Dec 26, 2017

色を間違える事がありますか?②大田区の取組について

 こんばんは。おぎの稔です。

 本日は先日、一般質問で取り上げた色盲や色弱と言われるような、色覚異常を持った方に対する自治体の取組についてご報告いたします。

 参考ですが、先だっての決算特別委員会では学校現場の取組について取り上げました。

 

以前のブログはこちら➠色を間違える事がありますか?学校から消えていた色覚検査

 

 質疑の中でも触れましたが、かつて色覚検査そのものが差別的な偏見の温床となりかねないという事も確かにありました。しかしながら10年以上、学校現場で色覚検査、色覚異常について取り上げられなくなったことの弊害は大きいものだと私は考えています。

 色盲や色弱ともいわれる色覚異常は、ともすれば直ぐに命に係わる危険とは結び付かないと思われるかもしれませんが、進学・就職など様々な面においてまだまだ制限される事も多い課題であり、日常生活を送る上でも不便や影響もあります。

 

 大田区ではカラーユニバーサルデザインについては、本年3月に策定の「大田区案内誘導サイン整備指針」の中にカラーユニバーサルデザインが導入されました。

 このこと自体は評価すべきことですが、こちらはあくまでガイドラインであり、目の不自由な方、視力の悪い方に配慮した「見やすい文字、記号」の側面も強く実際の案内誘導サインや提示物には、色覚異常の方への配慮については、まだしっかりとは反映されたとは言い難い部分も多いのが現状です。

 今回色覚障がいへの取組について質疑を行うにあたり、議会事務局を通じて東京23区と川崎市に調査を依頼し回答を得ましたので、参考にこちらに書かせて頂きます。

 

①学校での色覚検査の実施状況

 大田区は平成28年度から保険調査票の設問に「色をまちあげることがありますか」が追加されました。大田区を含め希望者に対して色覚検査、また色覚検査の受診を勧めている区が東京23区と川崎市の中では、21自治体。

 残りの3自治体のうち一区は平成28年度から小学校長会を通じ、色覚検査の体制整備と案内周知を求めており、一区は平成30年度からの実施に向けて準備中との回答。「特に取組は行っていない」との回答が一区からありました。

 

②学校教育の場で色覚障がいや弱視の方に配慮した専用の教材や文具を使っているか

 大田区含む東京23区と川崎市の24自治体のうち、専用の教材を使用しているのが6自治体、教材の導入はしていないが工夫をしていると回答をしたのが大田区を始め14区、使用しておらず特段工夫もしていないと回答したのが先ほどの一区を含め2区でした。各学校での対応の為一概には言えない、参考資料を送付しているが配慮の中身は把握していないとの回答も2区ありました。

 

③自治体のサイン計画等でカラーユニバーサルデザインへの配慮に関する計画や方針の策定を行っているか?

 策定しすでに実施済みという自治体が大田区をはじめ11自治体、同様の文言を記載しているとの回答が1区、策定または検討中という自治体が3区。策定していない自治体が9区ありました。

 

 23区と、大田区の隣の川崎市の間でもこれだけ違いがある事が判りました。先行事例を参考にしながらも大田区での対策強化を提言していければと思います。

 

 

 

●関連ブログ

色を間違える事がありますか?学校から消えていた色覚検査

大田区議会平成29年第4回定例会一般質問

おぎの稔政策マンガ第3弾 多様な個人を尊重しあう社会の実現編

 

 

【質疑】

最後に、多様なまちづくりについて質問します。
健常者にとって判別可能な色の違いが小さく感じられ、判別が難しくなること等から色覚異常と呼ばれる特性があります。特に男性に多く、日本人では20名に1人いると言われています。学校での健康診断の必須項目から色覚検査が削除され、2003年からほとんどの小学校で色覚検査が実施されなくなりましたが、一部の進学や職業選択の機会において現在も色覚による制限があり、色覚検査が義務から外れたことによって、自身の特性を全く知らないまま、突然就職や進学の場でその事実を知ることによって混乱を招き、苦しむといった懸念は残り続けていました。
2013年には日本眼科医会から現状に懸念を示す報告が行われ、色覚検査、色弱の方への配慮、支援の必要性が改めて見直され、大田区では28年度から学校の健康診断で色覚検査に対する検査票の配付が行われるようになりました。

学校現場で10年以上にわたって啓発、検査が実施されなかったことは、色弱・色覚異常についての社会的理解を停滞させてしまい、そうした課題があることへのアプローチの機会がこの間失われてしまっていたことを指します。

葛飾区では独自のガイドラインも作成していますが、この空白を社会全体で取り戻すためには、学校だけではなく、様々な機会における普及啓発などにもかかわる区の案内誘導サイン整備ガイドラインにおける記載や、区職員、地域への啓発も重要です。

平成29年3月に作成された大田区案内誘導サイン整備指針に「案内誘導サイン整備ガイドライン」の中でカラーユニバーサルデザインについての記載が行われました。どういった視点からカ
ラーユニバーサルデザインの導入となりましたでしょうか。案内誘導サインにおける見解をお示しください。

 

 

【答弁・まちづくり推進部長】

私からは、カラーユニバーサルデザインについてのご質問にお答えいたします。
議員お話しのとおり、区は、平成29年3月に、誰にでもわかりやすいサイン整備を推進していくための「大田区案内誘導サイン整備指針」を策定いたしました。また、同時期に、この指針に基づく整備基準といたしまして、「案内誘導サイン整備ガイドライン」を策定し、今後は区が案内誘導サインを設置・更新する場合、本ガイドラインにより整備することといたしました。ガイドライン策定に当たりましては、ユニバーサルデザインの視点で障がい者団体や学識経験者などとともに検証を行っております。本ガイドラインは、誰もが見やすくわかりやすいサイン整備を進めていくための区職員向け手引書として位置づけております。ガイドラインでは、カラーユニバーサルデザインの考え方に基づき、視覚障がいの方に配慮した整備をすることが必要である旨、記載しております。

具体的には、明度、形状の違い、文字、記号などの併記により、色に頼らなくても情報が得られる工夫や見分けやすい色の組み合わせ等についてサイン整備の具体例を挙げて記載しております。本ガイドラインは、区民・関係者等に広く知っていただくため、現在、区ホームページに掲載しておりますが、カラーユニバーサルデザインの視点、整備方法等につきまして、今後も様々な機会を捉え、周知を図ってまいります。以上です。

 

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