などもより、外国人にもフレンドリーになっていく必要もあるでしょう。外国人の労働者の定着率も低いと聞きます。地域コミュニティ形成についても行政が支援し、外国人労働者の定着率も上げていかなければなりません。
区内在住の方も含めた様々な国、ルーツの人とも連携していくことも大切であり、観光だけでもなく、また口先だけ、その場しのぎの対応ではなく、本気で外国の方を呼べる、多くの方が国籍を問わず、住める街づくりが必要になってきます。
日本人だけでんく外国人にも選ばれる要素を大田区は持っているでしょうか?
松原前区長の下、平成29年に大田区は国際都市おおたを宣言しました。国際都市として、大田区は今後どのような取り組みや連携を行っていくことを考えているのか、見解をうかがいます。④
 
5、大田のものづくりについて
 大田区のものづくりについて伺う。ものづくりについて、松原前区長は特に観光という側面、大田区の特徴、魅力としての側面に力を入れてきたように思います。梅屋敷駅近くの高架下に作られたCOCAのような新しいスペースや、くりらぼたまがわ、オープンファクトリーのような取り組みもある一方で、現場の産業、商売としてのものづくりについては、大田区の取り組みについて、まだまだ不足しているという声も聴いています。ものづくりは非常に重要な産業で、昔ながらの工場以外も含めて、様々なものをつくり生み出していく街はとても魅力的で画期的なものだと思います。しかし、ものづくりに携わる方々からは様々な課題。例えば工場アパートの値上げの話も聞きます。産業振興協会を利用している業者の方からの課題認識や、物価高、コロナ禍での取引停止や材料費高騰、資金繰りの悪化など大変なお話をたくさん聞きます。観光などの面で区に協力は求められるけれど、実際の取引には。。という声も聞きます。
現場でものづくりに携わる方々は今、悲鳴を上げており、観光や町のイメージではない、区としての支援、対策や計画が求められています。物価高、また東京はそもそも家賃が高く、住居も近く制限も多い。そうした中で、東京、大田区で工場を動かし続ける意義、メリットはなんでしょうか?
そうした点からも支援の在り方、必要性を定義する必要があります。鈴木区長は産業としての大田区のものづくりについて、どのようにとらえているのか。また今度、どのように大田区として取り組みをしていくのか、見解をうかがいます。⑤
 
6、行政評価について 
魅力ある街づくりという点で、情報公開について伺います。限られた財源の中で、大田区の施策・事業を着実に進行していくためには、各事務事業の適切な進行管理や中長期的な財政需要の把握、市民との情報共有を図り、透明性の高い行政運営や説明責任を果たしていくことが重要です。その手法の1つとして、大田区の予算に関連する各事務事業について、前年度の決算内容や次度以降の事業内容、予算額及び成果指標などを整理した上で、事業の必要性や妥当性の視点に基づき、担当課が評価の上、今後の方向性をまとめた事務事業評価を公開することが必要です。主要政策の成果について大田区は現在、公表しています。こちらで公表しているのは36事業ほどで、情報公開が進んでいるとは言えません。
他自治体などでは内部評価の「事務事業評価シート」約600事業を公開している自治体もあります。基本計画に沿った事業だけ公開している自治体もありますが、それでも大田区より幅広いです。
 
事務事業評価の公開は『行政と区民との会話のツール』でもあるとも言われています。こうした会話を進めることが鈴木区長が訴えていた「わかりやすい、使いやすい、優しい「おおた」に」なる。選ばれる大田区になる一歩ではないかと思います。
 
品川区では区長が変わってから新たな行政評価制度をスタートさせ原則として全事務事業を対象とした事務事業評価を実施するとともに、区民意見を踏まえた政策評価を実施と宣言。事務事業評価の実施を令和5年度からスタートさせました。その品川区を入れて23区では16区が事務事業評価と公開を行っておりますが、大田区は一部にとどめています。なぜ他区がやっていることがいままでできてなかったのでしょうか
大田区も新しい区長が誕生しました。同じ城南地区の新しい区長が取り組んでいることも踏まえて、鈴木区政になった大田区にはそれ以上のものを目指してほしい。と思います。行政評価についての見解をうかがいます。⑥
 
7 福祉について
大田区は令和4年度から重層的支援体制として横断的に諸問題に取り組む体制をモデル事業として昨年は大森地域で、今年から全区で対応する形で事業を進めています。多難、多様な時代。福祉にも横の連携、窓口でたらいまわしになるような話ではなく、窓口を一元化して適切な支援を受けられる体制が必要です。私は今年3月の予算特別委員会で、アルコール依存症のご老人の介護について、ご家族の苦悩について質問させていただきました。介護、福祉が福祉部。依存症などの精神面の問題が健康政策部ということで、なかなか連携が取れていなかったことから区の対応に不満をお持ちの方からの相談でした。重層的支援体制の中でも、課題として依存症などの事例があがっていましたが、今後の社会情勢、福祉に求められる区民需要を考えれば、今回の重層支援体制のように、部局をまたいだ支援体制を整えていくことは必要不可欠です。今後の福祉のあり方について、精神面も含めて部局横断型の体制で常にサポートできるように行っていく必要があり、その体制づくりが鈴木区長が選挙戦で掲げた「一人ひとりが輝く健康と福祉のまちづくり」に当たるのではないかと思いますが、大田区の福祉体制についての区長の見解をうかがいます。⑦
 
以上、ながながと質問をさせて頂きました。今後の5年、10年、20年、更にこの先の大田区をどう考えるのかという点について、ご答弁を頂ければと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
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