実際の所、大田区はどう思ってるの?聖地巡礼とコスプレ
こんばんは。おぎの稔です。
大田区議会で取り上げたコンテンツツーリズムやコンテンツ産業、ポップカルチャーの支援についてご報告いたします。
聖地巡礼やコンテンツ産業、また大田区が発祥の地の一つとメディアでも取り上げられている「コスプレ」について、区はどのように認識をしているのか?
質疑&答弁は、ブログ下記に載せておりますのでご参照ください。
・ロケ地支援について
昨年公開された、シン・ゴジラの舞台の一つが大田区だったことは皆様、ご記憶かと思います。特にゴジラの第二形態、通称「蒲田君」の何とも言い難い造形も合わさって話題となり、大田区も銭湯などと連携し、企画をおこないました。
シン・ゴジラ以外にも昨年以降、多くのドラマなどの撮影が大田区で行われている事も、答弁で明らかになりました。
具体例を挙げられるまで、恥ずかしながら大田区が舞台とは知らなかった作品もあり驚きました。
私の事務所は武蔵新田にあるのですが時折、商店街や新田神社さんで撮影が行われているのを目にします。
大田区が様々な作品やメディアに登場する区であるとの認識も広めていきたいと考えています。
・ポップカルチャーと行政
コスプレは大田区だけでなく、23区でも豊島区、中野区。都道府県では愛知県や大阪府、沖縄県を始め多くの自治体で行政との何かしら協力をしたイベントが行われていますが、コスプレ以外にも、マンガ、アニメ、ゲームなどのポップカルチャーと関連したイベントが、様々な自治体や団体の協力の下で開催をされるようになりました。
単発のイベントを予算を掛けて行っていけば良いというわけではなく、そのイベントを通して何を期待するのか?
住民にどのようなメリット、効果があるのか?も重要ではありますが「マンガやアニメは人々を繋げる為の魅力的な交流ツール」との大田区からの返答にある通り、こうしたポップカルチャーも認識が広まり、地位が向上してきたように感じています。
特に羽田空港を擁する大田区は国際都市を標榜している事もありますので、若い方を中心に国内外との交流ツールとしてどのようにポップカルチャーを活かしていくのかも重要な視点になっていくのではないでしょうか?
コスプレについて、区の側から「撮影会を目にするようになってきた」との答弁には少し驚きましたが、メディアでも取り上げられてきた事で「大田区」と「コスプレ」が結びついてきたのではないでしょうか?
観光・文化の視点からも集客力のある魅力的なコンテンツであり、今後も取組を進めていくという前向きな答弁も頂きましたので、文化や観光振興、街の賑わい、交流といった視点から、今後もポップカルチャーやコスプレ、聖地巡礼については取り組み、提言を進めていきます!
せっかくなので、自身のコスプレ写真を。実際に参加しています。
写真は以前の蒲田西口商店街様のイベントで行った、アンデルセン神父(ヘルシング)のコスプレ
別のコスプレ時のメイク中の画像。カラーコンタクトに初挑戦でした。
【コンテンツツーリズム① 質問】
さて、コンテンツツーリズムについて伺います。
区の魅力の向上、PRという点から、昨年はシン・ゴジラの舞台となった事で大田区が注目をされたことは記憶に新しいと思います。いわゆる「聖地化」あるいは、その前段階で撮影場所の提供や撮影への支援を行う、「ロケ地支援」があります。
人気の作品の舞台となる事で、その場所をファンが訪れ、賑わい、交流につながる事があります。中には何度も何度も熱心に足を運んでくれるファンの方もいらっしゃるそうです。
「聖地」あるいは「聖地巡礼」という言葉が広まって以降、成功・失敗事例なども研究されてきました。鳥取の妖怪ロードのような、シンボリックなものを作り、街のPRに繋げている例もありますが、短期間で直接、経済的な利益に結び付けることは難しい場合も多く、地域と制作側、ファンの皆様と共に、聖地を育んでいくような根気と忍耐も必要であり、自治体が関わる場合も同様な努力が必要となります。
今までの取り組みや実績をもとに区の所見と展望をお示し下さい。
【答弁 概要 観光国際都市部長】
昨年7月のシン・ゴジラ公開以降、ロケ地の情報を求めておよそ900人が大田区の観光情報センターを訪れました。
区に寄せられる撮影支援の件数も増加してございます。
委員お話の通り、話題性の高い作品の舞台となる事は実際に訪れる人々が増加する事による消費、交流の活性化のみならず、新たな観光資源の創出といった効果があると考え、ロケ地支援を行っている所でございます。
昨年以降、これまでに16の撮影、番組の撮影が実施されました。
中でも「背景民泊様」「母になる」「ブランケットキャッツ」といった連続ドラマは大田区が主たる舞台になった事もあり、ロケ地に対するお問い合わせが観光情報センターによせられるなど、反響がございました。
最近では池上の街の歴史、魅力をテーマに区民も参画した「ふるカフェ系 ハルさんの休日」それから六郷の商店街の一角にある古本屋が舞台となる「さくらの親子丼」があります。
また、区内の企業の女性経営者が刊行した本を原作とします「町工場の女」もスタートいたします。
地元が作品の舞台になる事は地域の皆様にとっても町の魅力の再発見となり、大田区に対するほこりや愛着を深めて頂けると考えております。
今後も地域間との連携を深めながら積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
【コンテンツツーリズム②】
漫画、アニメ、ゲームなどコンテンツ産業・文化は『オタク文化』とも言われ、今や日本だけでなく海外にも人気のある日本発祥の世界の共通言語・共通文化となりつつあります。
多文化交流という視点から見ると、漫画、アニメは国境だけでなく、世代を超えた文化に育ちつつあります。
羽田空港を擁する国際都市である大田区としては、観光、シティプロモーションの面で国内や海外の方に向けた魅力の一つであり、多様な立場の方々の交流ツールとして、期待できると思いますが、所感を伺います。
【答弁 概要 観光国際都市部長】
映画やアニメは日本を象徴する文化として世界に認識されていると思っております。
日本の大衆文化、いわゆるポップカルチャーに興味を持つ海外の方は多く、アニメ等をきっかけに来日する人が増えており、クール大田区大使の中にも、アニメの勉強のために留学している方もおられます。
また、区内には著名な漫画家も在住しており、地域の賑わいを作り出して頂いているものと考えております。
このような状況から多文化交流を始め、マンガやアニメは人々を繋げる為の魅力的な交流ツールであると考えております。
【コンテンツツーリズム③】
特定の作品の登場、流行に左右されず、地域から賑わいを作り出す手法の一つとして、区内でも開催されている、同人誌即売会やコスプレイベントがあります。
特に、マンガ、アニメ、ゲームのキャラクターの格好をして、楽しむコスプレについては、昨年12月には大田区70周年記念PR事業として「OTAKUコスプレ祭り」というイベントも開催され、9月21日の朝日新聞の地域面には「神社で淡麗、コスプレ発祥地」と、大田区がコスプレ発祥の地である事が取り上げられました。
他の自治体でも『世界コスプレサミット 愛知』『日本橋ストリートフェスタ 大阪』なども開催され、自治体との連携が進んでいます。
若年世代を中心に、「コスプレ」という文化は季節を選ばない仮装として 共感を呼びつつあります。
コスプレは学校などの公共施設や工業施設などの民間施設の活用といった、既存の施設の活用でも充分に魅力的な文化であり、様々なイベントとの連携も可能です。
民間を応援する形で、公共施設や民間施設の利用の協力や、場の提供などの協力や、先ほどの新聞記事にも取り上げられた、ユザワヤさんや蒲田にある日本工学院さんとも様々な形で有機的に連携をしながら、大田区が発祥の地の一つであるコスプレを活用していくべきではないでしょうか?お答えください。
【答弁 概要観光国際都市部長】
アニメーションなどの登場人物のキャラクターに扮するいわゆるコスプレでございますが、商店街などのイベントをはじめとして、区内各所で撮影会を目にするようになりました。
アニメや漫画、コスプレなどのポップカルチャーは若者世代を中心に支持され、政府の後押しもあり、非常に人気が高くなってきていると感じております。
委員お話の通り、本区には日本工学院マンガ・アニメーション学科がありまして、多くの専門家を輩出している地域でもあります。
コスプレを始めとしたポップカルチャーのこうした動きはクールジャパンとして、海外からの注目が高いものと分析しており、観光、文化振興の視点からも集客力が期待される魅力的なコンテンツとして捉える事が出来ます。
今後も関係機関との連携により、賑わいの創出に繋がる取組を進めてまいります。
【質疑動画】
https://youtu.be/KMX-s8kpG28?t=5m16s
【参考ブログ】
平成28年度決算特別委員会 しめくくり総括質疑
【朝日新聞掲載】大田区はコスプレ発祥の地の一つ!
大田区はコスプレ発祥の地ですよね?と区長に質問しました
若者文化を活かしたい?政治家はまず体験を!
賑わいの創出手段の一つ!?大田区がコスプレを助成対象の一つに
オタク議員集団、マニフェスト大賞にまさかのノミネート!?
【イベント】日本SF大会、二つのプログラムに参加します。
区長に直接想いを届けるチャンス?予算要望を行いました。
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