Mar 2, 2016

学校現場での持病への理解・啓発について質問しました。

大田区議会平成28年第一回定例会3日目(2月26日)一般質問に立ち、学校における疾病への啓発について質問しました。

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この質問を行うにあたり、私自身、自分の過去を振り返りました。以前のブログでも触れていますが、私はてんかんという疾患を抱えています。

私がてんかんの発作を始めて起こしたのは高校生の時だったと思いますが、それまで学校・家庭等ではてんかんについて知る機会はありませんでした。

 

発作からすぐは運転免許の取得が出来ない事を知らずに、教習所に行き教習を受けられない事を告げられただけでなく、アルバイトで貯めたお金が半分くらいしか戻ってこなかったという体験もしました。(´・ω・`)

 

自分たちはどうして学校でも社会でも何も触れてもらえないのか?

まるで「いない」ような扱いを受けているのか?

 

不思議な気持ちでした。

 

 

議員になって学校教育の場で、故触れないのか質疑を作るにあたり、区の理事者の協力の下、相談・調整し、共に質疑を作りあげていく中で判った事があります。

国の学習指導要要領※の中に「健康な生活と疾病の予防について理解を深めることができるようにする」とあり、予防、健康増進が学校教育の基本となっている事かで、そもそも予防の難しい様々な疾患については触れる事が出来ないとの事でした。

 

 

確かに、国の方針にそのまま従っていては難しいかもしれません。

しかしながら、私からは、国際化、共生社会の推進と言う点からも、様々な困難、課題を抱えた方への支援、理解の環境整備は必要であり、その理解を子供の頃から深めていく為にも、これらの疾患等について教育現場等で取り扱う必要があるのではないか?

一人一人の個性、課題であるという点から人権教育としての指導が出来るのではないか?と提案をさせて頂きました。

 

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区からも前向きなお答えを頂けたと思います。

今後とも、様々な困難や課題を抱えた方が生きやすい社会を作り上げていく為に、声を上げていきます。

 

 

※文部科学省の作成する、校教育の中で各教科で教える内容を、学校教育法施行規則規定を元に定めたもの

多様性社会については政策マンガ第3弾でも触れています。

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【荻野 質疑】

 

続きまして、学校における疾病への啓発についてお聞きします。

 

この質問にあたり、現在区内で使用されている保健体育の教科書を読ませて頂きました。

 

教科書では感染症や生活習慣病、性感染症や食中毒などが取り上げられておりますが、難病や白血病、ぜんそくなど予防の難しい、慢性的な疾病等についての掲載は行われておらず、原則、授業でも取り上げられていないとの事でした。

 

理由ですが、文部科学省の学習指導要領の保健体育の部分を読みますと「健康な生活と疾病の予防について理解を深めることができるようにする。」との記述があります。

 

学校での指導は健康の増進や生活習慣病、感染症、性病などの予防となり、文科省の定めに沿った教育を行う上では、大田区内において予防の難しい慢性的な疾患や難病等への教育が難しいのが現状です。

 

一方で国際化、共生社会の推進と言う点からも、様々な困難、課題を抱えた方への支援、理解の環境整備は急がれるところであり、そうした理解を子供の頃から深めていく為にも、これらの疾患等について教育現場等で取り扱う必要があるのではないでしょうか?

 

例えば、一人一人の個性、課題であるという点から人権教育としての指導が出来るのではないでしょうか?

 

私自身、疾患を抱えている事から、てんかんを例に出しますが、てんかんは外部からは症状の見えづらい疾患であります。

 

発作を起こした際、周囲が慌ててしまうなど、対応法を事前に知っておかないと、かえって危険である事、また発作が起こると危険である等の理由から指導が消極的になる事もあります。

 

私自身、東京都公安委員会への申請の下運転免許を取得しておりますが、報道から来る誤解等、未だ偏見も多くあり、これらの誤解や偏見は外から見えづらい疾患、また、薬剤投与など、定期的に目に見える形で対処が必要な症状を抱えた方に共通した生きづらさ、苦しさの一つではないでしょうか?

 

そこで質問します。

現在、てんかん等の疾患のある児童・生徒に対して区はどのような指導をしておりますか?

 

WHOが1986年に発表したオタワ憲章で「すべての人びとがあらゆる生活舞台、労働・学習・余暇そして愛の場で健康を享受することのできる公正な社会の創造」が提唱されてからおよそ30年が経つわけでありますが、てんかんのような予防の難しい疾患を持つ児童・生徒が安全かつ安心に生活を送る為には、生徒自身が症状や対処法を理解すると共に、そのような疾患等について周囲の適切な理解や対応が必要であると考えますが区の見解をお伺いいたします。

 

様々な課題を持つ児童・生徒が共に充実した教育・環境を享受できるよう要望し、質問を終えます。

 

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【答弁概要】※大田区側の返答です

 

次に人権教育として難病や慢性疾患等への理解を指導できるのではないか?とのご質問にお答えします。

人権教育は自分や他者の大切さを認め、それを様々な場面で具体的な態度や行動に現すと共に、人権が尊重される社会づくりに向けて行動することを目標としており、難病や慢性疾患等に悩む方に対する理解を育むことも大切です。

特に道徳の時間や学級活動においては、他者を思いやる心や目の前の人の安全を確保する態度を育んでいます。

今後とも人権週間をはじめとして、道徳の時間の授業等で自分や他人を大切にしたり、お互いに助け合ったりすることの大切さを児童生徒に学ばせる指導の充実に努めてまいります。

 

学校教育において難病や慢性疾患等について、生徒自身が理解すると共に周囲の適切な理解や対応が必要では?とのご質問にお答えをします。

 

配慮を要する児童生徒への対応については医師等の診断結果を優先し、学校長が決定する事となっています。

また指導に当たっては学校医等と連携すると共に、保護者や本人と充分話し合い安全を優先して、児童生徒一人一人の課題の把握を踏まえた指導を行っています。

 

また、難病や慢性疾患等に苦しむ児童生徒本人においては、病気を受け入れ治療する意思と、薬を毎日規則正しく服用するなど行動に努め学校生活を安全かつ有意義に送る事が肝要であると考えます。

学校における難病等の理解に関する学習としては、保健の授業等において、病気の予防や対処法について全般的な理解や考え方の指導を行っています。

さらに人権教育や道徳教育等を通して、周囲の児童生徒の理解と協力も育んで参りたいと考えています。

 

教育委員会と致しましても、校長会や各種研修会等において児童生徒の健康管理と適切な指導を推進してまいります。

今後とも児童生徒が安心して学校生活を送る事が出来るよう、学校教育の充実に努めてまいります。

 

【質疑動画】

https://youtu.be/oN54Kugr5tw?t=2m9s

 

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