Mar 11, 2020

令和2年大田区議会予算特別委員会衛生費(自殺対策)

 こんばんは、大田区議会議員のおぎの稔です。本日はちょうど東日本大震災から9年が経過した日となりました。大田区議会も14時46分に議場で、震災の犠牲者の方々に対し黙とうを行いました。さて、本日は予算特別委員会の衛生費の款で質問をしました。内容は自殺対策。1期目の当選以来ずっと取り組んできたテーマです。インターネット広告を使った自殺対策、自死遺族支援、経済悪化に対する全庁的な取組の3点です。

【衛生費】 自殺対策

【インターネットGKについて】

 

大田区の今年度のインターネットGK(インターネット広告を使った自殺対策事業)の実績について質問。昨年8月から今年の1月までの6か月間で、広告表示回数は約8万4千回。月平均は1万件以上。広告のクリック数は6か月で4800回、月平均800回です。相談に繋がった方は6か月で77人。月平均13人で、10~20代が6か月で45人と6割を占めると回答がありました。若年層への対策として機能していると言えるでしょう。

 

【質問】

  インターネット広告を活用した自殺対策として、23区では足立区が率先して開始した、インターネットGKの運用が大田区でも昨年8月から始まりました。私も区議会で導入を呼びかけてきた事もあり、今年度に実現した事を嬉しく思います。

 自殺対策基本法の改正において、国において若年層の自殺者の減少が課題になっていましたが、非対面型の相談事業である本事業は、今回のようなコロナウイルス騒動の際も利用できることや若年層の相談需要にも合致している事もあり、ライフスタイルの多様化の中でこれから重要性がより増していくと考えます。

まず、今年度の実績、特徴について伺います。①

 

【広告の検索ワードの変更について】

 検索キーワードを社会情勢の変化や季節などに合わせて変える事で自殺リスクの高い方に対して広告を表示させることが可能です。指摘をしたところ、月単位で検索キーワードは変更が出来、社会情勢のへ化に柔軟かつ機敏に対応していくと返答がありました。

 

【質問】

 SNSやチャット等の利用も効果的です。チャットや通信アプリ、SNSなどは種類も多く、利用者も様々います。大田区はインターネットGKを行うにあたり、相談者が希望する場合は指定するアプリなどのアカウントを取得して、対応に当たっていると聞きます。ありがたいことです。

 さて、広告の検索ワードについて質問します。長期休みの際の児童虐待や、休み明けの子供の自殺リスク、今回の消費税の増税やコロナウイルス感染症の影響における経済情勢の悪化、災害時など医療機関職員や行政職員などが過度な負担や不当な扱いなどによりストレスに苛まれ自殺リスクの増大が予想される場合などに際しては「失業」「破産」「雇い止め」「派遣切り」などの項目を広告の検索ワードに追加し、社会情勢の変化に対応した柔軟性ある対応をするべきではないでしょうか。見解を伺います。②

 

【自死遺族支援について】

今年度から予算がつき、事業化された自死遺族のつどい。来年度の内容についての質問。来年度は6回実施予定。また、参加に区内在住在勤などの条件は課さず、隣の品川区と開催月をわけ参加しやすいようにしていくとの事です。

 

【質問】

 つづいて自死遺族支援事業について伺います。自死遺族のつどいについて、大田区も今年度から予算がつき、事業がスタートしました。とても喜ばしく思います。この自死遺族支援事業、今年度は2回実施されましたが、来年度はどのように実施をしていくのでしょうか?特に、デリケートな話題にもなりますから、同じ自治体の中での遺族の集いには参加しづらい方もいるかと思います。近隣区とも連携し在住、在勤に拘らず、参加できる仕組みが必要かと考えます。見解を伺います。 ③

 

 

【全庁的な取組について】

大田区は昨年、新たに区長と部長級にからなる大田区自殺対策戦略本部を実施しました。庁内横断的な協議・検討をこちらで行っていくとの回答を頂きました。

 

【質問】

 最後に経済対策について伺います。区内外に留まらず、今回の新型コロナウイルス感染症騒動は経済にも大きく影を落とし、世界経済にまで影響を与えています。昨年秋の増税や台風も重なった中で年が明けての騒動です。影響は計り知れません。私は以前、本会議で、経営者の自殺について質問し、区からは「平成22年から26年の自殺者数718人のうち45人が自営業・家族従事者でした。」と回答がありました。決して少なくありません。

 経営者の方、また個人事業主、フリーランスの方の心身の健康について注意が必要です。今回は年度末もかさなり、雇い止めや就職活動においても苦しい環境になるのではないかと想像できます。大田区としても自殺対策という点からも今まで培ってきた相談、支援ノウハウ、また国や都の支援策を生かし、全庁的に今回の経済悪化に対し取り組んでいく必要があると考えます。見解を伺います。④

 

 

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