ふるさと納税で32億円の減収、大田区ヤバくないですか?
大田区議会議員のおぎの稔です。本日はふるさと納税についてのご報告です。私はこの制度を利用した事はないのですが、ご利用された方も多くいるのではないでしょうか?実は、ふるさと納税は都市部の自治体にとって大きな問題を抱えています。ふるさと納税の課題は以前のブログでも取り上げましたが、先日、お隣世田谷区の保坂区長がこの課題について言及した事がニュースになりました。
収入31万で支出は7億円。どうなる?ふるさと納税制度
東京・世田谷区長、ふるさと納税「税制崩壊の段階」
東京都世田谷区の保坂展人区長は25日の記者会見で、ふるさと納税に伴う東京23区からの税金の流出に関し「税制そのものを崩壊させる段階に入ってきている」と述べ、批判した。寄付金集めに成功している多くの自治体では、地方交付税との「二重取り」になっているとも指摘した。制度について「疑問がある。抜本的な改革を」と訴えた。
保坂氏は「不公平」と語気を強めた(東京都世田谷区)
世田谷区は2019年度に、ふるさと納税で住民税が約53億円減収になる見込みだという。15年度は3億円弱だったことから、数年で急増した。
国から交付税を受け取る自治体は、ふるさと納税による減収の一部を交付税で穴埋めされる。だが、23区を含む東京都は税収が比較的豊かであるとして交付税の不交付団体のため、「純減」(保坂氏)となる。同区によると流出額は全国の市区町村で最多とみられる。保坂氏は区全域でのごみ収集やリサイクルの費用に匹敵する金額だと説明した
大田区も令和元年第一回定例会が始まり、令和二年度の予算もこれから審議されることになります。その中でふるさと納税については、今年度予算で32億円の支出となっております。平成28年は7億円の支出なので、税金の流失が加速している事が判ります。過剰な返礼品のPR合戦などには一定の歯止めをかけていくべきだと思いますが、皆様、如何お考えでしょうか?
また、国の不合理な税制改正で言いますと、大田区だけでもふるさと納税が32億円、特別区交付金は法人住民税の一部国有化で78億円、地方消費税交付金は42億円。不合理な税制改正による影響額は合計152億円※となってます。(※見込み額 大田区のみ)こうした不合理な税制は見直してほしいですね。