Feb 19, 2016

新たに起きた大田区の保育園三歳児入園問題について

manga2_1

 

本日は保育園の一次内定発表日という事もあり保育園に入れない事への怒り、不安の声を私も頂きました。

今年は特に厳しい結果になったのではないか?という声もある中、おそらく、多くの議員さんがご相談を頂いているのだろうと思います。

 

待機児童問題、これだけ慢性的に課題として掲げられていながら、なかなか課題解決の道は見えてきません。

大田区もここ数年、1000人を超える定員増等、取組を行っていますが、待機児童問題が解決した!とは残念ながら言えない状況でしょう。

 

区議会議員になる前から何度か待機児童・保育、子育ての問題について関わらせて頂きました。

 

保育園ふやしたい@大田区様の政策討論会に参加しました!

待機児童問題について、あるお母さんからのメール。

政策マンガでも取り扱っています。

おぎの稔政策マンガ 第二弾 待機児童編

 

今思うと、議員になる前で情報不足・認識不足や、問題意識の低さも感じますが定員増の際のバランスなど、変わらない問題点もあると思います。

 

0歳児については、区の方針として0歳は育休・産休等の制度を活用して子育てをして頂き、1歳児からの保育サービスの需要に備える、というものがあり1歳に特に注力してきた背景があります。

合理的ではあると思うのですが、私の場合は非正規雇用や自営業など、育休を活用できない方からの相談も多く、0歳児にも!と主張をさせて頂きました。

IMG_5544 IMG_5545

 

 

先日、「保育園落ちた日本死ね!!!」というタイトルのブログが話題になり、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹氏のブログでも話題になりました。

保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由

 

 

様々な課題、問題点もあり、私も議会で取り上げていく予定ですが今回は保育園の3歳児問題について触れさせていただきます。

 

小規模保育は都心部の保育施設不足や0-2歳児※の受け皿不足という喫緊の課題に柔軟に対応できる、小事業所であり、様々な要件等保育園開設よりも早いスピード、難しくないハードル、コストで開設出来る等、メリットもあるのですが、この小規模保育に起因する問題が起きようとしています。

 

※自治体の裁量有、大田区は1-2歳

 

前述の政策マンガ第二弾でも触れていますが、大田区の小規模保育は1~2歳児に限定しています。

 

小規模保育については卒園後の受け皿の役割を担う「連携施設、連携園」を設定することが国から求められています。

小規模保育園卒業時の3歳から他の保育園等にスムーズにスライド入園し、待機児童を出さない仕組みでもあるのですが、小規模保育導入時から、連携園の確保の困難さは懸念材料として挙げられておりました。

 

今回、実際にその懸念が現実のものとなり、小規模育の出口である3歳から保育園に入れない※という事態が起きようとしています。

 

「幼稚園があるし、4~5歳児は定員割れもしているのだから、0~3歳に対する定員強化」を!

と思いますが、一方で、保育園と幼稚園は別の課の所管になる事(国の所管も違います)や、保護者の意向を無視して、幼稚園に、保育園に・・・との振り分けが出来ない為、一定の定員は常に確保しなければならないなど課題もあります。

 

 

こういう所こそ、議会の力が求められる部分であると思いますので、

議会でも発信、課題解決の為に何が出来るのか、皆さんと議論をしていきたいと思っています。

 

 

また、場当たり的とも見えるかもしれませんが、喫緊の課題について対策を打つことは重要であり決して無駄ではありません。

保育サービス窓口で、日夜、区民の皆様からのご相談に応じている職員の皆様には、感謝の念しかありません。

 

大田区の人口予想はオリンピックの時期まで増加が見込まれています、保育サービスへの需要がここ数年で極端に減る事は無いでしょう。

また、人口減少に備えるためにも、少しでも多くの若者、子育て世代が過ごしやすい環境、子育てしやすい環境を整備していかなければなりません。

 

 

現状の待機児童対策は、イタチごっこのように見えるのかもしれませんが、例えそう見えたとしても保育士の待遇改善、小規模施設の認可、ベビーシッター等別の保育サービスの利用補助、空き家活用、送り迎え等のサービスの充実等、様々な点から対策の検討・実施を行う事で、保育サービス全体の改善を、もっとスピード感を持って効果的に行えるように図っていかなければなりません。

 

私自身、30歳の若者世代として、声を引き続き上げていきます。

DSC_0016

 

 

※内閣府 自治体向けFAQの中では

Q:「事業所内保育事業を利用する子どもが3歳以上になった場合、引 き続き、事業所内保育事業を利用することは可能ですか。」

 

A:「地域枠において事業所内保育事業を利用する子どもについては、連携施設を設定して 卒園後の受け皿を確保することが求められますが、連携施設の設定については、5年間 の経過措置が設けられているところです。経過措置期間中に連携施設が設定できず、卒 園後の受け皿が見つからない場合には、定員の範囲内で特例給付を受けて、引き続き 事業所内保育事業を利用することは可能です。(なお、従業員枠において事業所内保育 事業を利用する子どもが3歳以上になった場合についても、特例給付を受けて、事業所 内保育事業を利用することは可能です。」

 

という回答もあり、定員の範囲内では3歳児以降はあずかれるようですが、それでも難しいようです。

LINEで送る
Pocket

関連記事

Comment





Comment



CAPTCHA