Nov 29, 2016

自殺対策体制強化のための体制整備と情報公開を!

以前から取り上げてきました、大田区の自殺対策について、9月の決算特別委員会でも取り上げました。

質疑の中でも触れましたが、知人が自死遺族になり、またその事をご相談頂いたことでより一層、自殺対策・自死遺族支援についての対策前進を進めていかなければならないと、感じました。

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今回は、未遂者支援や生活保護受給者の自殺リスク、窓口の周知強化とともに、自殺対策基本法の改正によって、自殺対策における自治体の役割が大幅に増える事から、体制の充実、情報公開を求めました。

質疑概要はブログ下部でご覧いただけます。

 

 

さて、今回、質疑の中でも触れている方とはその後お話をさせて頂きました。

「荻野さんは生きた心地がしますか?」

と、同じ自死遺族の方から頂いた言葉に「お前はなぜ生きているのだ」と死者に言われているようで、背筋が凍るような思いがしました。

多くの自死遺族の方も、「もしもあの時」「なぜ救えなかった」そんな後悔を抱えながら生きているのではないかと思います。

 

「最後、どんな想いを抱えながら死んでいったのだろう?」
「今でも、私達を恨んでいるのだろうか?」

と、今でも考える事はありますが、こういう事は本当に難しくて、死んでしまっている以上、どれだけ悔やんでも祈っても判らない事ばかりです。

自死遺族の方の支援、ケア、心の再出発。

そういった点についても、政治の場から提言を続けていけたらと思っています。

 

 

 

何故、こういうことを飽きずに発信し続けるのか、意見を頂く事もあります。

家族、プライベートな事ですから、あまりいうべきではない。そう思う方もいるでしょう。

 

私が自殺問題について、自らの過去の体験を書き続ける事、それは私なりに、発信していく事に、意味があると思っているからです。

 

先日も、地域の方から「実は自分の家族も命を」というお話を頂きました。
何期も上の先輩議員からも、お話を頂いたことがあります。

 

わずか1年の期間で多くの方にそうした声をかけて頂いたことで、口にしないだけで同じ苦しみを抱えている方は沢山いるのだと私なりに実感をしています。

そうした方々の中で、一人でも「自分だけではないんだ」と、私の発言を見て思ってもらえるのであれば、私がこうして自らの体験を語り続ける意義があると思っています。

 

 

大田区の自殺対策については、政治山でも取り上げて頂きました。

自死遺族の1人として自殺対策に取り組む、荻野稔 大田区議からの寄稿

 

以前のブログ

【記事紹介】自死遺族の1人として自殺対策に取り組む、荻野稔 大田区議からの寄稿


質疑 動画

 

【質疑】

大田区の自殺対策について伺います。

 

去る9月1日朝、知人からメッセージが届きました。

 

「父が亡くなりました。理由は自死です。」

「父を繋ぎとめておくことができなくて、とても悔しいです。」

 

自死遺族である自分が、かつて味わった苦しみを知人が背負う。

目の当たりにする事で、より一層、自殺対策、自死遺族支援を進めていかなければならないと決意した所であります。

 

 

総合的な自殺対策が可能となるネットワークづくりを強化していくための自殺総合対策協議会を大田区は平成26年度に設置しました。

専門的な部署、有識者だけではない広く地域の方を加え、区内全体で自殺対策について考えて行くという協議会の在り方には評価の声もお聞きしました。

 

一方、始まったばかりという事もありますが、年1回の開催という事は若干、数が少ないように思えます。

 

本年、4月1日、自殺対策基本法が改正・施行された事により、大田区の役割も変わります。

 

 

改正によって自殺対策は生きる事の包括的な支援であると明記され、都道府県・市町村がそれぞれ自殺対策計画を定める事が義務付けられ、自死遺族への支援の在り方、自殺未遂者や地域の状況に応じた自殺対策の在り方など、新たに多くの項目が調査研究・体制整備に追加されました。

 

こうした自殺対策の計画を定めるには、現在の年1回ではなく、回数を増やし、それぞれの課題に応じて、自死遺族・未遂者、子供の助けを求める力を養う支援といった新しい項目等への分科会や専門会議の創設、また自死遺族や専門家との連携強化など、自殺総合対策協議会の充実を図るべきだと考えます。

 

また、様々な方が自殺対策、生きる力の支援に関わっていけるよう、自殺総合対策協議会で話された事などの概要を公開していくべきではないでしょうか?

見解をお伺いいたします。

 

【答弁 概要】

 

区では地域における関係機関との連携体制を確立し、地域の実情に応じた効果的な自殺総合対策を推進するため、平成26年度に自殺総合対策協議会を設置致しました。

以降、年に一度、現状把握や各機関の取組みについての情報共有等を中心に協議会を開催してまいりました。

平成28年4月施行の改正自殺対策基本法において、区は自殺対策計画を定めることとなりました。国の自殺総合対策大綱及び、都の自殺対策計画の策定状況を注視しながら、計画策定に必要な準備を進める事としております。

計画策定にあたっては自殺防止策や遺族支援など総合的な事業体系となるよう検討する事が必要と考えており、関係機関との協議会を効果的に活用してゆく予定です。

また、個人情報への十分な配慮を行った上で、協議会の概要について発信してまいります。

 

 

【質疑】

ありがとうございます。

続きまして、自殺未遂者支援に関連して、質問します。

平成21年~26年の累計で、大田区の自殺者は865名、その内、自殺未遂の経験があった事が明らかな方は126名と約14%の方が、未遂経験をした後に、自殺既遂となっています。

自殺未遂者の診療を行う医師からお話も聞きましたが、自殺者は男性が多いのに比べ、未遂者は女性の方が多く、男性の生きづらさ同様、現代の女性の抱える生きづらさの解消にも目を向けなければ自殺対策は進みません。

 

未遂者たちは致死性の比較的低いオーバードラッグ、過量服薬という形での自殺企図を行う割合が高く、衝動的な自殺企図も多いのだろうと推測されます。

 

また、適応障害、統合失調症、うつ、パーソナリティー障害といった精神疾患を抱えた方も多く、医療以外の精神面での支援、精神疾患への対応を強化することによりハイリスクな自殺企図予備軍、また自殺未遂経験者を素早くキャッチし、適切な支援に結びつける事が、自殺未遂者への支援として必要な行政の取組ではないでしょうか?

質問します。

自殺未遂者が精神科のない病院に搬送された際、また窓口に精神疾患などの相談等があった場合など、精神科を始め必要な支援に繋げる為の連携を強化していくべきと考えますが、見解をお伺いします。

 

 

【答弁概要】

自殺企図の背景には精神疾患も含まれます。

区では保健師の日常の地区活動における相談業務に加え、専門医による精神保健福祉相談を実施しております。

今後とも、自殺未遂の方の情報を入手した場合は、迅速かつ着実な個別支援を行うほか、必要に応じ、生活福祉課や子供家庭支援センター、医療機関などの関係機関と十分に連携を図ってまいります。

また、自殺未遂者の自殺再企図を防ぐ為、必要な支援に繋げる相談窓口として、東京都の事業である「こころといのちのサポートネット」があります。

年中無休で、救急医療機関から自殺未遂者の連絡を受け、自殺未遂者等への支援を行っており、つなぐべき支援機関として、精神科・診療所も想定されています。

区としましては、この事業がより活用されるよう、救急窓口のある区内医療機関に働きかけてまいります。

 

【質疑】

ありがとうございます。

続きまして、自殺の相談窓口についてです。

自殺を考えた時、またそうした家族・知人がいる場合、どこに相談すればいいのか?

一見、判りにくいのが現状ですが、自殺をした方の多くが、命を絶つまでに何らかの機関、または知人に相談をしている事も明らかになっています。

自殺対策の窓口、専門部署について、関係各所、また自殺企図者の周囲の方が迅速につなげる事が出来れば、防ぐ事の出来た死も多くあると考えます。

分かりやすい相談体制整備が急務です。

 

自殺相談窓口、機関についての周知、情報発信を更に、更に強化していくべきではないでしょうか?

見解を伺います。

 

 

【答弁 概要】

区では「生きる支援」の総合相談窓口として各地域健康課を位置づけております。

この総合相談窓口に加え、悩みに応じた各種相談窓口を広く周知する為、リーフレット及びポスターを作成し、庁内の関係部署はもとより、区内薬局230か所や高等学校・精神科、医療機関などの協力のもと、配布・展示を進めております。

また、区報やツイッター、パネル展、ゲートキーパー研修、講演会、成人式などの様々な機会を捉え、相談窓口を周知しております。

区職員に対しては、自殺は複数の原因が背景にある場合が多いと言われていることから、相談を受けた窓口の区職員は、必要がある場合、他の窓口に丁寧かつ確実につなぐよう、大田区内自殺対策庁内連絡会議、ゲートキーパー研修などを通じ、徹底しております。

今後とも、区民の方が相談しやすい窓口づくりに努めてまいります。

 

 

【質疑】

ありがとうございます。

自死遺族となった知人からは後日

「検死から帰って来た家族に触れて酷く安心した」

「お父さんはお父さんだな」

「今は葬儀で穏やかな気持ちで送り出せならいいなと思っています」と連絡がありました。

自責の念に駆られながらも、自死遺族は前を向かなければなりません。

自殺対策、遺族・未遂者支援の前進を心の底から願い、次の質問に移ります。

 

平成25年の生活保護受給中に自殺又は自殺と推定された全国の死亡者は警察庁および厚生労働省の調査によれば、10万人に対する自殺率が全国の自殺者自殺率の倍以上になっております。

 

これは生活保護受給者が自殺の大きな要因と考えられている精神疾患を持つ方の割合が、平均よりも高い事が一つと考えられています。

 

更に大田区の27年の全自殺者の約半数が無職であり、失業、倒産、負債等の経済的理由が自殺の大きな要因の一つでもあることから、生活保護受給者の自殺リスクは高いと考えられます。

自殺対策において、生活保護受給者の抱える生きづらさは重要な視点です。

 

生活保護をスティグマ、負の刻印のように扱うのではなく、捕捉率を上げ、真に必要とする方に行き届き、また、就労意欲、能力のある方がもっと自立出来るようにしていく事が、自殺対策を含めた、社会に必要な生活保護受給者への支援ではないでしょうか?

関連し、自立の促進という点から伺います。

 

H26年7月より生活保護者の自立を促進する目的で生活保護者に対する就労自立給付金が創設されました。

この制度は生活保護脱却後の生活を支えるため、受給期間における就労収入の一定割合の範囲から、単身の場合最大10万円支給をするものです。

 

生活保護からの自立にインセティブを持たせるこの制度、課題もありますが意義も大きいと考えます。

制度が始まり2年、この制度の実績、および制度周知に対する見解をお伺いいたします

 

 

【答弁 概要】

 

就労自立給付金の支給実績でございますが、制度が創設された平成26年度が59件で総額451万円。

27年度は87件で総額668万円でした。

この制度は生活保護廃止直後の不安定な生活を支えると共に保護からの脱却を後押しするうえで有効であると考えています。

その為、安定した就労等により廃止が見込まれる被保護者に対して、制度の案内を行っておりますが、今後とも就労支援のプロセスや面談の機会等を捉え、引き続き公的な周知と活用の促進に努めてまいります。

 

 

 

政策マンガ 自殺対策&自死遺族支援編はこちらから➡

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