都議会R8年3月経済港湾委員会ー港湾局ー
東京都議会議員のおぎの稔です。予算特別委員会の最中には予算調査として各委員会で予算への質疑が行われます。委員会による予算調査が予算特別委員会と異なることは、その委員会の所管する局の予算についてのみの質疑であること、知事、副知事等が出席しないこともありますが、大きくは委員会で予算に対する採決が行われないことです。質疑、意見開陳はありますが予算案の採決を行うのはあくまで、予算特別委員会や本会議となります。
さて、3月17日は港湾局に対する質疑が行われました。質問したテーマは大きくわけて
・東京港の物流効率化・機能強化について(DX)
・東京港における防潮堤のかさ上げについて
・東京港における脱炭素化の取組について
となります。
コンテナふ頭やDX化などの港湾整備、世界最大級の噴水東京アクアシンフォニーの運行開始をはじめとした臨海副都心の活性化、防潮堤の工事、クルーズターミナルの増設、舟運他、話題に事欠かない港湾局でおありますが東京港に面する臨港6区の一つである大田区選出の都議会議員としても引き続き東京港の課題に向き合ってまいります。
〇東京港の物流効率化・機能強化について
<質疑>
東京港は、全国のコンテナ取扱量の約4分の1、東日本の約6割を取り扱う国際物流拠点であり、都民生活のみならず、我が国の産業活動を支える重要な役割を担っている。
東京港がその役割を果たし続けるためには、港湾から荷主への陸上輸送を担うトラック輸送の持続可能性を確保していくことが不可欠である。
マスコミ等で一時期、物流の2024年問題が盛んに取り上げられていたが、現在でもドライバー不足の状態は悪化しており、これまで以上に、ターミナル周辺の交通混雑の解消が強く求められている。
ターミナル周辺の交通混雑を抜本的に解消するためには、コンテナふ頭の機能強化を着実に推進していく必要がある。そこで重要となるのが、新規ふ頭の中央防波堤外側Y3コンテナターミナルである。
先日、私自身も現地に足を運び、整備状況を実際に視察してきたが、まず、確認のためY3整備の現時点の進捗状況と今後の見通しについて伺う。
<答弁>
中央防波堤外側コンテナふ頭Y3は、東京港の年間コンテナ取扱量の
約1割に当たる45万TEUの施設能力を有しており、また、大井ふ頭の再編整備にも必要不可欠な施設。現在の整備状況であるが、岸壁本体となるジャケットは、25基のうち4基の現地据付が完了し、10基が製作中。また、残りの11基も契約手続きを進めている。
加えて、護岸背後の地盤改良は全ての範囲で着手済みであり、ガントリークレーン等の荷役機械の製作にも着手。来年度からはヤード整備等に着手する予定であり、引き続き、国や関係事業者等との連携のもと、令和10年度の供用開始に向け着実に取り組んでいく。
<質疑>
Y3の整備が順調に進んでいることが確認できた。
さて、ただ今の答弁で、Y3は、大井ふ頭の再編整備に活用していくという趣旨の答弁があった。
再編整備に着手する大井コンテナふ頭についても先日、現地を訪れた。
大井コンテナふ頭は東京港の約半数の貨物を取り扱っていると聞いているが、狭い敷地の中で、現場の方々が創意工夫をされ、コンテナターミナルの運営を行っている状況を間近で見てきた。
国内外の主要港と比較して、取扱貨物量を考慮すると、ターミナルの面積が狭い大井コンテナふ頭の再編整備の必要性を改めて実感したところであり、都が中心となり、再編整備を強力に推し進めることが求められる。そこで、大井コンテナふ頭の再編整備の進捗と今後の見通しについて、伺う。
<答弁>
大井コンテナふ頭の再編整備については、令和17年度の再編整備の完了を目指し、令和10年度から着手する予定。
現在、大井コンテナふ頭の再編整備の実施に向け、関係者とともに、蔵置スペースやゲート、管理棟などの配置、導入する荷役機械の種類等について検討を進めている。
また、コンテナふ頭の拡張予定地の取得に向け、都有地と交換する方向で、土地所有者と着実に調整を進めている。
来年度からは、これまでの検討結果等を踏まえ、コンテナヤード等の基本設計に着手する予定。都は、大井コンテナふ頭の再編整備が着実に進むよう、関係者との調整に全力で取り組んでいく。
<質疑>
主力ふ頭である大井ふ頭の再編整備が着実に進んでいることを確認した。
交通混雑の抜本的な解消には、中長期的なハード整備が不可欠だが、併せて、短期かつ即効性のあるソフト面の取組も並行して進めることが重要である。
なかでも、都が注力しているコンテナ搬出入の予約制は、混雑緩和の切り札とも言える施策である。しかし、その真価を発揮させるためには、予約制が現場の運用に深く根ざし、実効性を伴うことが不可欠である。そこで、まず、コンテナ搬出入予約制の今年度の取組状況や来年度の展開について伺う。
<答弁>
都は、効率的なターミナル運営とゲート前混雑の緩和を目的として、国やターミナル事業者等と連携し、国が開発したCONPASを活用した予約制の導入を進めてきた。
今年度は、大井ふ頭や青海ふ頭のターミナルに加え、新たに中央防波堤外側地区のターミナルにおいても予約制を導入。
また、これまでは、関係者の習熟を図る観点から、期間を区切って予約制を実施してきたが、昨年10月以降、大井ふ頭1・2号、3・4号、6・7号において、期間を区切らずに実施する、いわゆる「通年実施」を順次開始。
これまでの取組において、予約制を利用したトラックは、予約せずに来場したトラックと比較して、ターミナルのゲート前の平均待機時間が最大で8割短縮されるなどの効果を確認。令和8年度においても、実施ターミナルをさらに拡大するなど、予約制の更なる定着に向け、取組を進めていく。
<質疑>
実際に、予約車両の待機時間が非予約車両に比べ、大幅に短縮されている実績に鑑みれば、今年度、大井ふ頭の複数ターミナルにおいて予約制の通年実施が開始されたことは、大きな前進であると評価する。
加えて、この予約制の効果を最大限に引き出すためには、単なる時間予約に留めず、例えば、トラックの予約情報をコンテナの荷積み・荷降ろしの手順策定に活用し、荷繰りと呼ばれる作業を解消するなど、ターミナル内の荷役作業と密接に連動させていくことが不可欠であると考える。そこで、トラックの予約情報を積極的に活用し、コンテナターミナルのオペレーションを効率化していくことが重要だと考えるが、都の見解を伺う。
<答弁>
コンテナターミナルのオペレーションの効率化を図っていくためには、CONPASで取得した予約情報を活用し、短時間で貨物の引渡しを行えるコンテナ配置を実現させることが有効。
ターミナルにおけるコンテナの配置については、ターミナルオペレーターが所有するターミナルオペレーションシステム、いわゆるTOSと言われるシステムで管理されているため、コンテナ配置を最適化するためは、TOSとCONPASとのデータ連携を行うためのシステム改修が必要。
このため、都は、TOSとCONPASのデータ連携に係る改修費用を支援することなどにより、オペレーションの効率化を後押し。
<質疑>
引き続き、事業者に対し、予約情報を活用したオペレーションの効率化を働きかけてもらいたい。
現在、ターミナルの現場では、輸出コンテナの搬入に当たり、コンテナの番号や重量などを記入した搬入票と呼ばれる紙媒体の書類が使用されている。
各ターミナルのゲート前では、この搬入票を係員が目視で確認しており、このアナログとも言える確認作業が、ターミナル周辺の交通混雑の一因となっているとの指摘も少なくない。
こうした書類をデジタル化し、荷主や海貨業者、ターミナルオペレーターが、予めシステム上で情報を共有・照合することができれば、現場での作業の大幅な効率化のみならず、交通混雑の解消に大きく寄与するのではないかと考える。
令和8年度予算案においては、この搬入票のデジタル化を推進するための予算が計上されているが、その具体的な内容について伺う。
<答弁>
都は来年度から、搬入票のデジタル化に向け、荷主・海貨業者やターミナルオペレーターと連携した実証事業に着手。
具体的には、荷主や海貨業者などが作成した搬入票をターミナルオペレーターがTOSで確認できるようにするため、荷主等のシステム改修費用を支援するとともに、専門家を派遣し、技術的なアドバイスを行うことで、搬入票のデジタル化に必要な環境を整備。
その後、荷主等がデジタル化した搬入票を活用し、ターミナルへの輸出コンテナの搬入を行い、デジタル化の効果や課題等を検証。
本実証で得られた成果や知見をモデルケースとして、他の事業者へ広く周知・展開。
<質疑>
都がデータ連携に積極的に取り組む姿勢が確認できたが、一方で、港湾物流のデジタル化は、現場が抱えるコンテナふ頭周辺の混雑緩和に結びついてこそ、その効果が発揮されるものである。
特に、深刻なドライバー不足に悩むトラック事業者にとって、長時間に及ぶゲート前の待機は死活問題である。この点、事前に正確な混雑状況を把握し、配車の最適化を図ることは、物流の効率化のみならず、ドライバーの労働環境改善の観点からも重要な取組と言える。
都はこれまで、GPSを活用したリアルタイムの混雑情報の提供や翌日の混雑状況を予測する取組を進めているが、今後は、刻一刻と変化する現場の状況に即した、より正確な予測情報が必要になるのではないか。そこで、都は、予測の精度向上に向け、今後どのように取り組んでいくのか伺う。
<答弁>
都は、トラックの来場時間を分散させるため、「混雑状況の見える化」を推進。
この取組は、トラックに搭載されたGPSの位置情報を活用し、ゲート到着までの所要時間や滞在時間をリアルタイムで提供するほか、過去のデータを分析し、曜日別・時間帯別の混雑傾向等を公表。
また、昨年9月からは、翌日の混雑状況を4段階で示す、混雑予測情報の提供を開始。
来年度は、AI等を活用し、天候やコンテナ船の着岸時間、荷役機械の稼働台数など様々な要因を分析の上、さらに高精度で混雑を予測するシステムの構築に向け、調査に着手。
これらの取組を通じて、トラックの効率的な配車を可能にするとともに、来場時間の平準化を通じて、ターミナル周辺の交通混雑を緩和。
<質疑>
AIの実装は、最先端技術ゆえの難しさがあるかと思うが、都にはひるむことなくしっかりと取り組んでいただきたい。
物流を効率化していくためには、デジタル化の推進は不可欠であるが、その一方で、システムトラブルの発生防止にも目を向ける必要がある。
例えば、昨年9月、青海公共コンテナふ頭で発生したターミナルオペレーションシステムの更新に伴う障害は、トラックの長時間待機を招くなど現場に混乱をもたらし、私の元にもトラック事業者や海貨業者の方々、またフォワーダー(貨物利⽤運送事業者)といった方からも早期の解消を求める声が寄せられた。都においては、事業者の自助努力を促すことはもとより、不測の事態に備えた取組にも対応していただきたい。
本日の質疑を通じ、来年度の具体的な取組を確認できたが、現場の事業者やドライバーにとって、交通混雑の解消は喫緊の課題である。
都には、本日確認した各施策をスピード感をもって実行することを要望し、次の質問に移る。
〇東京港における防潮堤のかさ上げについて
<質疑>
次に東京港における防潮堤のかさ上げについて伺う。近年、気候変動の影響による海面上昇や台風の強大化が顕在化してきており、東京港沿岸部において、高潮や浸水被害のリスクが高まっている。
私の地元である大田区も、広大な臨海部を有し、物流拠点や産業集積地、市街地が海岸線に近接していることから、風水害への備えは極めて重要な課題である。
こうした中、都は激甚化する風水害から都民の生命や財産を守るため、全国に先駆けて海岸保全施設の整備計画を策定し、防潮堤のかさ上げに取り組んできたと承知している。そこで改めて、
防潮堤のかさ上げについて、どのように進めているのか確認するとともに、これまでの取組状況と来年度の予定について伺う。
<答弁>
都は、今後徐々に高くなっていく海面の水位と、現在の防潮堤の高さとを比較したうえで、高さが不足する地区から順次かさ上げを実施することとし、10年間で約24kmの整備を推進
これまでに約12kmで測量や設計に着手しており、大田区平和島のガスミオ運河の一部で、最初のかさ上げ工事が昨年11月に完了
来年度は、同じく大田区平和島の勝島南運河において約1kmの設計に着手するとともに、新たに品川区東品川の天王洲運河等において工事を進めていくなど、海岸保全施設の機能強化に着実に取り組む
<質疑続き>
気候変動の影響が顕在化するなか、防潮堤のかさ上げは東京港の強靭化を図る上で極めて重要な取組である。今後もしっかりと進めていってもらいたい。
〇東京港における脱炭素化の取組について
<質疑>
東京港における脱炭素化の取組について伺う。
地球規模で進行する気候変動は、猛暑や豪雨、台風の激甚化などの異常気象を引き起こし、都民の暮らしに深刻な影響を及ぼしている。その原因の一つが、温室効果ガスの排出による地球温暖化である。
地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定では、地球の気温上昇を産業革命以前と比べて1.5度以内に抑えるという目標が掲げられており、その達成に向け、脱炭素化の動きが世界的に加速している。
物流分野においても、温室効果ガス排出の削減は世界共通の課題となっており、荷主企業は自らによる直接の排出に加え、物流や調達により発生する排出量を把握した上で、サプライチェーン全体で脱炭素化を進めていくことが求められている。2027年には、東証プライム上場企業の一部にサプライチェーン全体におけるCO2の排出量を有価証券報告書での開示が義務付けられる動きも出てきている。
東京港は国内最多のコンテナを取り扱う国際的な海上コンテナ輸送の重要な拠点であるが、こうした荷主企業に選ばれ続けるためには、東京港においても積極的に脱炭素化を図っていくことが必要である。
こうした中、東京港においては、令和5年3月に東京港CNP形成計画を策定し、同計画に基づきこれまで様々な取組を進めてきたところであるが、脱炭素化を一層推進するため、現行計画をアップデートするとの報告があった。
そこで、新たな東京港CNP形成計画は、現行計画からどのような点をアップデートしているのか伺う。
<答弁>
都は、2030年のカーボンハーフの着実な達成に向け、官民連携で脱炭素化を推進するため、2023年3月に策定した「東京港CNP形成計画」をアップデートし、港湾法に規定する「港湾脱炭素化推進計画」として「東京港CNP形成計画2.0」を策定
この計画では、民間事業者等が主体的に実施する脱炭素化に向けた取組を新たに「港湾脱炭素化促進事業」として位置づけ、実施時期、実施期間、事業の効果を計画に記載
また、2025年3月に公表されたゼロエミッション東京戦略 Beyond カーボンハーフを踏まえるとともに、大井コンテナふ頭の再編整備の完了を見据え、2035年における中期目標としてCO2排出量を2020年比60%削減を設定
都は、「東京港CNP形成計画2.0」に基づき、官民連携の取組を更に強化することで、東京港の脱炭素化を加速していく。
<質疑>
東京港におけるCO2の排出は、ふ頭内やふ頭背後地で事業活動を行う民間事業者から生じるものも多くある。計画のアップデートを通して、民間事業者との連携を強化するという視点は重要である。
今回のアップデートで、港湾法に規定する「港湾脱炭素化推進計画」に位置付けられるとのことである。港湾法上の法定計画に位置付けられることにより、民間事業者にどのようなメリットがあるのか伺う。
<答弁>
法定計画である東京港CNP形成計画2.0の策定により、事業者が国が運用するコンテナターミナルに係る「CNP認証」制度において評価を受けることが可能
この制度は、2025年6月に運用を開始したもの。民間事業者等が本認証を取得することで、環境に配慮した事業活動を行う企業としてPRに活用することができることなどから、認証の取得を希望する声が寄せられていた。
今後は、本制度も活用し官民一体で東京港の脱炭素化を推進
<質疑>
計画のアップデートにより、民間事業者にも具体的なメリットがあることを確認した。
東京港の運営には、船会社や港湾運送事業者、倉庫事業者など、多くの関係者が関わっており、本計画については、こうした民間事業者の様々な声を踏まえて、策定されたものだと思う。
そこで、確認のために伺うが、本計画の策定経緯について伺う。
<答弁>
港湾法では、計画の策定にあたり、港湾管理者が港湾の利用者や学識経験者等で構成される「港湾脱炭素化推進協議会」を開催し、同協議会において必要な協議を行うこととしている。
都は、港湾法等を踏まえ、令和6年度に東京港を利用する船社やふ頭背後に立地する倉庫事業者、地元区など49団体等で構成される東京港カーボンニュートラルポート推進協議会を立ち上げ
これまで、協議会の開催に加え、協議会の構成員である民間事業者等と個別に意見交換等を実施の上、計画案を策定し、令和8年2月12日から3月16日までパブリックコメントを実施
<質疑>
新たな東京港CNP形成計画は、脱炭素化の実施主体となる官民が連携し、作成するものであることが確認できた。
計画は作成することがゴールではなく、計画に掲げた目標を達成していくことが重要である。そのためには、計画の内容について適切に進捗管理を行い、状況に応じて取組内容の見直しや追加を行うことが必要である。計画の進捗状況について、どのように管理していくのか伺う。(Q4)
<答弁>
東京港CNP形成計画0の策定後は、定期的に推進協議会を開催し、民間事業者等が実施する個々の港湾脱炭素化促進事業の進捗状況や効果、課題等を確認
その状況を踏まえ、目標達成に向け必要に応じて事業の修正や追加などを協議のうえ、脱炭素化技術の最新の動向等も考慮し、適宜、計画を見直し。
こうした取組により、適切なPDCAサイクルを構築し、計画の実行性を向上
<質疑>
幅広い実施主体が構成員となる協議会において、進捗管理を適切に行うことで、計画の実効性が高まることを期待している。今回の計画改訂を契機に、民間事業者との連携を一層強化し、東京港の脱炭素化を引き続きしっかりと進めてもらいたい。
次に、コンテナふ頭、クルーズふ頭、倉庫などが立地するふ頭背後地において、脱炭素化に向けてどのような取組を行っていくのか、順に質問していきたい。
まずコンテナふ頭であるが、コンテナふ頭には、タイヤ式門型クレーンと言われる荷役機械(にやくきかい)、いわゆるRTGは、CO2排出量が多いと伺っている。目標達成のためには、荷役機械の脱炭素化は避けて通ることができない重要な取組である。
そこで、荷役機械の脱炭素化に向けたこれまでの取組と今後の取組について伺う。
<答弁>
東京港の脱炭素化に当たっては、ふ頭内で使用される荷役機械の脱炭素化を進めることが重要
そのため都は、令和5年度から7年度にかけてRTGを水素を燃料として稼働させるプロジェクトを実施。その結果、ディーゼル発電機で稼働するRTGと変わらない操作性や荷役能力を有することや、水素供給設備の設置によりコンテナの蔵置スペースが減少することから荷役作業の工夫が必要であることなどを確認
令和8年度からは、蔵置スペースの減少を抑えるため、新型の移動式水素ステーションを活用した水素供給を行い、水素を燃料としたRTGを複数台同時に稼働させるなど、これまでの取組を発展させた事業を新たに開始
あわせて、水素燃料電池に換装可能なRTGの導入経費に対する補助を継続するとともに、来年度からは新たに電動の荷役機械を導入する場合についても補助を行うことで、民間事業者の脱炭素化の取組を一層促進
<質疑>
荷役機械の脱炭素化に向けて、水素や電力を活用していくことについて確認した。繰り返しになるが荷役機械の脱炭素化は、目標達成に向けて避けて通ることができないものである。民間事業者と連携を図りながら、しっかりと取組を進めてもらいたい。
さて、東京港では、中央防波堤外側コンテナふ頭Y3の新規整備や、青海コンテナふ頭の再編整備を進めている。また、令和10年度には大井ふ頭の再編整備に着手するとのことである。
こうした機に、ゼロエミッション型の設備に更新し、東京港の脱炭素化を大きく進めるべきである。
そこで、ふ頭の新規整備や再編整備の機会を捉え、どのように東京港の脱炭素化を進めていくのか、都の見解を伺う。
<答弁>
コンテナふ頭で稼働するRTGなどの大型荷役機械のゼロエミッション化には大規模な工事が必要。オペレーションへの影響を避ける観点から、ふ頭の再編整備等の機会を捉え、積極的に取組を進めることが重要
具体的には、現在再編整備工事等を実施している青海コンテナふ頭では水素燃料電池換装型のRTGを26基導入。また、新規整備中の中央防波堤外側Y3では電気で稼働するRTGを17基導入するとともに、EV車両向けの充電設備を整備
大井ふ頭においては、令和10年度から着手する再編整備工事にあわせて荷役機械のEV化・FC化や、Airソーラーの導入等、再生可能エネルギーの活用を進める方向で、関係者と調整
都は、ふ頭の新規・再編整備を契機とし、東京港全体の脱炭素化の取組に弾みをつけ、カーボンニュートラルの目標を達成していく。
<質疑>
コンテナふ頭の脱炭素化について、今後も着実に取組を進めていくことを確認した。
次に、クルーズふ頭の脱炭素化について、どのように進めるのか伺う。
<答弁>
クルーズふ頭については、来年度から、使用する電力をグリーン電力に切り替えるなど、再生可能エネルギーを活用し、脱炭素化を推進
・ 加えて、東京国際クルーズふ頭においては、第2バースが完成する2035年までに、陸上電力供給設備を設置し、停泊中の船舶から排出されるCO2を大幅に削減
・ 晴海ふ頭において、ターミナルの屋根に国内最大級のAirソーラーを設置するなど、積極的に脱炭素化の取組を推進
<質疑>
クルーズ客船向けの陸上電力供給設備については、現時点で国内に導入している港湾はないと聞いている。答弁にもあった通り、停泊中の船舶から発生するCO2の削減に資するものであり、クルーズ客船の入港が今後も増え続けていくことが見込まれる中で、東京港が率先して取り組むことを評価する。
最後に、ふ頭背後地の脱炭素化について伺う。
東京港のふ頭の背後には、民間の倉庫・冷蔵倉庫群が立地し、ふ頭と一体となって東京港の物流機能の重要な一角を構成している。こうした施設では、荷役機械や空調等に多くの電力を使用しており、東京港の主要な排出源のひとつとなっており、積極的に脱炭素化を進めていく必要がある。
そこで、東京港のふ頭背後地の脱炭素化に向けた具体的な取組内容について伺う
<答弁>
都は、ふ頭背後地における脱炭素化を推進するため、来年度、業界団体との連携のもと、グリーン電力の活用等に関する協議体を設置
同協議会において、民間の倉庫・冷蔵倉庫等へのグリーン電力の導入に向けた課題や方法等について協議を行い、継続的に検討を重ねることで、導入を推進
また、関係局と連携し、民間の倉庫・冷蔵倉庫等におけるAirソーラー等の太陽光発電設備の導入促進を支援
さらに、脱炭素化を進めた企業の取組を公表し、広く共有することで、他の事業者へ取組を波及させ、東京港のふ頭背後地の脱炭素化を一層推進していく。
ふ頭背後の倉庫・冷蔵倉庫等の脱炭素化は、コンテナふ頭やクルーズターミナルとは異なり、民間の各事業者の経営判断が必要となることから、民間事業者の声にしっかりと耳を傾け、連携を図りながら取り組んでいってもらいたい。
本日は、東京港の脱炭素化について、計画をアップデートする趣旨や具体的な取組について網羅的に質問した。
頻発するゲリラ豪雨や巨大台風の発生など、地球温暖化による影響は顕著に表れており、脱炭素化の取組は、都民の安全・安心の確保のために極めて重要である。
また、荷主企業や船会社がサプライチェーン全体で脱炭素化を進める中で、東京港が利用者から選ばれ続け、国際競争力の維持・向上を図っていくという観点からも、脱炭素化の取組は必要不可欠である。
一方で、東京港の脱炭素化は、都の取組だけで実現できるものではない。様々な主体としっかりと連携し、東京港の脱炭素化の実現に向けて引き続き全力で取り組みを進めて頂きたい。










