Nov 21, 2019

犯罪を扇動するから連載中止を?必要なことは?

こんばんは、大田区議会議員のおぎの稔です。本日はネット上で話題になったある作品とそれを巡る抗議について紹介します。
 
 

女子高生と中年男性の関係を描く漫画『娘の友達』が物議 「性的搾取を助長する」との声も

 

講談社の「モーニング」の公式Twitterアカウントが15日、アラフォー男性と未成年の女子高生の”関係”を描いた作品『娘の友達』の紹介文を広告動画付きで投稿。漫画の内容をめぐり、Twitter上では賛否が真っ二つに分かれる事態となっている。

 
 

家庭では父親として、会社では係長として、理想的な自分を演じるように生きてきた主人公・晃介。

だが、娘の友達である少女・古都との出会いにより、人生は180度変化する。彼女の前では本物の自分でいられた。すり減った心は癒されていった。それが“決して抱いてはいけない感情”だと知りながら…。

 
 

〝家庭では父親として、会社では係長として、理想的な自分を演じるように生きてきた主人公・晃介。 だが、娘の友達である少女・古都との出会いにより、人生は180度変化する。彼女の前では本物の自分でいられた。すり減った心は癒されていった。それが“決して抱いてはいけない感情”だと知りながら…。″

「犯罪を扇動」連載中止を求める声 一方で反論も

漫画家の萩原あさ美氏が連載する同作品は、「社会の中で自己を抑圧する現代人へ贈る、“ミドルエイジ・ミーツ・ガール”ストーリー」と謳い、日常に疲弊した中年のサラリーマンが、娘の友達に癒しを求めるストーリーだ。しかし、相手の女性が未成年であることもあり、Twitterでは「犯罪を扇動している」「児童の性的搾取を助長する」などの声が噴出。連載中止や”ゾーニング”を求める意見も目立つ。

ゾーニングとは、表現の自由を守りつつ、性表現など過激な表現から青少年らを遠ざけたり、見たくない人の目に入らないように配慮したりするなどの目的で、販売・陳列場所を隔離すること。最近では、献血ポスターに胸を強調した女性キャラクター「宇崎ちゃん」が採用された問題などで論点となっていた。

『娘の友達』をめぐる批判に対しては、あくまで漫画作品は「創作」であり「現実」と区別をつけるべきだとする意見が多く上がっている。

また、同作品は大人の読者を想定して書かれていることから、すでに販売区分で隔離されているとする主張も見られた。

 

 

 記事中には「犯罪を扇動」連載中止を求める声とあります。しかし、そうした理由での抗議が、論理的に正しいのでしょうか?「犯罪を扇動」がアウトだというなら、何も子供や性に関係する者ではなく、時代劇や歴史もので描かれる戦争や合戦もアウト、ミステリーでの殺人事件、FPSなどゲームでの銃撃、ナイフなどの刃物使用、昼ドラでの浮気(民法上の不法行為)アンパンマンや仮面ライダーのようなヒーローもので悪役を暴力で追い払うもアウトです。ドラゴンクエストなどRPGで人の家のタンスからアイテムを探すのもアウトになります。ヤクザもの、ヤンキーものアウトです。遊戯王は決闘、ドラゴンボールは暴力行為、人気アニメのワンピースも海賊なのでと、色々と大変なことになります。
 

 
 確かに、こうした批判は昔からあるもので、漫画が有名になり、大衆化した証的でもあるのでしょう。ミステリーや文芸作品が犯罪を肯定している。13日の金曜日のようなスプラッター映画が暴力を肯定しているというのは、使い古されたクレームでもあります。
 少し前だと、映画バトル・ロワイアルや、めちゃイケ、完全自殺マニュアル、ひぐらしのなく頃にやスクールデイズといった作品も話題になりました。表現の自由を巡り、もうずっと繰り返されてきた事です。皆様も聞いたことがあるでしょう。
 
 こうした不毛な事を繰り返すのではなく、子供への影響を心配するのであれば、大切なのは教育ではないでしょうか?
 何かを遮断したり、作品をダメだというのではなく、社会が教えるべきです。子供の傍にいる教師が、何より親が子供が大人になった時に選択できるように、道を誤らないように子供に教えるべきです。子供が何をしていけないか、ちゃんと向き合い、子供の意見も聞き、一緒に考えるべきではないでしょうか?また、こうした騒動の中には、「公共の場におかなければ批判しない」と批判する方もいます。しかし、商業作品がその範囲で活動している、自治体や公共性の高い赤十字などとコラボした場合でなくても、結局、こうした批判は来ます。簡単に嫌だ、駄目だで口を閉ざすのではなく、しっかりと議論がされるべきだと思います。
 
皆様、如何お考えでしょうか?
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コメント2件

 よっしー | 2019.11.21 21:50

こういったクレームに対抗していくための術がもっと構築されなければ負け続けると思っています。

1.クレームに興味が無いまたはゾーニングしているため無関係でいる層
2.過激なクレーマー層(Twitterのみ)
3.過激なクレーマー層(電凸など行動派)
4.表現規制には反対だが行動しない(できない)層
5.表現規制には反対で行動をする層

まず2.からの攻撃は出版社やメーカー、企業そのものへの電凸や誇張された虚偽の流布によるイメージダウンです。

電凸されると業務が滞ります。それだけで、「○○系の作品を扱うのはやめよう」と考える会社がでることを責める訳には行きません。どこも精神的にタフでは無いし、今のところ、強硬に「それでもうちはやる!」ことを後押しする公な後ろ盾がないからです。

また、「応援して○○を買おう!」という動きがありますが、これも危険です。
なぜなら、一般的な物事ですら炎上芸で焚き付けて売り上げや知名度をアップさせる手法が流行りつつある現在、何かを売るたびにこのような表現規制対立を持ち上げ、煽ることがビジネスとして成り立ち、増えるからです。それを繰り返すと、5.も疲弊して離脱しなねないし、4.は「また炎上芸か」とますます1.になります。

また、「○○は✕✕を取り下げない、犯罪を助長している会社である」との誇張を流布されれば、1.は信じてしまいます。

1.には煽り文だけで内容を読まず他人の言うことを精査する前に信じてしまう2.や3.予備軍がいます。
1.の中で、精査する人は1.のままなので表面化することは少ない状態です。

今できる、規制から守ろうという時に出せる戦力は5.のみです。

4.というのは、戦力にできかねます。出来れば良いのですが、このような表現規制の激しい論戦が苦手だったり、繋がっている身内を過激な論争に巻き込みたくなかったり、迷惑をかけるから参戦できない人達です。過激な論争は見るだけてストレスです。
出来るだけ身内にストレスを伝搬したくない人達はなかなか論戦に参加しづらいです。

5.の人間だけで、3.の行動や、被害を受ける会社を物理的なストレス(電凸など)からどのように守れるか…この方法が浮かびません。

現状3.が放火すれば、火を消す術がない状態です。消防車もなければ隊員もいない…自衛で心を強くといっても、社員の生活を握っている上層部として判断を迫られれば苦しいでしょう。

5.の人たちは沢山いますが、直接これらを防ぐことも辞めさせる拘束力もありません。5.ができる方法がなにか見つかれば……

 あめ | 2019.11.22 10:46

いかがお考えですか?という文末でしたので、コメントさせて頂きました。

「連載中止」は表現規制の観点から申し上げて、仰るとおりアウトだと思います。が、議員というお立場であるなら、「表現の自由」という側面だけでなく、なぜ犯罪を助長する恐れがあると危惧されるのか?まで踏み込んでいただきたいです。

昨今、児童への悪戯、性的被害は後を立ちません。その犯罪を抑止するために、「罪の厳罰化」「性教育」の抜本改革は私たち大人たちの急務だと思います。ぜひそのお立場を活かして、単純な「表現規制」ではなくその背景を訴えて議論を前進させてください。

反対として声を挙げるのももちろん大事ですが、議員であるならば、もう少し冷静に意見を発進してほしいです。

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