Dec 3, 2015

大田区の経営者の自殺の実態。対策と支援について

決算特別委員会での年代別の自殺対策、自死遺族への支援体制の構築に続き、

平成27年第4回定例会一般質問で経営者の自殺対策、相談支援について質問しました。

 

 

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以前のブログ

遺族として自殺対策強化を大田区に訴えました。

 

本当に残念なことですが、大田区でも5年間で45名の自営業・家族従事者の命が失われてしまいました。

決して少なくない数の自ら命を絶ってしまう事業者がいる事はものつくりの街、町工場のまち、中小零細企業の多い街である大田区においては本当に由々しき事態であり、対策強化は大きな課題です。

テレビドラマが放映され、話題になっている「下町ロケット」や「下町ボブスレー」や「未来シャッター」と、大田区のものつくり、町工場、中小零細企業の皆様のお力は本当に素晴らしいと思います。

ですが、一方で経営者、中小零細企業の皆様の苦しみへも、しっかりと目を向けていかなければなりません、

防げた筈の死を防げなかった事に対して遺族、社員、ご友人等、多くの方が辛い思いをされて、そうした苦しみや悲しみを今でも抱えていらっしゃる方もいると思っております。

 

テレビドラマが放映され、話題になっている「下町ロケット」や「下町ボブスレー」と大田区の町工場、中小零細企業の皆様のお力は本当に素晴らしいと思います。
「未来シャッター」も素晴らしかったですね。

 

一方でその輝かしい部分だけでなく、中小零細企業の皆様の苦しみ、自殺の現状にも目を向けていかなければなりません。

今後とも、経営者が自殺に追い込まれない、自殺者を出さない街、社会、相談支援体の推進。

そして、残念ながら、自殺者を出してしまったご家族、自死遺族の悲しみや苦しみを少しでも和らげるような体制の構築を、自死遺族当事者としてお訴えをしていきます。

 

動画

https://youtu.be/uFRfUB-UwXA

首をかしげているのは、思ったよりも質問を読む時間が短かったからです。

早口でした。本来の質問とは違い、一問一答形式で質疑、答弁概要を掲載しています。

 

 

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【荻野】

自殺対策について伺いますが、質問に入る前に、経営者家族のケアについてお話をさせて頂きます。

 

経営者ではありませんが、私には借金をしたまま逃亡した伯父がおり、その貸主が我が家まで何度も電話を掛け、訪ねてきました。

一番大変だったのは貸主でありますが、私や家族に酷い言葉を浴びせられ、子供ながらに辛い思いもしました。

 

地域に根差し、周知されている、経営者の家族は、仮に自殺や事故、病気等によって、事業の継続が困難になったり、破産処理等を行わなくてはならない場合に、周囲からの視線などに苦しむことも起こり得ると思います。

3月の決算期に向けて、経営者の自殺を出さないよう、しっかりと区は対策を打っていかなければなりません。

一方で、そうした辛い思いをする家族もいるのだと、まず意見を申し上げさせていただき、質問に入ります。

 

 

決算特別委員会において、私は自殺対策の要因について実態を把握すべきであると指摘しました。

これに対し、理事者から国により詳細なデータの提供を依頼し、分析を行う旨の答弁があった所です。

その後、区では、特に自営業者の自殺の現状をどのように把握していますか?過去5年間の状況を伺います。

 

→【答弁概要】

本区の自殺の要因について、詳細に分析するため、国に対して年齢別、男女別のクロス集計を依頼しました。

平成22年から26年の自殺者数718人のうち45人が自営業・家族従事者でした。

男性が37人、女性が8人であり、男性の37人の年代別内訳は50代が14人でもっとも多く、60代が10人、40代が9人、70代が2人、20・30代がそれぞれ1人でした。

内訳は販売店主8名、製造業および土木・建設業5人、不動産業3人、飲食店主2人、その他が22人です。

 

 

 

 

【荻野】

本当に残念ですが、経営者の自殺や突然の事故、病気など、事業の継続が難しくなってしまう場合もあると思います。

その場合、区や産業振興協会ではどのような対策、体制を組んでおりますでしょうか?

 

 

→【答弁概要】

事業の継続や経営上の課題解決にご利用できるビジネスサポート事業を行っています。

対象者は区内の様々な業種の個人事業主などで、相談内容に応じて、弁護士や公認会計士などの専門家を最初の数回無料で派遣しています。

事業は破たんする前に相談することが重要なので、「事業承継セミナー」などへの参加を促すと共に、個別相談へつながるよう区、及び協会で事業周知を図っています。

 

 

 

【荻野】

また、自殺実態白書におきまして、「自殺の要因が発生してから自殺に至るまでの経緯」として、みずから起業した自営業者は2年と他の場合と比べてもかなり短くなっており対応できる期間は限られています。

 

区は、起業・創業支援に力を入れておりますが、相談体制の強化も必要と考えますが、見解をお伺いいたします。

 

 

→【答弁概要】

創業者に対する協会の相談体制については、インキュベーションマネージャーが企業の成長段階に応じて、幅広くサポートをしております。

また、区民の声課ではメンタルヘルス相談を含めた幅広い専門相談をご案内をしています。

個々の相談者の事情に応じた相談窓口につなぐことができるよう、関係各課との連携をさらに密にしていきます。

 

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持ち時間との兼ね合いや知識不足、ツッコミ不足等、不完全燃焼な部分もありましたが、

問題意識についてはお訴えを出来たかなと思います。

 

質問でも言っていますが、私は自殺した家族を持つ自死遺族であると共に、知人から借金をしたまま逃亡した人間の親族という事で、苦労をした経験があります。

自殺の阻止という面だけではなく、遺族支援、家族支援という面について今後とも訴えを続けていきます!

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