発達障害当事者である事を公表しました。
発達障害当事者である事を公表しました。
こんにちは。前大田区議会議員のおぎの稔です。
政治山様の連載企画、当事者と地方議員の第4回に、発達障害、てんかん、自死遺族の当事者として掲載されました。私が診断されたのはADHDとASD。コンサータという薬を飲んでいます。診断を受けたのは今年になってからです。
記事はこちら➠[当事者と地方議員]発達障害・てんかん・自死遺族―おぎの稔 前大田区議
私が今までかけてしまったご迷惑、また失敗は障害のせいではありません。社会人としてもまた、政治家としても見識が不足し、脇が甘い所も多分にありました。そこに更に特性、課題を自ら自覚せず、コントロールできなかった事が積み重なってしまったのだと思っております。発達障害という課題だけではなく、私自身未熟な人間であり、社会人としてもまだまだ学ばなければならない事が沢山あります。深く反省をし、自身を見つめ直さなければなりません。
この間、多くの方に厳しく、また暖かいお言葉も掛けて頂き自身の社会生活の中で欠けていた事、見落としていた事を改めて、教えて頂きました。感謝に堪えません。生涯の財産として受け止めさせて頂いております。また、受け止めるだけでなくこの教訓を決して忘れずに、しっかりと社会人としての務めを果たしてまいります。
さて、私も今まで、自身の課題を議会で取り上げ、施策の前進にと努めてきました。てんかん患者である事、自死遺族である事、非正規(日雇い派遣)などを経験した事を元にお話をさせて頂く事がありましたが、今回は、発達障害についての報告です。「発達障害」だという意識はありませんでしたが、一度集中してしまうと他の事が目に入らなくなること、原因の判らない睡眠不足、「他人の気持ちがわからないと言われる事」や、「何を考えているか判らない」、「他人事」、「当事者意識の欠如」だと揶揄される事も何度もありました。自分の限界もわきまえず、多くの課題や出費、仕事を一人で抱えて、手が回らなくなるなり、迷惑を掛けてしまう事も、一度や二度ではありませんでした。
医師の診断を受け、薬を飲むことで過度な集中や、注意力の分散といった事はだいぶ、コントロールが出来るようになってきたと思います。また、課題を診断されたことで自分の中でも、自己の分析。自分はこういう失敗をする人間なんだ、と認識を出来るようになりました。
発達障害という意味では私自身、薬を飲み始めたばかりで、自分の持つ課題特性と向き合い始めたばかりです。一方で、課題や失敗という意味では多くの事を経験させて頂きました。 大人の発達障害は20人に1人と言われています。子供の頃から付き合って来た「てんかん」は100人に1人。自死遺族は全国に300万人以上、機能不全家庭、非正規雇用や日雇い雇用経験者は相当な数になるでしょう。また、捜査機関から事情聴取を受け、また被害者と直接お話をしてきた人間もそういないと思います。
私は、そうした方々と同じ悩みを共有し、解決策を模索し、共に考えたい。課題を抱えていても生きられる、失敗をしてもやり直せる、そういった風に社会を変えるために、また仕事をさせて頂きたいと思っています。
自殺対策や自死遺族支援についても、ようやく遺族支援はモデル事業の予算化がきまり、自殺対策も様々な分野で少しずつ、大田区の取組を前進する事が出来たかなと思います。様々な課題の当事者として、当事者の目線で、また似たような課題を持つ方の声を拾うために、今後も皆様のご指導を頂ければ幸いです。
平成31年4月7日 前大田区議会議員 おぎの稔
●東京都自立支援医療費制度(精神通院)について
さて、私自身、医師の勧めで都の精度を利用させて頂いております。特にコンサータのような薬は高額であるため、通院に対する補助制度(医療費負担軽減)です。
東京都福祉保健局HP 自立支援医療(精神通院医療)について
医師に書いてもらった診断書です。こちらを地域福祉課に持って行きます。
1時間掛からずに、手続きは終わりました。
受給者証はすぐに出来るわけではないため、一時的に控えを使います。
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