Jun 16, 2018

平成30年大田区議会第二回定例会代表質問

 こんばんは。おぎの稔です。去る6月15日、大田区議会平成30年第二回定例会で会派を代表し、本会議で代表質問に立たせて頂きました。今回取り上げたテーマは公文書管理、行政のIT化、区職員のIT利用環境改善、保育・子育てサービスの利用環境改善、国際都市としての施策、防犯、児童虐待防止、部活動、精神障害、自殺対策、介護、新空港線・蒲蒲線についてです。質問への答弁は区長・教育長からお答えいただきました。改善、前進に向けて前向きな答弁やなかなか難しそうな答弁などありましたので、後でご報告も行います。

 区議会議員としての任期も残り一年、任期4年間の取組の成果をしっかりと区民の皆様へ示せるよう今期も頑張ってまいります。

前回の代表質問はこちら

大田区議会平成29年第二回定例会 代表質問

3月の予算特別委員会での総括質疑はこちら

平成30年大田区議会予算特別委員会総括質疑 全文


【代表質問 全文】

皆様、おはようございます。たちあがれ・維新・無印の会のおぎの稔でございます。会派を代表し質問に立たせて頂きます。理事者の皆様におかれましては簡潔明瞭なご答弁を宜しくお願い致します。

さて、昨今では様々な技術の革新や、ライフスタイルの変化、国際化や多種多様な住民福祉ニーズ、課題の多層化が起きているおり、行政の求められる役割も大きく変化をしている所でございます。未来プラン後期最終年度の本年、今後の時代の変化に応えられる大田区にと言う観点からまず質問を行います。

(IT・公文書)

行政に関わる事から質問を致します。公文書の管理体制が問われている事は皆様、ご案内の通りと思います。報道によると政府は公文書管理を巡る不祥事を経て、各府省庁に公文書の管理を点検する専門部署を新たに設置するよう検討に入ったとあり、11日に開かれた内閣府の公文書管理委員会では、委員から改ざんへの罰則規定など、厳格な管理を求める声もあがったそうです。

文書事務は区の意思を決定させ、その意思決定内容を保存する極めて重要な職務です。大田区の文書保管についての基準を見ると、文書の長期保存の判断は、所管課の裁量によるところが多く、建物・施設についての書類も「区の施設に関する図面」とあるものの、他はどこまでが該当するのはわかりにくい基準となっています。情報公開請求の増加や公文書の管理について、区民から厳しい目が寄せられている昨今、区民から見ても判り易い基準、体制をとるべきではないでしょうか。外郭団体などの法人文書の保存についての規定も合わせ、大田区の文書管理の規定も変えていく必要があると考えます。

民営化の進行にともない、国有地取得や区外企業など多くの企業・団体との契約も増えていくであろう大田区の今後を考えていく上では、行政文書が業務上の文書というだけではなく、区民の共有財産であるという事を認識する必要があります。そのうえで外郭団体も包括できる、将来的な公文書管理条例策定を目指し、書類の管理、廃棄、保管体制を検討するべきではないでしょうか。見解を伺います。

 続いて、業務効率化、職員のIT利用環境について伺います。

23区の中で、港区は2018年3月港区情報化計画を発表、ICTやAI活用、アプリ活用による業務効率改善を打ち出した。オープンデータの活用、区民参加型のアイディアソンなど参考になるべきことも多い計画となっています。では、大田区はどうでしょうか?大田区も「大田区行政情報化ビジョン」を2002年に策定・公表しています。昨日の区長のご挨拶の中で「デジタルガバメント実行計画」や自治体のIT化について言及がございましたが、15年以上前の計画では、目まぐるしく革新を遂げる現状には対応できていないと考えます。昨日も自民党の田中委員の代表質問の中で、IT化について言及がございましたが、国際都市として、また東京都内の交通の要所としても、国内外との折衝も増えるなど、今後増加する業務、区民ニーズを考えると、業務の効率化、多様化に対応するための技術導入は不可欠です。新たに情報化計画、ビジョンを策定するべきではないでしょうか。②

続けて働き方改革についての視点から、区職員のIT利用環境について質問します。職員の方から職務を行う上で、IT利用環境の不便さが課題となっているというお話を耳にします。各課に一台あるパソコンのみを通して外部とのやり取りを行っているそうです。たしかに、データの漏えいやウイルス感染などを避けるため情報安全管理を徹底することは必要であることは承知していますが、総務省の示したモデル導入により、旧来、一つにまとめられていたシステムが、区民情報、内部情報、外部情報と3つにわけられる事となったという状況の変化などにも対応し、利用環境改善を行うべきではないでしょうか。「今のままでも不便だが出来るではないか」という事ではなく、新技術導入による業務効率化や、その技術を扱う職員の利用環境の改善は、目先のスピードアップ、業務負担の軽減と言うだけでなく、将来的な大田区の行政運営能力の強化や、より注力が必要になってくる多様化、多層化する福祉、教育分野への対応力強化にも繋がっていきます。これはまさに区長の掲げる「選択」と「集中」を推し進めていく為にも重要な事であり、改善が必要です。お答えください。②

(保育)

続きまして、効率改善という点から、保育についてお聞きします。豊島区で、保育園でのオムツの処理の為に予算が組まれたことが話題になりました。一方で大田区では、区立園で使用したオムツは保護者が持ち帰っているのが現状で、とても衛生的とはいえません。議会事務局を通じて、調査を行いましたところ、大田区では区立直営保育園32園で全てオムツを持ち帰る事になっています。23区では条件付きも含め、区立直営園ですべての園でおむつを処理する区が10区、全て持ち帰らせている園が13区です。この条件には0歳のみ、1歳のみ園で処理と言った年齢設定がございます。費用は43園全て園で処理をしている品川区は概算で130万円との事でした。公設民営、私立園など状況も異なりますが、23区でも対応はおおよそ半々です。

このオムツ持ち帰りの慣行は布おむつを使用していた時代の名残だと聞いています。この慣行は使い捨てのオムツが主流な現代社会に適しているのでしょうか?また、児童館の一次利用についても用紙の都度配布など、頻繁に利用する方からは使い勝手の悪さを指摘されています。

保育園や子育てサービスの利用のしやすさなどについても、現代の潮流や技術の進歩に合わせ、積極的に改善をしていくべきではないでしょうか?お答えください。③

(国際都市)

行政の方針と言う点で、更に一点お聞きします。台東区では平成30年度台東区デザイナー・クリエイター等定着支援事業として、デザイナー・クリエイター等が区内に事業所や店舗を開設するにあたり、家賃の一部を補助する制度を創設しました。他にもハラール認証飲食店への助成など、デザイン・ファッション・観光都市として独特の制度を創設しています。では、羽田空港を抱える国際都市である大田区は如何でしょうか?

大田区は平成29年3月に国際都市宣言を行い、同年国際都市おおた協会も設立されましたが、現在の国際都市としての施策は既存の多文化共生、国際交流の域を出ないものではないでしょうか?国際都市として産業・観光・多文化共生・街づくりに対してどのように支援、連携を行っていくのか、新たなに施策を示していく必要があります。

来年度には大田区多文化共生推進プランが改定される事になりますが、こちらで国際都市に相応しい施策を打ち出していく必要があると考えます。お答えください④

続けて、防犯について質問します。日本全体で特殊詐欺の被害が起き続けています。大田区でも大きな被害が確認されており、高齢者のみならず、全世代的に大きな被害が出ています。

(防犯)

架空請求、還付金、さまざまな手法、毎年のように新たな手口が発見されていますが、一度成功した手口は一気に類似の犯罪が増え、被害が拡大する傾向がある事も明らかになっています。また様々なツールを活用し、人の弱みや、善意に付けこむ犯罪形態は、現代社会に適応した根絶の難しい犯罪であると考えます

区も既に地域で、または様々な機会を通して啓発を行っていますが、特殊詐欺対策全般は、メディアでの印象の強いいわゆる「オレオレ詐欺」のような典型的な手口に限った話だけはないため、警察とも連携の下で全世帯の区民の方の安全安心に向けて、取り組んでいかなければならない課題です。区の認識をお答えください。⑤

 

続きまして、今、正に様々な分野で課題になっており、また今後対策が必要になってくる、外から見えづらい課題、困難と言う点から福祉を中心に5点質問します。

(児童虐待)

外からわかりにくい、なかなかSOSの声を拾いづらいという事から、機能不全家庭、児童虐待について伺います。報道もされていますが、大田区内も所管する品川児童相談所の管轄内の目黒区で5歳の子供が犠牲になる痛ましい事件が起きました。小さな命が理不尽にも犠牲になることについて、憤りと深い悲しみを感じざるを得ません。

虐待を行う親の事がクローズアップされますが、親御さんだけの課題ではなく地域、学校、社会で虐待から子供を守る、支援が必要な家庭を見守る必要があると思います。私も区議会議員に当選させて頂いて以来、児童虐待、家庭の問題について幾度か相談を受ける事がありました。大田区や児相とも連携させて頂く中で、家族の抱える問題の解決のための困難にも直面をしました。一方で、家庭を離れて自立の道を選んだ子供が伸び伸びと日々暮らしているという話を聞いて、この姿こそ、本来この子が持っていた姿なのかと感慨深い思いもしました。

特別区でも児童相談所の設置が出来るようにはなりましたが、将来的な大田区での児相設置に向けての準備も視野にいれ、中途半端な形にはならないよう、現在の都の児相の抱える課題を丁寧に洗い出し、子どもたちをどう見守っていくのか慎重に議論を進めていく必要もあります。子どもの虐待問題について、区では子供家庭支援センターを中心に取り組んで頂いていることは承知していますが、大田区内での連携、他自治体、他の機関など、民間との情報交換や連携などを行いながら、東京都にはない住民・地域に一番近い自治体の強みを発揮し、取組を強化していくべきではないでしょうか?お答えください。⑥

(部活動)

続きまして、子ども達を取り巻く状況として、学校での部活動について伺います。日本大学のアメフト部を巡る騒動が話題になりました。私自身、運動部に所属しておりましたから部活動によって得られる良い部分も沢山承知しております。一方で規律を守り、組織としての形が強くなっていく事で、組織として内向きになってしまう事も、今回の一件によって多くの方に認識がされたのではないかと考えています。部活動は学年もクラスも異なり、また外部指導員や地域の方のサポートなど、普段のクラスや授業における人間関係とはまた異なる為、部活動に参加している生徒、または辞めた生徒などに調査を行う必要があり、相談窓口を創設する必要もあると考えます。内向きになりがちな部活動内での課題に備えていくことについて、見解をお示しください。⑦

(精神障害)

外見的には判別の難しい障害のひとつである「精神障害」について伺います。

精神障害者の手帳取得も5年で1000人以上と急増し、サービス利用の数、全体の割合も増えています。労働分野においても、法定雇用率の計算にも精神障害者の方が加わり、社会全体の認知度として精神疾患・障害が増えてきています。しかしながら、支援団体、また行政とのかかわりの歴史・時間について他の2障害との浅さから、多大なご努力を頂いているものの、どうしても努力が追いつかず、当事者、家族、または職場などに支援や啓発が届ききっていない部分、理解の追いついていない部分もあるのではないかと考えます。また、今まで問われてきたバリアフリーについても、ハードの観点とは別に、精神、心のバリアフリーというソフトの視点も今後重要になってきます。精神障害また疾患や、それによって生じる悩みや心理的負担感は見た目で判断できず、本人も当事者であることを申告しないケースもあります。理解・啓発の促進には身体・知的障害とはまた異なる困難さがあると考えます。当たり前と思える事が出来ないという意味で当人にとって大きな生きづらさとなっている事は間違いがありません。

今後、精神障害、疾患を持った多くの方が社会に参加していく事なども踏まえ、区は改めて、身体・知的の2障害と同じく、精神障害が平等であり、共に支援を行っていかなければならない課題であることをはっきりと打ち出し、その上で、精神、心のバリアフリーの促進などを含めた精神障がい者の支援や啓発にあたっていくべきではないでしょうか?見解をお示しください。⑧

(自殺)

同様に自殺も苦悩が目に見えるものだけではありません。、自殺にいたる背景も様々であり困難も多層に重なった末に起きてしまう事が多く根本的な解決は困難をきわめます。大田区も区独自の自殺対策計画策定に向けての準備を行っている所だと伺っていますが、地域づくりの視点も大切です。自殺対策に必要な課題一つ一つ。健康、経済、仕事、家族、人間関係など様々な課題、困難に対応できる地域は、区民の皆様に問っても暮らしやすい地域でしょう。

このような自殺対策の進む地域づくりには、区長のリーダーシップが欠かせません。平成30年の予算特別委員会の質疑において、大田区の自殺の現状と課題について質問をしたところ、全体の自殺者は減っているものの、若者の自殺率の減少幅の少なさや、中高年の男性の割合の多さなどが課題になっている事をご答弁頂きました。

3月28日には東京都主催の東京都自殺対策トップセミナーが開催されました。西田保健所長も参加をされたと聞いています。トップセミナー参加を経て、大田区は今度どのように自殺対策を進めていくのでしょうか?松原区長の意気込みをお示しください。⑨

(介護)

区内では、高齢化するペット対策と言う視点で、老犬ホームというペットの特養ホームのような事業も行われているのをご存知でしょうか?超高齢化社会の到来、単身世帯の増加、孤立・無縁化が進む中で、癒しを求めるペット需要は増えていくと思います。

その一方で、ペットの長寿命化、飼い主の体力低下や家庭・経済状況の変化などによってからペットの世話を出来なくなる世帯の増加事が問題になっています。高齢化社会とペットという視点も、行政、福祉において今後意識が必要になってくると考えられます。例えばサービスを受給される方のお宅に行くとペットがいて対処に困ったというような事例も聞いたことがありますが、最近ではデイサービスでペットも一緒に面倒を見てくれるサービスもあると聞いています。

今後、こうしたサービスへの需要は伸び、参入事業者も増えてくる事が予想できます。こうしたサービスは介護保険の適用外である「混合介護」と言われる分野になってきますが、保険外のこうした混合介護のニーズも今後増えていく事が予想されます。国でも変化していく事もあるとは思いますが、増加するニーズ、様々な事業体の設立によって区民から求められる介護サービスの在り方も変化してくると考えます。混合介護に対する区の認識をお答えください。⑩

 

(新空港線・蒲蒲線)

最後に、東急線沿線のまちづくりについて伺います。

現在、区が示している蒲蒲線・新空港線計画の中で、多摩川線沿線では、多摩川線沿線の拠点駅として示されている下丸子駅が注目されています。しかしながら、新空港線・蒲蒲線の影響を受けるのは、多摩川線沿線の全ての駅であり、他にも東急蒲田駅の地下化、京急蒲田駅地下へのホーム建造による動線の変化や出入口整備など蒲田周辺をとっても考えるべきことはあります。また私は特にこの計画で多摩川線沿線駅については、拠点駅とされる下丸子に快速電車が止まり、他の駅は止まらずに蒲田まで通過してしまうのではないかと危惧を抱いています。沿線の方からも同様の不安の声を頂きます。

蒲蒲線・新空港線などの鉄道整備計画によっては、動線が大きく変わるなど、沿線のまちにとっても大きな影響があることが想定されます。

今年度、大田区では多摩川線沿線のまちづくりに取り組まれるようですが、京急線の連続立体交差事業が一段落すれば、今後は池上線を含めた東急線沿線の整備が大田区の重要な課題になってくると考えます。区はどのように取り組んでいくのでしょうか?お答えください。

以上で質問を終えます。ご清聴ありがとうございました。

 

—–

LINEで送る
Pocket

関連記事

Comment





Comment