行かない人の分も行けちゃう?大田区議会の海外視察の疑問
先日開会されました平成28年大田区議会第三回定例会におきまして、大田区議会親善訪問調査(ドイツ・ハンガリー・英国)、大田区議会大連市親善訪問調査(中華人民共和国)、大田区議会セーラム市親善訪問調査(アメリカ)への区議会議員の派遣が決定を致しました。
私は昨年同様、反対を致しました。
大田区議会 HP 今年度の海外視察、詳細は下記リンク先をご覧ください。
http://www.city.ota.tokyo.jp/gikai/honkaigi_iinkai/honkaigi/h_28/3teirei/2803sonota.html
今回は中国に7名、ヨーロッパに8名、アメリカに8名の計23名の区議会議員が派遣されることになります。
期間はアメリカが10月17日から23日まで、ヨーロッパが10月30日から11月6日まで、中国が10月25日から28日までです。
費用は行先によってマチマチですが、例年、一人当たり60~80万弱の費用が掛かっています。
2015年は24名参加で約1600万円掛かりました。
今年も約2400万円の予算が組まれています。
こうした海外視察を行っているのは23区でも大田区だけ、個別の会派・議員名は出しませんが、このような形で予算を組んで公費を使って行く海外視察に私は疑問を抱いています。
大田区議会議員の海外視察は平成21年度(2009年)から、東日本大震災のあった2011年も含め毎年行われており、続けて同じ国に視察に行く議員もいますが、その割にどこまで区政に反映されたのか、また費用対効果の検証も不十分です。
視察に行かない他の会派のベテラン議員からも「効果のほどが不明である」との発言がありますが、本会議・委員会で質疑、発言を聞く機会の多い同じ区議会議員が判らないのであれば、尚の事、区民の皆様には余計に伝わらないのではないでしょうか?
議員向けだけでなく、区民の皆様向けの説明会を実施すべきです。
そうは言いながら、私自身、自費での海外視察を考えています。その意味で、海外視察の価値、必要性を全否定はしません。
しかしながら、区議会として予算を組んで税金で議員が行く視察です。
例えば、親善訪問であれば、議長や正副委員長、個別の政策テーマに沿って行うなら、委員会、特別委員会の視察など、明確な派遣理由を設定するべきではないでしょうか?
現状、海外視察は毎年6月頃に海外視察に行きたいかどうかの希望調査があり、希望する議員は海外視察にいけるようなシステムになっています。
一体、何のために行くのでしょうか?区民の皆様に対する説明の為にも、ルールの厳格化が必要です。
また、更に私が疑問に思うのは、視察に参加していない議員の分も含めた予算組、お金(税金)の使用をしていないか?という事です。
例えば、第16期(平成19年~平成22年)は、4年間合計でセーラムに15人分、北京市に15人分、大連に10人分で40名分、ヨーロッパへの視察が10人分と、合計50名分、第17期(平成23年~平成26年度)の海外視察については、実際の数字とは異なりますが、アメリカのセーラム市、中国に4年間で50名。ヨーロッパも4年間で50名分との案が事前に考えられていました。
予算を組む時の考え方は4年間で50名が一回ずつが基本的な考えだったといえます。(全部含めてなのか、米中で一回、ヨーロッパで1回なのかは別として)
区議会議員の定数は50名なので、一見正しいように見えますが、毎回約半数の議員が不参加だという事を考えると、参加していない分の議員も数に入れて、二重に参加も起きていると考える事も出来ます。
不参加議員の分の予算を未消化にしてますでしょうか?
毎年通年で行ってきたことをいきなり廃止というのも難しいでしょうが、まずは参加していない議員の分の予算も使って言っているかのような、海外視察の在り方は改めるべきではないでしょうか?
不参加を表明している議員がなぜ「不参加」なのか、その想いを汲んでいただければと思います。
いしいこういちろう | 2016.12.18 17:58
海外視察の状況をテレビで拝見しました。
最終日の土曜日はロンドン市内の観光だったそうです。その他公務中ににも関わらずランチでワインを堪能。税金でひどいですね。区民に実態を報告するべきです。
おぎのさん追及頑張って下さい。