Jan 30, 2017

モノづくりで観光・PR?大田区の戦略、目標は?

こんばんはおぎの稔です。

一月のオリンピック パラリンピック観光推進特別委員会に、大田区産業観光資源整備補助金の再募集、第六回おおたオープンファクトリーの実施報告の二点が報告されました。

その二つをもとに大田区の観光資源としてのものづくり、町工場のPRについて取り上げます。

 

 

●おおたオープンファクトリーの実績

 

おおたオープンファクトリーは開催が第6回となりました。

主催は大田オープンファクトリー実行委員会、委員会には一般社団法人大田観光協会 、工和会協同組合 、首都大学東京と横浜国立大学の二つの大学が入っています。

実際に工場で働かれている方、行政、大学と様々な立場の方で構成されているからこそ、趣旨、目的がぼやけて伝わっていないか?と指摘をしました。

 

オープンファクトリーは観光協会の事業として区からの補助もあり、予算350万円ほどで運営されています。

参加企業68社うち工場オープン53社(武蔵新田・下丸子23社、工場アパート23社、京浜島・城南島7社)総来場者3300名と大きなイベントとなっています。

 

大田区はものづくり、町工場を観光資源としてPRしてきました。

下町ボブスレーや下町ロケットも話題になった事も併せて効果は大きかったと思います。

 

しかし、私が参加した経営者の方から聞いたお話は好意的なものだけではありませんでした。

「区の為のイベントなのか、参加者のためのイベントなのか、工場の為のイベントなのか、誰のための者か判らない。」「区の為に協力するならその分、経費や補助を出してほしい。」

 

次の補助金の話でも触れますが、こういった話はオープンファクトリーだけではなく、他の事業にも関連します。ものづくり、町工場を観光資源としてPRする上でその目的と効果をどう捉えるかという事です。

 

例えば、観光、イベントなどの事業協力で説明員を配置したり、休日に工場を動かしたり、製造ラインを止めた場合はその分を参加する工場が負担をする事になります。

体力のない工場は参加すら難しい。

 

確かにPRによって、大田区が技術、製造業の集積したものづくりの街であるイメージを広げていく事は出来ており、素晴らしい事です。

では実際に工場が抱える問題解決に寄与出来ているでしょうか?

 

地方に比べて高い土地代や物価、不景気、材料費の高騰、国内外との競争、後継者不足などで地方や海外に移転、廃業をしていく事業所もあります。

住宅地が増えていく中での近隣住民からの騒音への苦情などのトラブルも起きています。

 

これは観光に絡んだ話だけではありませんが、そうした中でそれでも「大田区でものづくりをやっていく」為にどういった支援が出来るのかという事も区は提示していかなければなりません。

産業振興課、協会でもマッチングや相談、利息補給などの融資補助も行っており、その点は評価も頂いていますが、中小零細企業が継続的に事業を行っていく上では、更なる支援も必要です。

観光面においても、その点は考えなければならずそうした事がなく、区のPRの為のものですよ。というのであれば、それで構わないのですが、説明をすべきですし、流石にそれでは納得いかない企業もあるのではないでしょうか?

 

大変な中で運営をして頂いている皆様には申し訳ないのですが、こういった視点についてももっと目を向けて頂きたいと思います。

 

おおたオープンファクトリー

 

 

●大田区産業観光資源整備補助金の再募集について

 

 

こちらは区内で製造業を営み、製造工程等が見学可能な事業者等に対して、見学用パンフレット、ヘルメット、案内板、体験用材料費等の経費の3分の2を助成する制度です。

一社上限50万円、予算としては250万円を組んでいましたが、H25年が9件、26年※が7件、27年が6件となっていた中、今回11月末までの募集では1件のみ(相談は4件)でした。

今まで助成制度を使ってこなかった企業に積極的に声をかけたとの事でしたが年々、参加企業が減っている事が判ります。

最大75万円(うち50万円補助)の助成金という枠も使いづらいのかもしれませんが、上段のオープンファクトリーと同様に、人的資源などへの経費への助成も認めなければ、肝心の区内の町工場にとっては使いにくい制度になってしまうのではないかと指摘をさせて頂きました。

 

※H25年、26年は再募集を行わずに応募を締め切っています。

 

 

●PRをどうとらえるか?

 

モノづくり、町工場を区の魅力としてPRする事は大事な事で効果も出ていると思います。

持ち出し、手弁当で身を削って頑張ってくださっている方々には本当に頭の下がる想いです。

 

しかしながら、オープンファクトリーも第6回となる中で、その想いを中心にいる方だけでなく、参加した企業や呼び掛けた企業、ひいては区民とどこまで共有が出来ているのか。

大田区の町工場、ものづくりの区内外への認知も進んだからこそ、ここで一度、整理も必要だと思います。

 

大田区の戦略としてオープンファクトリーを含む、観光資源としてのものづくりや町工場、技術のPRどのように位置づけ、続けていくのか。

それが区内の町工場、製造業の皆様、その仕事や周辺環境にどう作用するのか。

そして、それを区全体で、オールおおたでどう共有していくのか?といった事も、今後取り組んでいかなければならない大切なテーマではないでしょうか?

 

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