23区最大、100億超えの残余額!?大田区の決算を見る
先日の大田区議会平成27年度決算特別委員会、最終日には会派を代表して、討論に立たせて頂きました。
大田区の財政について触れた為、その点についても簡単に報告を。
大田区の財政は経常収支比率の面から見ると、比較的、健全と言えます。
大田区の平成27年度の経常収支比率※は、79.7%。
一般に、自治体の経常収支比率は 75%程度が望ましいと言われ、80%を超えると財政構造は弾力性を失いつつあると評価されるという中で、79.7%と昨年よりも改善し、8割を下回った事は評価できます。
一般財源内での執行が予算に比べて増えており、特別区交付金や国庫支出金などの依存財源の割合が減少。自主財源内での予算執行が増えている事も評価できるでしょう。
災害などの不測の事態や少子高齢化社会の到来など、突発的な事態や今後の社会変化に対応できるよう、この水準を維持する為のご努力を引き続き行って貰いたいです。
※財政構造の弾力性を示す指数、固定費などの義務的経費等の割合、100%に近い程、固定費以外使えるお金が低い事を指す
一方で、大田区の一般会計歳入歳出決算額を見ると、歳入決算額が約2573億円、歳出決算額が約2446億円となっており、差額は約126億円、これは23区でも一番高い額となっており、加えて、繰越額等を除いた実質収支額は約105億円。
実質収支比率は6.6%となっており、適正と言われる3~5%を超えています。
ようは少し余り過ぎという事ですが、余れば良いというわけではありません。
住民福祉の向上などの為に、まだまだ使用する事が出来るのではないか?
区民のニーズに対して、応えきれていない部分も多くあるのではないかとの疑念もあります。
経済成長、雇用の回復、人口流入等による収入増、無駄の削減などの支出減、更なる高齢化や公共施設整備などの支出増に向かっての貯えも必要ですが、私は今必要なサービスが、手が届いていない分野、行政の仕組みの中でうまく支援の手が届いていない方々に対する支援を手厚くする必要もあるのではないでしょうか?
課題の洗い出し、ニーズの更なる調査を行った上で、必要に応じた柔軟な対策、施作の前進を今後も期待するとともに、私自身も課題発見、政策提言へと結びつけていけるよう、努力を続けていきます。