そして、誰もいなくなる。新空港線・蒲蒲線の不思議
大田区議会議員のおぎの稔です。令和4年度もどうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、大田区の進める新空港線・蒲蒲線計画。以前のブログ・議会質問でも触れましたが大田区が「今年度中に都との合意を」といっていた今年度が終わり、新しい年度になりました。今だ、合意したというお話は聞いていません。
以前のブログ→新空港線(蒲蒲線)計画はいつまで引っ張るべきか?
そして、本日付の人事異動、新体制スタートなのですが区民の皆様からしたら納得のいかない動きがあると思っています。
大田区は昨年、鉄道・都市づくり部という部を新たに立ち上げました。理由について質問をしたところ、「少子高齢化の進展や人口減少社会の到来などを踏まえ、中長期的視点の下、生活・経済の基盤となる都市づくりに積極的に取り組んでいくため、新部署を立ち上げた」と大田区からも昨年、私の質問に対して議会で答弁がありました。更に「具体的には、区の中心拠点である蒲田駅周辺地区の機能更新や、大森駅周辺における都市基盤整備と沿道まちづくり、踏切対策と併せた下丸子駅周辺まちづくり、そして新空港線整備などがございますが、これらは今後の区の発展に不可欠であり、何としても実現させるべき事業」と答弁が続きました。
この答弁をされたのは、東京都から自治法派遣により着任された部長であり、区の関係者からも「都の都市づくり部門を今後担う方」だと紹介されたこともあり、新空港線・蒲蒲線の都との合意を進めるために着任されたのかと思っておりましたが、新空港線・蒲蒲線は年度内合意を行われずわずか一年で東京都に戻り、また別の方が部長として東京都からいらっしゃることになりました。議会での答弁などを見ても自分の言葉でしっかりと意見を語ってくれる優秀で想いのある方だと思っておりましたが、東京都との大事な交渉事であり、仮に合意になった場合、その後の具体的な動きを進めていくのにも、責任者はそれなりの期間いた方が良くて、一年で交代というのは不可解な思いがあります。「年度内決着を」謳っていたのですから、もともと一年という約束だったとしても、それはそれで大田区が一年で合意する気があったのかわかりません。
更に今回私が一期目の当選した2015年以前から、ずっと新空港線・蒲蒲線に関わってきた課長さんは4月人事で新空港線担当から外れ、後任は係長から課長に昇進したばかりの方になりました。同様に新空港線・蒲蒲線に携わってきた副参事の方は都市整備部長、昨年3月まで担当部長だった方は昨年、他部署の部長に既に異動されており、昨日まで担当だった、新しい部の部長は都に戻る。年度内決着失敗とともに、「そして誰もいなくなる・・」となってしまった大田区。新空港線・蒲蒲線計画、どうするつもりなのでしょうね。