見た目で判断の難しい持病等への教育の必要性を訴えました。
皆様、こんばんは。おぎの稔です。
先日の大田区議会代表質問の中で触れた、予防の難しい、見た目で判断のできない持病や特性、障害などについての啓発、教育についてご報告いたします。
マンガにもあるようにこの質問は2016年の一般質問でも取り上げたテーマです。
私自身、てんかんという持病を抱えて、運転免許取得の苦労など、持病と向き合って生きてきた事から、会派を代表し区長や教育長に質問を行う中で再度取り上げました。
以前も触れましたが、保健体育の授業の場合、国の学習指導要領に「健康な生活と疾病の予防について理解を深めることができるようにする」とあり、予防、健康増進が学校教育の基本となっている事から、予防の難しい様々な疾患については、ほとんど学校教育などでは触れてこなかった現状があります。※
国の方針にない以上、致し方ない面もあるでしょうが、出来る範囲で子ども達に教えていく努力をする必要があるのではないでしょうか?
当事者、支援者、多くの方と触れる中で「もっと子供の頃に自分の特性を理解していたら、私にも違った人生があったかもしれない。」と言った声を頂く事も多くあります。
自分の特性を早期に理解し、受け入れ、付き合い方を学ぶ事で、その後の人生、社会との向き合い方は大きく変わるのではないでしょうか。
また、周囲にそうした特性を持つ方がいる事を子供の頃に理解する事は、当事者ではない子供にとっても意義のある事です。
今回の代表質問では、「見た目では判断しにくい困難を抱えた方々の生きづらさや、逆に、その困難を乗り越え前向きに生きる姿に学ぶことも、児童・生徒が見落としがちな人々の存在に気づかせ、また、みずからの生きる力の育成につながる大切な取り組みと考えます。」と教育長から答弁を頂きました。
今後とも、様々な困難を抱えた方が、少しでもその困難を乗り越え、苦しみを緩和しながら生きていける社会を構築できるよう、声を上げていきます。
※障害の場合は道徳教育などで触れてきました
●代表質問全文はこちら
大田区議会第二回定例会 代表質問文面
・政策漫画 第9弾 解説はこちら
政策マンガ第9弾「学校での持病への啓発について」
・一般質問はこちら
学校現場での持病への理解・啓発について質問しました。
・てんかんについて
一人のてんかん患者として
10月はてんかん月間。100人にひとりの「てんかん」とどう向き合うか?
【質疑】
先日、厚生労働省が5月30日に障害者の法定雇用を31年に2.3パーセントに引き上げる事を決定したと報道されました。来年4月からは法定雇用率の計算式に精神障害者が加わります。精神障害者の社会的な雇用の受け皿や社会参加のための対策が必要になりますが、現在の取り組みと課題についてお答えください。
また、社会的に精神的な障害や疾患の受入れの整備が進んでいく中で、教育の場である学校での取り組みも必要です。社会に出る前に自身の特性を受け入れる事、自分の特性を早期に理解する事で、その後の人生、社会との向き合い方は大きく変わります。
「もっと子供の頃に自分の特性を理解していたら、違った人生があったかもしれない。」
当事者や近しい関係者には、こう思う方が少なくありません。
当事者でなくとも、周囲にそうした特性を持つ方がいる事を子供の頃に理解する事も大きく意義のある事です。特に見た目で判断のできない疾患や障害など、様々な特性・生きづらさについて理解するための啓発を学校でも強化すべきではないでしょうか?
【答弁】津村教育長
私からは、外見では判断できない疾患や障がい、様々な特性、生きづらさについて理解するための啓発についてのご質問にお答えいたします。
児童・生徒に対して、人々の多様なあり方を知り、その人格、個性を尊重することの大切さを理解させる上で、障がいや様々な疾患のある方などから学ぶことは大変意義のあることと考えております。
このようなことから、例えば、総合的な学習の時間において、身体障がいや知的障がいの当事者の方、もしくは保護者の方からお話を聞く、あるいはみずから車椅子体験をするなどの取り組みを進めてまいりました。
ご指摘の精神障害や内部疾患など、見た目では判断しにくい困難を抱えた方々の生きづらさや、逆に、その困難を乗り越え前向きに生きる姿に学ぶことも、児童・生徒が見落としがちな人々の存在に気づかせ、また、みずからの生きる力の育成につながる大切な取り組みと考えます。
今後も、多様な人々の存在や生き方を知る機会をつくり、子どもたちの人への関心を高めるとともに、みずからが生きていく上で励みとなるような取り組みを、様々な教育活動を通じて進めてまいります。私からは以上でございます。