Jan 24, 2016
ハローワークはどこまで求人票の中身に責任を持つべきなのか?
就労の入口の部分の支援策も重要ですが、労働環境、労働条件についても目を向けなければなりません。
ハローワーク「求人票を信じた息子は戻ってこない」遺族が「虚偽記載」で勤務先を告訴
●求人票の残業は「月平均20時間」 実際は「月134時間」記者会見での説明によると、航太さんは大学卒業後、ハローワークの求人で、商業施設などに観葉植物を飾り付ける植栽会社(本社・東京都)を知り、2013年10月から、アルバイトとして働き始めた。勤務は深夜・早朝に及び、残業時間は月130時間を超えるときもあるなど、過酷な労働環境だったという。
求人の条件、実態に即したものにするべきだと思います。
まして公的なハローワークであれば求人票の内容にも責任をもつべきだとは思います。
よほど、苦情や問い合わせがあったのでしょうか?
下記は実際の厚労省のHPに載せられているQ&Aです。
Q 求人誌を見て就職しましたが、求人誌に書いてあった給料や勤務時間などの条件と実際の条件が違っていました。これは労働基準法違反ではないのですか?A:労働基準法第15条には、労働条件の明示が定められていますが、この条文で言う労働条件の明示とは労働者個々人に対して書面で明示される労働条件のことです。つまり、求人誌やハローワークに掲載されている求人票はあくまでも募集の際に提示する労働条件の目安であり、労働基準法第15条で定める労働条件の明示には該当しません。 なお、ハローワークに掲載されている求人票の条件と実際の条件が異なる場合は、まずはハローワークにご相談ください。
(厚生労働省のHPより)
法律でいえばその通りなのかもしれませんが、問題とされているのはそういう事ではないと思うのです。
こうした対応が違法・長時間労働、ブラックバイト、若者を使い潰す環境の温床になるのではないかと考えてしまいます。
調査をし、指導・改善を行い、より実態に近い目安を載せるように企業、事業主、ハローワークに対しても対応を求めるべきではないでしょうか?
産業保健新聞
求人票と実際の労働条件が違うのは法律違反?
このことをうけ、厚生労働省はホットラインに寄せられた苦情をもとに企業に対する指導などを行い、是正が見られない場合は求人票の受付を拒否することもあるとしています。
この指導とホットラインなどにより、企業のモラルが改善されることに期待していきたいです。
産業保健新聞によれば、こちらの記事にもあるように、取組が全くないわけではないようです。
で、あるならば、この取組を行政もしっかり告知し、指導、啓発を行い一日でも早く対策が進み、多くの方にとって働きやすく、安全な労働環境が守られることを求めます。
関連記事
Comment