Mar 17, 2026

R8年都議会質疑(中央卸売市場) 大田市場協会様【経済港湾委員会】【都議会予算特別委員会】

東京都議会議員のおぎの稔です。予算特別委員会の質疑、また3月17日の経済港湾委員会でも中央卸売市場について質問をさせていただきました。都内に11市場は都民の皆様の生活を支える大切なインフラです。各市場ごとの課題。市場全体の経営計画、老朽化や再整備の課題など、市場局の抱える課題も多くあります。その中でも特に地元、選挙区である大田区に立地する大田市場についても、狭隘化やDXなどについて質問させていただきました。

そうした中、本日は都議会で大田市場の方と意見交換。

今までは都民ファーストの会の大田区の都議会議員が不在だったこともあり大田市場に関連した課題ついては、会派としては先日まで幹事長だった尾島紘平都議(練馬区)がお話を伺っていました。

本日は尾島都議と一緒に大田市場協会の方とお会いしまして引き継ぎ。今まで会派として聞いてきたお話や経緯、大田市場の今後についての要望についてなどお話を伺いました。

 

===3月17日 都議会 経済港湾委員会 質疑(中央卸売市場)===


1 経営計画の改定<質疑①>

私からは、先日登壇した予算特別委員会の一般質問も踏まえ、市場経営の持続性の確保に向けた各論点について、掘り下げて質問をしていきたい。

現在、卸売市場審議会において、中央卸売市場経営計画の改定に向けた検討が進められており、予算特別委員会では、卸売市場を取り巻く状況と計画改定に対する都の考え方について確認したところである。

その際、小池知事からは、審議会において、従来の延長線上ではない対応が必要との意見が示されたことを踏まえ、こうした危機意識をしっかりと受け止め、既存の枠組みにとらわれない視点で、実効性ある取組を具体化していくとの答弁があった。

Q1 大きく変化する環境の中、審議会では様々な意見が交わされていると思うが、各市場の安定的な運営により、都民生活を下支えする基幹インフラとしての役割を今後も果たしていくという観点から、どのような意見が示されたのか、具体的に伺う。

<答弁>

卸売市場審議会では、少子高齢化の進行に伴う人手不足の深刻化や、物価高騰によるコストの増加など、卸売市場を取り巻く経営環境が厳しさを増していることについて、様々な意見が交わされた。

具体的には、労働力不足に対応するため、DXの推進などにより業務の効率化を進めていく必要があるとの意見や、老朽化した施設を計画的に更新し、市場機能を安定的に維持していくことが重要であるとの指摘があった。

また、こうした取組を下支えし、市場機能を将来にわたり維持・強化していくためには、財政面での健全性を向上させていく必要があるとの意見も示されたところである。

<質疑②>

審議会では、DX推進による業務の効率化や老朽化した施設の計画的な維持更新、財政面における健全性確保などについて意見があったとのこと。持続可能な市場運営を実現するために、我が会派がこれまで指摘してきたことと重なる意見である。これらの重要な意見について、都の取組を確認する。

予算特別委員会では、複雑な物の流れと多くの人により業務が成立している卸売市場において、持続性の観点から卸売市場におけるDXを一層強力に推進すべきと、都の取組を質したところである。

都においては、各市場の特性等を踏まえた施設整備が進められているが、その検討状況を含めて、各市場における取組を確認していきたい。

(1)大田市場

まず、私の地元にある大田市場について、伺う。

予算特別委員会における私からのDXの質問に対し、都から、淀橋市場や大田市場で、無人搬送機やAIカメラ等を利用した場内物流の省力化の取組を推進している、との答弁があった。

全国の産地から青果物や花きなどが集中的に集まる大田市場では、買出し人の荷物の引取時間短縮や産地から来場したトラックの場内滞留時間の短縮などに向けて、市場業者がデジタル技術を活用して物流効率化を図る取組を進めている。

Q2 まず、Wi-Fi環境の整備や入退場管理システムの導入など、具体的なDXによる物流効率化の取組状況及び今後の取組予定について伺う。

<答弁>

都では、市場業界によるオンラインで荷物の引取場所を確認できるシステムの利便性向上を図り買出人の待機時間を短縮するため、通信基盤となるWi-Fi環境を場内共用部に段階的に整備している。

これまで、正門や南側の積込場、周回道路の西側などで整備を完了しており、来年度は、場内で未整備となっている、卸売場、北側の積込場、周回道路の東側及び北側に拡張していく予定である。

また、画像解析機能を搭載したAIカメラを用いた入退場管理システムについては、産地トラックの場内滞留状況を把握するため重要との強い声が業界から寄せられており、来年度は実用化に向けて、カメラの設置工事やシステム開発を行う予定である。

<質疑③>

 Wi-Fi環境の整備も入退場管理システムの導入も、どちらも他市場での前例がない先駆的なDXの取組であり、業界からの期待も高いと承知している。引き続き着実に進めてもらいたい。同時に、業界からは、大田市場のキャパシティは最早限界に近付いているとの声が私に届いており、予算特別委員会の答弁では、さらなる狭隘化対策を検討するため、検討会を新たに設置するとともに、卸売場や積み込み場の利用実態を市場関係者に聞き取り調査している、とのことであった。狭隘化の解消に向けて、実効性ある対策を講じるためには、現場の実態を把握し、その実状に即して議論を進めることが重要である。

Q3 狭隘化対策の具体化に向けた実態調査の取組状況とそれを踏まえた今後の取組予定を伺う。

<答弁>

都では、昨年11月から検討会において業界との協議を開始し、まず、産地トラックのドライバーや各業界団体などに直接聞き取りを行い、施設の利用状況を確認するとともに、今年2月から、フォークリフト等に発信機を取り付け、位置情報に基づき移動ログを取得する場内動線の分析に着手した。

また同時に、周回通路等に設置したカメラで通行車両を撮影し、AIにより車両の走行状態を解析することで、場内混雑の実態を把握する調査も実施している。

これらの調査で得られた結果を、検討会で市場業界の方々と共有し、場内物流における課題を洗い出した上で、来年度、交通ルールの見直しなどを着実に講じていくとともに、市場会館跡地の活用を含む中長期的な視点での抜本的な対策の検討も加速させていく。

<質疑4>(2)淀橋市場

大田市場の狭隘化は、待ったなしで対応が求められる課題であり、これまで行ってきた取組に加えて、長期的な視野に立って根本的な対策を講じていくことが必要である。特に、予算特別委員会の質疑でも申し上げましたが、大田市場の今後を考え、場外の用地に目を向けるなども含めて様々な可能性を局を挙げて検討してほしいと考えています。引き続き、業界と丁寧な意見交換を重ね、緊密に連携しながら、狭隘化対策を着実に進めてもらいたい。

次に、同じく予算特別委員会で答弁のあった淀橋市場におけるDXの取組について、伺う。

淀橋市場では、場内の拡張整備にあわせ、市場業者が、都の「市場物流イノベーション推進事業」を活用し、狭隘な敷地を有効活用し場内物流を効率化するため、自動立体冷蔵倉庫の整備と無人搬送機の導入に取り組み、昨年末にその供用を開始したと聞いている。

この取組は、昨年の決算特別委員会全局質疑において、我が会派の荒木都議も質したように、市場業務における人手不足が深刻化する中、DXを活用した物流効率化につながる先駆的な取組であり、注目している。

Q4 市場業者と都が進めている、淀橋市場における先進的な技術を活用した取組について、進捗状況を伺う。

<答弁④>

淀橋市場における先端技術を活用した取組については、まず、商品管理などの業務の効率化に向けて、自動立体冷蔵倉庫を整備し、バーコード付きの専用パレットを用いて、商品の在庫状況や搬出入をタブレット端末等で一元管理することが可能となった。

また、物流の省力化に向けて、無人搬送機を導入し、自動立体冷蔵倉庫に連結することにより、買出人や荷物の往来が少ない昼間の時間帯を中心に、倉庫から搬出する商品の一部を卸売場の指定場所まで自動搬送することが可能となっている。

現在、市場業者によって、これらの習熟度向上に取り組んでいる。

<質疑⑤>

卸売市場における無人搬送機の活用は、特に導入事例もまだ少なく先駆的な取組であり、導入にあたっては、様々な角度からの検討が進められたと聞いている。卸売市場は、取り扱う荷物の特性をはじめ、一般的な物流倉庫と違い、様々な特徴があると思う。

Q5 卸売市場の特徴を踏まえ、さらなる淀橋市場のDX推進に向けて、どのように検討を進めていくのか、伺う。

<答弁⑤>

卸売市場では、多様な取扱品目、異なる商品の重さや大きさ、梱包材の強度の違う荷を取り扱う特徴があるなど、搬出トラックからの商品の荷下ろしや出荷時における積み込みを行う際には、無人搬送機による水平移動に加え、フォークリフトによる荷上げ・荷下ろしなど、複雑な作業が必要であり、DXの推進にあたっては、それらを含む作業行程の統一化が重要な課題である。

そのため、来年度は、搬送器具の適切な使用による効率的な物流行程の確立、いわゆるマテリアルハンドリング技術に関する最新情報を収集するとともに、来年度実施することとしている「物流イノベーション実践・拡充事業」により、自動立体冷蔵倉庫と無人搬送機による物流DXの効果を検証し、新総合事務所棟の完成時を見据え更なる物流効率化に向けた検討を実施していく。

<質疑⑥>(3)食肉市場

今回の淀橋市場での取組を通じて得られた成果や課題をしっかりと整理し、更なる効率化を図っていくことはもとより、他市場への横展開も含め、卸売市場全体の物流DXの底上げにつなげていくことが重要である。将来を見据え、引き続き着実に取り組んでもらいたい。

次に、1月に現場を視察した食肉市場について、伺う。現場では、一つのラインに多くの方が関わり、工程が分けられ、丁寧に作業が進められていることを確認した。実際に確認した“と畜解体業務”は、非常にシステマチックな作業で支えられているのが分かり、大変勉強になった。

と畜解体作業は機械設備や各工程が連続的に稼働するライン構造において行われているものであるため、何処かに不具合が発生すれば、全体に影響する。日々の業務の中で、設備機器の故障を未然に防ぐための点検作業なども実施しているとのことだが、限られた人員の中、DXによる新たな取組も必要である。

Q6 そこで、食肉市場におけるDXを活用した具体的な取組について伺う

<答弁⑥>

食肉市場で使用していると畜用の特殊機械設備は、複雑な機構や日常目視できない箇所に設置されており、さらに、設置から20年以上が経過しているため、設備故障時の状況把握や迅速な対応が困難な場合が多い。そのため、来年度は、目視できない高所や設備機器の内部にカメラを設置し、機械の稼働状況の把握及び異常発生時の記録を行う取組を試行する予定である。

試行結果を検証した上で、AIを用いた画像解析技術を活用し、異常発生時のデータを分析することで、事故を未然に防止する取組に繋げていく。

<質疑⑦>

老朽化した設備を人手だけで管理するのには限界があることから、カメラ設置やAIによる分析などDXの取組を進め、予防保全型の設備管理への転換を推進していくことも重要であると思う。

一方で、食肉市場における施設・設備は老朽化が進んでいることから、こうした取組に加えて、施設設備の計画的な維持更新も必要であると考える。

食肉市場は、都民に食肉を安定的に供給するため、その機能を止めることが出来ない重要な施設である

Q7 そこで、食肉市場の施設・設備の老朽化対策等について伺う。

<答弁⑦>

食肉市場では、生体の搬入から食肉販売までを行っており、と畜作業に支障が生じると、市場業務全体に影響する恐れがあることから、老朽化した設備等の計画的な維持更新に取り組むことが重要である。

来年度は、水処理センターの再構築工事を継続するとともに、牛のと体搬送設備の改修工事や豚の皮剥ぎ装置の改修工事などを行う。今後も、市場業務への影響に配慮しながら、計画的な維持更新に努めていく。

<質疑⑧>

施設設備の老朽化に対し、都が計画的に対策を進めていることが確認できた。食肉市場における食肉処理業務は、食生活を含め日常生活を営む上で必要不可欠な業務であり、新たな技術も活用しながら、施設・設備の老朽化対策に万全を期すよう取り組んでもらいたい。

食肉市場は、老朽化に加えて夏場の暑さ対策も重要な課題と聞いており、ハード、ソフトの両面から取組を確認したい。

夏季においては、暑さにより特に豚について、出荷頭数が減少すると聞いており、近年の夏場の猛暑のことを考えますと、高温多湿で閉鎖されている空間であると室で牛や豚の解体作業を行う職員にとっても、大変な負担がかかっているものと思います。こうした状況においても、HACCPをはじめとする食肉の品質衛生管理を徹底することが求められるため、作業に従事する職員の負担軽減を図ることが重要であると認識しています。

Q8:そこで、まず、と室内の衛生環境の確保と夏場における職員の作業環境の改善の取組について伺う

<答弁⑧>

食肉市場では、HACCPに基づく衛生管理を導入しており、手洗いや作業着のシャワー消毒などとともに、と畜作業中に使用するナイフを一頭ごとに83度以上の熱湯で消毒するなど、衛生環境の確保を図っている。

と室内は熱湯を使用するため、夏季を中心に高温多湿となっていることから、これまでも空調が効きにくい作業ポジションに向け大型扇風機を設置したほか、天井の窓に換気装置を増設し、と室内の気流の改善を図っている。また、大動物、小動物の解体ラインに、新たに空調機の追加整備を行うことで、冷やした外気を取り入れるなど、作業環境の改善に取り組んでいる。

<質疑⑨>

衛生環境の確保や職員の作業環境に配慮したハード面での対策を実施していることを確認いたしました。夏場においては、令和5年から3年連続で平均気温が過去最高を更新するなど、耐え難い暑さが続いており、加えて高温多湿な作業環境では、熱中症の心配もあります。

Q9:そこで職員の安全管理についての取組について伺う。

<答弁⑨>

と室内においては、職員の水分補給用としての冷水器を設置するなど、様々な暑さ対策を行っている。また、と畜解体作業中の職員の体調不良時における迅速な対応が可能となるよう、看護師を常駐させるなど、職員の安全管理を確保している。

酷暑は今後も続くことが懸念されます。働いている方々の声も聞きながら、これからも適切な対策を講じていただくよう要望し、次の質問に移ります。

<質疑⑩>3 施設の計画的な維持更新

次に施設の計画的な維持更新について伺う。高度経済成長期に集中的に整備された市場施設の老朽化が深刻化する中、財政面も踏まえ、中長期の視点を持って、適切かつ効果的に維持更新を進めていく必要があると主張してきたところである。

今、食肉市場における施設・設備の老朽化対策について確認したが、老朽化対策を計画的に進める必要があるのは、他の市場も同じである。高度経済成長期に集中的に整備された市場施設の老朽化が深刻化する中、今後も市場の機能を維持していくためには、財政面も踏まえた上で、中長期の視点を持って、適切かつ効果的に維持更新を進めていく必要があると主張してきたところである。

昨年3月の当委員会における我が会派からの質問に対し、都は、「令和7年度は、施設の利用実態と財政計画との整合性を図りながら、建物ごとの維持更新計画を策定する」と答弁している。

Q10:そこで、維持更新計画の策定に向けたこれまでの検討状況について、伺う

<答弁10>

中央卸売市場が、今後も生鮮食料品等を都民に安定的に供給する機能を着実に発揮するためには、老朽化が進む市場施設の計画的な維持更新が必要である。そのため、都は、令和4年度からの2か年で、市場施設の主要な建物を対象とした劣化度調査を行い、その健全性を確認した。この調査結果を踏まえて、昨年度は、改修、改築など、主要な建物に係る更新手法の方針を取りまとめた。今年度は、この方針をベースとした上で、財政計画との整合性などを踏まえて、具体的な内容を検討しており、今月末までに、維持更新計画を策定する。

<質疑11>

 劣化度調査の実施や、改修・改築などの更新手法の取りまとめなど、検討を重ねてきており、今年度末には、維持更新計画が策定されるということを確認した。大切なのは、今後策定される維持更新計画の内容になるので、ここからは、具体的な中身について確認をしていきたい。

Q11: まず、これから取りまとめる維持更新計画の概要はどのようなものか、伺う。

<答弁11>

今回策定する維持更新計画では、今後も市場機能を着実に発揮するという観点から、老朽化した既存施設や設備の機能を回復することを主眼としている。

市場機能において中核的な役割を支える主要な52棟について、建築、電気、機械の設備区分に分類して、維持更新の計画をとりまとめる。計画では、現時点における財政計画との整合性などを踏まえつつ、劣化状況やライフサイクルコストなどを考慮して、更新時期の平準化を図っていく。

中長期的な視点に立って市場施設の計画的な維持管理を推進していく観点から、計画期間は、令和9年度から令和18年度までの10年間とする。

<質疑12>

維持更新計画の概要は分かりました。市場の建物は、建築物だけでなく、多様な設備と一体となってその機能を発揮するものであり、設備によって異なるライフサイクルなど、様々な要素を考慮しながら、計画策定を進めていることが確認できた。その上で、いくつかポイントになることを掘り下げて確認したい。

Q12、ただ今の答弁の中で、「主要な52棟について」との答弁があったが、どのような考え方で抽出しているのか、確認したい。

<答弁12>

中央卸売市場では、約300棟の建物を保有しており、各建物の延床面積を合計すると約128万平方メートルとなる。このうち、対象建物として、各市場の管理棟、卸売場、仲卸売場、冷蔵庫棟、低温倉庫など主要な建物52棟を抽出した。

これらの建物は、市場としての機能の中でも中核的な役割を支えている建物であり、また、52棟の総延床面積は約100万平方メートルで、全体の約80%となる。このため、これらの建物の維持更新を計画的に進めることで、今後必要となる市場機能の確保につなげられると認識している。

<質疑13>

床面積ベースで全体の8割を押さえた上で、卸売場や冷蔵庫など市場における中核的役割を担う建物を対象としているとのことで、非常に合理的なアプローチだと思う。もう一つ、具体的なポイントについて確認しておきたい。

市場の施設の老朽化が進んでいる中にあって、維持更新が一時期に集中した場合への対応を検討しておくことは重要だ。資金面でも人材面でも、リソースが限られている以上、いかにして維持更新の時期を均していくのかという視点は、現実的な計画としていくうえで不可欠だと考える。

Q13、先ほど更新時期の平準化という答弁があったが、どのような考え方に立って平準化を図っていくのか、具体的な内容について、伺う。

<答弁13>

維持更新計画の策定に当たっては、現実的な計画となるよう、財政計画との整合性や劣化状況等を考慮して、更新時期の平準化を図る必要があり、今回の計画においては、建築と電気・機械設備に分類した上で、平準化の考え方を整理している。建築は、劣化度調査の結果を踏まえて、防水や外壁の劣化部分の更新を最優先とし、次に、更新時期を超過した部位、使用頻度の高い部位の順に更新するという考え方により、更新時期を平準化する。

また、電気・機械設備は、耐用年数に応じた適切な時期に更新することを基本としつつ、更新時期を超過しても健全な設備については、修繕を行い、使用可能期間を延長することで、更新時期を平準化する。

<質疑14>

更新時期が集中することがないように、施設や建物の状態を考慮するなど、工夫しながら平準化を検討していることを確認した。リソースの限界を考慮しない計画は、「絵に描いた餅」にすぎない。ぜひ、現実に即した実効性のある計画を策定してもらいたい。

さて、計画の実効性の確保という観点から、最後にもう一点確認しておきたい。こういった計画というものは、「策定して終わり」ではない。中央卸売市場を取り巻く環境は大きく変化しており、かつ変化のスピードも早い。また、冒頭の質問で確認したとおり、都は現在、次期経営計画の策定に向けた検討を進めており、新しい経営計画が策定されれば、維持更新計画の前提となる財政計画も変わるのではないか。こうした状況変化に即して、適切に見直しが行われることが、計画の実効性を担保する上では必要だと考える。

Q14、そこで、維持更新計画の実効性を担保するためにも、状況の変化に合わせた見直しを行う必要があると考えるが、都の見解を伺う。

<答弁14>

維持更新計画は、中長期的な視点に立って計画的な維持管理を推進する観点から、計画期間を10年間としているが、市場を取り巻く環境変化等にも対応できるよう、計画の中間点である5年を目途に見直しを行うことを基本としている。また、次期経営計画の策定など、維持更新計画に影響のある状況変化が生じた場合には、必要に応じて適宜柔軟な見直しを行うこととしていく。こうした対応により、より実効性の高い計画としていく。

<質疑15> 4 市場財政

大消費地である東京に、全国から集まる大量の生鮮品等をしっかりと受け入れ、捌いて、都民に届けていく。こうした大切な役割を発揮する上では、市場の施設がしっかりと機能することが大前提となる。重要な市場施設が確実に機能するよう、計画的な維持更新を進めてもらうことを求めて、次の質問に移る。先日の予算特別委員会の質疑において、今後の市場財政の改善に向け質問したところ、市場長からは、都は市場業界と様々な機会をとらえ意見交換を深めていく、といった趣旨での答弁をいただいた。
Q15 まず、業界からはどのような意見が出されたのか、具体的に伺う。

<答弁15>

これまで積み重ねてきた議論において、市場業界からは、市場の使用ルールの徹底による受益と負担の適正化、老朽化が進んでいる市場施設の改修や機能強化、更に他都市での先行事例を踏まえた稼ぐ力の向上に資する取組などについて、都が主体的に取り組むべきという意見をいただいている。

<質疑16>

現場の声は市場運営を行う上で、非常に貴重なものだ。これまで市場業界と様々な場面で行ってきた議論による具体的な意見を、これまで行ってきた意見交換会を今後も行っていくにあたって、今後続けていくにあたり、意見を取り入れて、実施していくことが重要である。

Q16 そこで、今後、どのように意見交換を行っていくのか、伺う。

<答弁16>

今まで市場業界からいただいた様々な意見を踏まえたうえで、今後、意見交換会を実施していく。具体的には、まずは最も多く寄せられた市場の使用ルールの徹底について、幅広く議論を行うことにより、適正な受益と負担の重要性について、改めて市場業界と共通認識を図っていく。

さらに、市場会計の現状をより分かりやすく伝えるため、新たに場別の財政面での特徴を分析、見える化を図り、これらを基に、使用料のあり方全般を含めた持続可能な市場運営に向けての共通認識を市場業界と深めていく。これらの意見交換会で得られた声も踏まえて、新たな「経営レポート」として作成・公表していく。

<締め>

各場の市場業者のみなさんにそれぞれの市場の特徴を知っていただくことは大切であり、引き続き丁寧に説明をしてほしい。実際に市場を使っている市場業者の声を踏まえて、持続可能な市場運営に向けて、継続的に議論を続けていただきたい。本日の質疑では、中央卸売市場経営計画の改定をはじめ、DXの推進、施設の計画的な維持更新、そして市場財政のあり方など、市場経営の持続性の確保に関わる重要な論点について確認してきた。

市場を取り巻く環境が厳しさを増す中、先日の予算特別委員会において、知事から、危機意識を市場関係者と共有し、次期経営計画で実効性ある取組を具体化していくとの答弁が改めて示された。都には開設者として強いリーダーシップを発揮し、市場業界と連携しながら、実効性ある施策を着実に前へ進めていくことを強く求め、私の質問を終わる。

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