Dec 12, 2016

羽田空港、都心上空を飛ぶ新飛行ルートについて

 

皆様、こんばんは。おぎの稔です。

先日の一般質問で触れた、羽田空港都心上空新飛行ルートについて、本日はご報告します。

 

1、新ルートの概要

 

現在、国から提案をされている都心上空を飛ぶ新飛行ルートは原則、国際線便に対応する為のものです。

風向きも南風時、時間帯も国際線の需要が集中する15時から19時の間に限られており,この経路を採用する事で、現行案に比べ1時間10便の増便が期待されます。

滑走路の効率化によって10便増を為す計画ですが、現場で飛行機を受け入れる空港の体制がどうなるのか本当に機能するのかという疑問もあります。

 

飛行機のルートは23区を縦断するルートとなっており、下の画像をご覧頂きたいのですが出発、到着共に都心上空を通過します。

低高度で首都上空を飛ぶことから、ルート直下となる他自治体からも不安の声が上がっており、都庁付近や防衛省上空付近を飛ぶ可能性などから防衛上の問題もあります。

時間、風向きが限定されるとはいえ、都心上空を飛行機が飛ぶルートが日常になる場合、首都上空の防衛の難易度はより増すことにならないでしょうか?

 

また、大田区内でも今まで飛行機の通っていなかった地区も、新ルート実装により飛行機の飛ぶルート下になる可能性がある事が明らかになっています。

騒音問題、環境問題はGHQによる48時間強制退去のような歴史的経緯も含め羽田近辺の方がずっと苦しんできた問題ですが、今後は区内の広範囲に拡大する恐れもあります。

※画像は二つも羽田空港のこれからのページより引用

 

 

この都心上空を飛ぶルートは、地図で見ると変化が見て取れますが、意外なことに一便当たりの短縮時間は少ないのです。

現状が到着にB,D滑走路、出発にA,C滑走路を使用し、一時間あたり80回となっているのに対し、新たなルート運用ではB、A滑走路を出発、A,C滑走路を到着に使用することで、飛行機の交錯をなくし効率的な運用を図ります。※

 

 

現状では飛行機が完全に着陸した後に出発便が出発、この間約30秒掛かりますが、新ルートでは着陸便が通り過ぎることですぐに出発ができ、その約30秒を短縮、その積み重ねで一時間10便増を可能とします。

一便あたりの短縮時間は僅か数十秒。

上でも述べましたが空港内の体制、人員配置などの強化が行われなければ、せっかくの短縮も意義が薄れてしまうのではないでしょうか?

 

2、新ルート検討の背景

 

 

※国土交通省「首都圏空港の航空需要予測」より引用

 

この背景には増加する国際線の需要があります。

国土交通省「首都圏空港の航空需要予測」の中で、国内線は全ての予測で首都圏空港では2020年までは増加し、その後微減、もしくは横ばいとなっているのに対し、国際線は2010年を起点に考えると、一番低く見積もった下位予測でも2030年には倍以上に増えると予測されており、羽田空港でも国内線第二ターミナルに、国際線を乗り入れる計画も出されるなど、実際に対応も協議されております。

国内線は他空港の機能強化、リニアの開発、新幹線の延伸などで需要増はさほど見込めないのに対し、首都圏での国際線は需要は右肩上がり。

羽田空港を抱える大田区の果たす役割は大きいのですが、その分の負担も大田区は負っている事になっています。

 

 

3、今後の不安

 

今回の質問にあたり、騒音、その保障、落下物、大気汚染など、多くの区民の皆様が不安に思う事について質疑で取り上げようかと考えましたが、現状、区としても国に調査・確認中であり具体的な事は答えられないという理由もあり断念しました。

その為、今回は区が国とどういった協議をしてきたのか、また、今後区民の皆様にどう周知を図っていくのかという点について確認すると共に、ルート実装そのものではなく、その先の懸念について質疑の中で述べさせて頂きました。

それは、この南風時の新ルート(北風時はまた別のルート)の時間枠が拡大するのではないか?という事です。

国土交通省「首都圏空港の航空需要予測」でも2020年のオリンピック後も増えていく事を含め、大きく需要が増えるていくとの予測がされています。

 

将来的な国際線の需要の増加に今回提案の3万9千回の増便で果たして対応が可能でしょうか?

今回の増便で間に合わなくなれば、それこそ新ルート使用枠を国は拡大していくのではないでしょうか?

 

その際、騒音、環境、その他多くの負担を大田区、区民の皆様が背負う事になります。

将来的な懸念も念頭に入れたうえで、大田区は国と協議を進めるべきです。

 

今回の新ルート提案には2020年の東京オリンピックが念頭にあり、そこに間に合う対策という点もあり、2020年に間に合わないであろうプランは除外されています。

都心上空を飛ぶ新飛行ルートは一定の期間だけでの限定的なプランとし、2020年以降の新滑走路建設などを大田区は国に要望していくべきではないでしょうか?

 

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参考ページ

羽田空港のこれから

http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/international/new.html

首都圏空港の航空需要予測(発着回数)(PDF注意)

http://www.mlit.go.jp/common/001081142.pdf

FNN ニュース 2016.11.30

羽田空港「新ルート」、2019年度末にも運用開始の方向で検討

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00343211.html

毎日新聞 2016.8.9

羽田新ルート20年照準 低空で都心縦断、発着枠増 五輪・訪日客増に対応

http://mainichi.jp/articles/20160819/ddm/003/020/050000c

 

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以下 質疑内容

【質疑】

羽田空港機能強化について伺います。

都心上空を飛ぶ新ルート案について、私の下にも不安の声が寄せられています。

大田区内の多くの方にとって、本格的な飛行経路の直下となることが初めてである事が要因の一つと言え、この点は、区職員・区議会・住民の皆様も同じ認識をお持ちではないかと思います。

 

これまでと違い、市街地の上空を飛行するのですから、落下物などあれば住宅街への被害等、区民の不安をより強化し、羽田空港やせっかく大田区が注力をしてきた周辺への開発に対し、負の印象を与えかねません。

 

今回、都心上空を飛ぶルートが国から提案された背景には増加する国際線の需要があります。

国土交通省の「首都圏空港の航空需要予測」の中で、国内線は全ての予測で首都圏空港では2020年までは増加し、その後微減、もしくは横ばいとなっているのに対し、国際線は2010年を起点に考えると、一番低く見積もった下位予測でも2030年には倍以上に増えると予測されており、羽田空港でも国内線第二ターミナルに、国際線を乗り入れる計画も出されるなど、実際に対応も協議されております。

 

都心上空を飛ぶルートは、現状が到着にB,D滑走路、出発にA,C滑走路を使用し、一時間あたり80回となっているのに対し、B、A滑走路を出発、A,C滑走路を到着に使用することで、飛行機の交錯をなくし効率的な運用を図るものです。

現状では飛行機が完全に着陸した後に出発便が出発、この間約30秒掛かりますが、新ルートでは着陸便が通り過ぎることですぐに出発ができ、その約30秒を短縮、その積み重ねで一時間10便増を可能とします。

 

都心上空を飛ぶ新ルートは国際線の需要が集中する15時~19時の間、南風時に限っての採用となります。

北風時はまた別のルートとなっておりますが、将来的な国際線の需要の増加に今回提案の3万9千回の増便で果たして対応が可能でしょうか?

 

現状の案で留まらず、今後、国際線の需要増により都心上空ルートの実施時間を国が拡大していく事を心配する区民も多くいるのではないでしょうか?

 

区は平成22年10月に羽田空港D滑走路供用開始に伴い、国と協議し、以後の羽田空港滑走路運用について文書を取り交わしており、今後大田区に関連する部分について変更する場合「国は区と協議する」としています。

 

今回の羽田空港機能強化について区はどのように国と協議をしてきましたか?

協議の状況や今後の区民への周知や広報について、区の考えをお示しください。

 

【答弁 概要】

羽田空港の機能強化に関するご質問にお答えします。左旋回やゴーアラウンド、深夜早朝時間帯における離発着など、区民生活への影響が生じており、国による機能強化提案は、区としても大変重要な問題であると認識しております。

区では6月16日に、機能強化提案について国土交通大臣に申し入れを行い、国から回答を得ております。

当区からの申し入れ内容は、国が7月28日に公表した「環境影響配慮方策」にも反映されており、これらのことについては、その都度、議員の皆様にご報告いたしますと共に、ホームページでもお知らせしてまいりました。

一方で、羽田空港の運用等に関しては、大田区に影響する部分について国と文書で確認しており、その変更に際しては、国は区と協議する事とされております。

引き続き、これまでの経緯や地域における現実の騒音影響も念頭に置き、適切に協議を進めてまいります。

本件については、区民の皆様への周知、広報についても重要であると承知しております。

国に対しては、より一層の安全対策、騒音対策とともに、今後も丁寧な情報提供を進めるよう要請するとともに、区としましても区報やホームページ等を活用し、周知、広報に取り組んで参ります。

 

 

質疑 動画

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