ところで、都知事選って結局幾らかかったの?大田区編
こんばんは、おぎの稔です。
小池百合子新都知事が誕生し、その手腕、都議会との議論にも大きく注目が集まっていますね。
さて、少し、時期は遅くなってしまいましたが、都知事選について、大田区でかかった経費について調べました。
巷では、都知事選一回につき50億円だといわれましたが、実際、自治体はどれだけの負担をし、また、どのようなシステムになっているのか、ご報告いたします。
まずどのような方式での支出が行われているか。
大田区と東京都(都知事選)や国(国政選挙)の関係について。
選挙費用はまず自治体が予算を組み、選挙を執行します。
その後、都や国といった当該選挙を行う主体が自治体に対して選挙にかかった経費を交付するわけですが、かかった経費全額を負担してくれるわけではなく、一部は自治体の負担となります。
執行経費について定める法律がありますが、国の基準額は相当低く、そのままでは自治体の負担が重くなってしまうため、基準超過部分も含め、主体が負担しますが、その負担額も毎回、異なります。
上記の理由から当然ですが、大田区の場合、区議選や区長選は大田区の負担となります。
●各級選挙における経費と区の負担
さて、それではここ数年の選挙の費用をデータで示します。
①予算額は当初、予算として組んだ額です、候補者数等、蓋を開けてみないと判らない部分もあり、実際の額より多めの場合が多いです
②歳入額が区以外からの交付額になります。
③執行額が実際にかかった経費です
●H25年度
・都議
予算現額 182,687,009円 執行額 175,739,475円
歳入額 175,644,890円 歳入率 99.95%
区負担額 94,585円
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・参議院
予算現額 200,844,991円 執行額 173,739,475円
歳入額 168,120,124円 歳入率 96.66%
区負担額 5,804,216円
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・都知事
予算現額 203,816,652円 執行額 183,838,162円
歳入額 183,610,995円 歳入率 99.88%
区負担額 227,167円
●H26年度
・衆議院
予算現額 236,126,000円 執行額 205,317,700円
歳入額 203,388,860円 歳入率 99.06%
区負担額 1,928,840円
●H27年度
・区議・区長
予算現額 273,711,031円 執行額 223,709,020円
区負担額 223,709,020円
●H28年度 ※①
・参議院
予算現額 227,775,000円
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・都知事
予算現額 199,740,000円
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・都議補選 ※②
予算現額 36,365,000円
※①H28年の参議院選、都知事選はまだ総額が判らないため、予算額のみになります
※②都知事選との同時実施だったため、経費を抑えられました
如何でしょうか?
一度の選挙には、自治体レベルでも本当に多くの方の尽力と、そのための経費が掛かっています。
大田区内だけで約2億、そして東京都全体で約50億円という多額の血税を使って行われた選挙で選ばれた小池百合子都知事。
ここ最近の都知事はそもそも、任期すら全うしてません。
おかしいところはおかしい、駄目なものはダメ、良いところには賛成する。それが議会として当然の対応だとは思いますが、些か今の都議会は選挙前の対立、選挙戦の遺恨を引き摺っている様に外部からは見えます。
都民の信託を得て誕生した新都知事に対しては、どうか節度ある対応を。
そして、都政前進・都民生活向上のために、議会一丸となって、建設的な議論を行って頂きたいと一地方議員として切に願います。