Mar 25, 2020

区民の生活、日常を守る事を最優先に。大田区議会討論

こんばんは。大田区議会議員のおぎの稔です。本日、令和2年大田区議会第1回定例会が閉会しました。私も本会議場で討論に立たせて頂きました。本日も都内の感染者が増加し、都知事から不要不急の外出を控える旨、記者会見で要請がありました。

小池都知事「感染爆発の重大局面 平日は自宅で仕事を」

一方で私は都民、国民への要請、注意喚起は良いとして保障や補てん、給付などはまだまだ足りていないと思っています。現在、平時は隠れていたもの、後回しになっていた課題や制度。そうしたものが新型コロナウイルス感染症の流行とともに、社会の明るみに出て来ています。災害や感染症の拡大といった時、立場の弱い方、苦しい方にしわ寄せが来ます。そうした事を自覚したうえで、大田区には区民生活第一の予算執行を行っていただきたいと討論をしました。

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 大田区民の会令和のおぎの稔です。第1号議案令和2年度大田区一般会計予算、及び第2議案から第4号議案までの各予算全てに賛成をいたします。この際、若干の意見を述べます。私で十人目となり、討論も続いておりますが、ご容赦頂きお耳を傾けて頂ければと思います。

 この度の大田区の一般会計予算は2873億8746万2千円余となっております。年々増加し、3000億円に迫ろうとする中で、大田区の区政運営は、道府県の運営規模に近くなっています。鳥取県の令和2年度の当初予算額が3432億円、香川県や島根県の予算が4000億円代となっております。人口でも大田区の人口は約の73万人、鳥取県の57万人、島根県の69万人よりも多いです。巨大な人口を抱える中ではさまざまな仕事、また生活スタイル、考え方を持った方がいます。そう言ったことを改めてご認識いただきたいと思います。

   世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国内だけでなく区内経済にも大きな影響を与えています。区民はとても厳しい生活環境に置かれてます。昨日は東京2020オリンピック・パラリンピック大会が1年を目安に延期と報道もされました。オリンピック特需を頼りに投資や事業を開始した方々も大きく影響を受けるでしょう。飲食、ホテル旅館業界や区長が全国に先駆けてと鳴物入りで始めた特区民泊を含む民泊事業の、影響も甚大であると伺っています。

  先日は埼玉でkー1の興業が自粛要請に従わずに、開催されました。演劇、音楽、イベント、興業、展示、同人誌即売会などのイベント業界も大きな影響を受けています。責任を持たない自粛だけの要請では限界があります。皆様に我慢されているのは承知しておりますが、我慢の度合いにも差があり、kー1だけでなく、一部の産業の人達には死を迫るレベルの我慢を社会全体が強いてるという事にも理解が必要です。行政が彼らを支えることを真剣に考えていかなければなりません。

 

  大田区がインバウンド需要を頼りにしていた羽田空港の国際化も大きい影響を受けます。もはやどの業界、分野でも今回の新型コロナウイルスの残す爪痕は大きなものになるでしょう。この経済停滞が続いていけば令和の世界恐慌とも言える規模の出来事になってしまうかもしれません。このような中、今、進めるのは大型投資や開発でしょうか?このような状況において、未だに計画、東京都との費用負担の合意が取れていない蒲蒲線、新空港線計画についても、一度立ち止まるべきではないでしょうか?

 

  国内だけでなく、世界を見ると貧困、格差、差別、医療体制など経済活動以外でもさまざまな問題を炙り出し、白日のもとに晒しています。私は、ここで大田区は地方自治体として、基本に戻りまず区民生活に目を向けるべきではないか、立ち止まる時がきたのではないかと考えてます。

 地方自治法の第1条には、「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」とあります。コロナウイルスだけでなく昨年の台風19号による被害、首都直下地震がいつ来るかもわからない状況も続いています。運の悪いことに、消費税の増税も重なってしまいました。重税、災害、疫病と昔であれば祈祷を行い、天に助けを求めていたかもしれません。そのくらいの3重苦の状況なのです。いえ、五輪の延期を考えると四重苦とも言えるかもしれません。

  区民の命、生活、健康を守るための施策を、区民の日常を守ることをまず第一に大田区は優先的に進めていくべきです。今回の予算執行を適切に行っていただくとともに、必要が生じた際にはすぐに必要な予算を補正し、住民生活、区内事業者の窮状に対応できるような区政運営を行っていただくことを求め、予算への賛成討論を終えます。

 
 
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